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第一章 デス・ストーリーは突然に その8

1.4 第一回戦対戦組合せ


 その夜、義理子先輩が第一回戦対戦組合せ表を持ってきた。


 ニコニコ顔でアラトの部屋に入ってくる先輩。魔女の営業スマイル。


(だまされるもんか!)


「新人さん、お待ちかねの第一回戦対戦組合せ表です。良かったですね、新人さん。新人さんの最初の対戦相手はメイドですよ」


「へっ? (メイド? どゆこと?)」


「超余裕じゃないですか。これで安心ですね。それではおやすみなさい」


「ちょい待てぇい!」


「はい、なんでしょうか、新人さん。夜中に女性を引き留めるなんて、勇気爆発ドカドカドッカーンですね。わたくしが職場の上司であると同時に、お友達のような関係になれるのは、ちっとも嬉しいです」


「……」


「あら、すみません。『とっても』と『ちょっと』が混ざってしまいました。正確には……」


「はい、わかりました……」


「そうですか。良かったです、新人さん」


(ダァァァ~! それ、たぶん、全否定ですよねぇ、先輩!)


 めげずに話題に食いつくアラト。


「それでですね、先輩。そのメイドさんて何者なんですか? 強い?」


「一般的にメイドさんは強くないと想定します。そもそも相手が誰だろうと秘密兵器で塵と化すので、何一つ問題ないです」


「ですよね。って、違ぁぁぁーう!

 塵と化すって、そんな、この新入社員、尾暮新人、人殺しなんてしないですよ、その秘密兵器とやらで!」


「そうですか。困りましたね。まぁ、なんとかなるでしょう。それでは明日の朝、また来ますので、オフィスで待機していてください」


「ん? オフィス?」


「この部屋のことです。オフィスの説明をしたように記憶していますが」


「そ、そうですね……」


「それでは、新人さん。明日に向かって寝てください」


(怖い、マジ怖い。なんなのこの人? 鬼? 悪魔? サキュバス? いっそのこと、あなたが出場したほうがいいのでは?)


 例によって、何事もなかったかのように部屋を出ていく超絶美人先輩。タイトスカートにピッチリ収まっている彼女のヒップがリズミカルに左右に揺れる。途方に暮れながらも、彼女の美尻をジッと見ていたことに、アラトは気づいた。


「なんというか、放置プレイ大好き系サキュバスヒロインてとこですか……。あぁ、もう、全力で疲れた。全力で脱力した。ホント寝る、マジ寝る」


 理不尽極まりない状況にのたうち回る気力もなく、アラトはそのままベッドに身体を沈めた。



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