編入生
生徒会室から、始まります^ ^
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「おい、吉乃。今日来る編入生を迎えに行け」
部屋にいる、赤色の瞳が特徴的な男が言うと
「無理です」
「ふん。“吉乃”なんて、三流企業のくせに自分の家より上の家に逆らうなんて馬鹿なのかい?」
赤い瞳の男。生徒会長である、桔梗理玖弥の命令に逆らった銀フレームの眼鏡をかけた男吉乃紫苑に栗色の髪を持った男。神崎志弦が嫌味を言う。
「私は、貴方のように自分よりも家が上の人に媚を売るしか能のない奴とは違いますから」
「チッ。本当に口が良く回りますね貴方の家なんか僕にかかればすぐに潰せるんですからね」
「どうぞ。ご自由に、なさってください」
紫苑と志弦が、言い争いをしていると
「あー。誰でもいいから編入生の迎えに行け」理玖弥のめんどくさそうな声で中断された
「会長!それなら、編入生の迎えは私が行きます」と志弦が、やる気を見せる。
「ああ。神崎任せた」
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(うわー。でけぇ門 今日からここに通うのか〜)
「にしても、この門どうやってあけんだ?
んー。飛び越えるか!」
校門の前にいたボサボサの黒髪にレンズの分厚い眼鏡をかけた男が助走をつけて門を飛び越えた
「うわぁ!そこの奴どけぇー」
「くぅっ。誰ですかあなたは!門を飛び越えるなんて非常識な!」
しかし、迎えに来た神崎の上に落ちたのだ
「お、お前綺麗だな!名前なんて言うんだ⁉︎」
「生徒会庶務、神崎志弦です 。 貴方は編入生の桜宮太陽ですか?」
「おう!そうだぞ!志弦は俺の事迎えに来てくれたのか⁉︎」
編入生。桜宮太陽は、神崎を押し倒した状態のまま大きな声で話しかけた
「ええ。貴方を理事長室まで案内いたします」
「志弦!俺にまでそんな作り笑いしなくていいんだぞ!俺は、志弦の友達だからなっ!」
太陽の言葉に神崎は「えっ!私の作り笑いが、わかったんですか?いままで誰も分からなかったのに」と呟いた
「そいつら、サイテーだな!俺は、すぐに分かったぞ!友達だからな!」
「太陽…。私、あなたのこと気に入りました」とキスをした
「な、なにすんだよ!いきなりキ…キスするなんて、サイテーだ!」
「太陽。これは、お礼です。本当の私を貴方が見つけてくれた」
「そっか!なら、仕方ねーな!」
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クスクス
寮の最上階で、笑い声が響く。
帝が見ている画面に映っているのは校門の映像
「ねぇ、こいつらは馬鹿なのかな?たかが作り笑いに気づかれた程度で惚れるだなんて…
これは、紫苑に言っといて正解だったね。
どうやら、編入生くんは面食いのようだよ」
「あるじー。なんで紫苑を行かせたらダメだってわかったの?」
という、薫の問いかけに
「前にね、シルバーに入った子がいるんだけど、その子、腐男子っていってね男同士の恋愛の本をたくさん持っているんだ。それでね
見せてもらったものの中にこの学園に似た設定のものが、あってね。王道って奴なんだけど、もしかしてと思って調べてみたらアンチ王道って、種類の奴だったんだ」
「アンチ王道?」
「そ。アンチ王道。これ見てみて?」
そう言って渡した資料には
桜宮太陽(さくらみや たいよう)
年齢…16
性別…男
過去に暴力事件を多くお越しその度に退学。
暴走族“星夜”の総長。
桜宮財団前総帥の孫で3人いる息子の内、次男である桜宮晴の息子。
桜宮財団総帥桜宮夕凪、誓鳳学園理事長桜宮要の甥。
両親からは、溺愛されており自分が世界で1番可愛いと思っている言動が多く。
感情的で人の話を聞かない。
「これは…。流石の俺でも引いちゃうなぁ」
クスクス
「でしょう?だからね、こんな汚物が紫苑に近づくなんて嫌だろう?だから、昨日紫苑に言ったんだ。編入生には近づかないでって
僕の紫苑にあんなのが触れるなんてありえないよ。もちろん、他の皆もだけどね」
と、言った帝に
「あるじー。あるじー。こいつって、面食いなんだよね?じゃあ、俺も近づかないほうがいいよね?」
「うん。それと、生徒会の仕事は別の場所で
やってくれない?この編入生くんが生徒会室にくる可能性が高いんだよ。紫苑にも言っといて。他の皆にもこの子が編入する2ーSには
近づかないように言っとくから。
…僕のモノに触れるなんて許さないよ?」