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プロローグ


 「フハハハ!よく来たな人間よ!我こそは魔王…」

 「あ、そういうのやってないんで大丈夫です。100連初級魔法|(体内発生Ver)」「グハッ...」

 ――長かった。この世界に転生されて早5年。


 魔王の体内を発生源にして100連魔法を唱える事により、無事魔王を秒殺したマコト。勇者としてこの世界に召喚された転生者はマコトで8人目だった。


 勇者に対する街の声は散々だった。


『あん? 勇者?? 嫌いだね。ハーレムパーティとか言ってこの世界有数の美人と巨乳を連れ去っていく悪魔だろ。』

『勇者だって? 俺の幼馴染を返せ!!!』

『勇者? 魔王討伐もしないで自分の周囲だけ守ってるチート野郎だろ? 新しい勇者を見つけたら弱いうちに始末しとくに限るわ。』


 神様に『魔王を倒したら元の世界に戻してやるぞい。』と言われた転生者は皆、帰りたくないらしい。


だがマコトは魔王討伐を果たした。しかも1ぼっちで。



1度目の転生をわずか3年で攻略した齋藤誠さいとうまことは、魔王を倒すと、すぐに神様に呼び戻された。――これでやっと日本に帰れる。



 思えば、ある日突然「ワシは神じゃ」という人物に

 「別の世界に転送するから魔王を倒しに行ってもらうからの。じゃあの」と言われた。

 この時、まだ若干17歳であったマコトは夢と希望に溢れ快諾した。



 そのままの年齢で異世界に飛ばされたマコトのレベルは1だった。



 「「「17歳にもなってレベル1とか馬鹿なんじゃないの?(笑)」」」

 と周囲の人に失笑された。その世界で17歳の平均レベルは30だと知った。

 神様から貰ったチートは「経験値2倍」という地味な物だった。

 筋力も魔力も全て平均以下であり、魔法適性に至っては火属性(弱)のみという最悪な状況だった。


 

 地獄のような状況から無事魔王を討伐したマコトは、神様の元へ戻るとニコニコだった。

 「神様!やりましたよ。魔王を退治しました。」と報告したが、なぜか神様は不機嫌だった。


 「おお、すまんのマコトよ。さっそくで悪いが、もう一度似たような世界に転生して貰うぞい。」


 マコトは顔面蒼白になる。


「え……そ、そんなブラック企業みたいな人の使い方をされるんですか? 元の世界へ帰れるという約束は守られないんですか? 休みは? 有給はないんですか? 他の勇者最強チートなのになんで自分だけ最弱チートだったんですか?」


不満タラタラのマコトだが、神は一切の慈悲を加えない。


「いや、すまんすまん。次の転生先で最後だから。もうワシと会う事もあるまい。余生もその世界で暮らすとよい。じゃあの」


 即座にマコトを転生させる準備を始める。


 「そ、そんな!せめてレベルはこのままで!!」

 必死の抵抗を試みるマコトに神様がボソッと呟く。


 「次は似たような剣と魔法の世界じゃったが、ちょっと変わっててな。ちなみにその世界で、おぬしだけ魔力練れないようにするから。レベルも取り上げな。」

 「ご冗談をww え?本当なんですか??」


(おまけで前の世界の勇者5人を同じ世界に転移させてしまおう。齋藤誠(さいとうまこと)という奴が魔王を倒したせいと伝えて、逆恨みもさせよう。)


 「フフフ…完璧じゃな。私を怒らせたことを悔いるがいいわ!」



本日、あと2回ほど更新させていただきます。

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