4.聖なるキャラバン
君は、疑いや不安が渦巻く暗闇の中、
ちらりちらり姿を見せる、太陽の光の導きに従って進んでいく。
そして!
やっと、
荒野の中で、ラクダに乗り、テントを持ちながら、目的の地を目指して進むキャラバン隊を見つけ、
そこの合流する。
キャラバン隊は、君を暖かかく、涙ながらに迎えてくれた。
彼らは、選ばれた誇り高き民であり、
はっきりと、神の導きと語りを体感し、それを証していたのだ。
君は、彼らと熱く語り合い、これまでの道のりを打ち明けた。
「ああ、この民も、僕と同じなのだ!」
と、魂の震えを感じた。
荒野の旅は、一変して楽しく心満たされるものになった。
ただ、君はその民の一族に加わる気にはどうしてもなれなかった。
なぜかはわからぬ。確かに、「本物の中の本物」に他ならなかった。
しかし、君のうちにある「使命感」のようなものが、「違う場所で汝は生きよ!」と命じていた。
しかし、ああ、
この民に燃え盛る「神の霊」を君も熱望しながら、
君は、いったん、隊を離れ、
寄留所にとどまることになる。
そこで、君は、
クニからの追手が一切来ていないことを知り安堵した。
寄留所のまわりを、歩き回っているとき、
君の魂に、あの太陽の光が語り掛けた。
君は、立ち止まり、
再び、ひれ伏し、その光が語る音のなき声に静かに耳を傾ける。
その光は、君に行くべきビジョンを指し示した。
君は、荒野の終着地である、「聖なる山」に向かう。
その後、キャラバンを訪ねる予定だった。