第007話 ウェルナー公爵家
毎日19時に投稿を頑張ります(6日目)
す、すこし体力の限界が、、、笑
本日誕生日です。。。
評価励みになります。
エドガーとの交流を終えたヴィエナは、書斎で一人静かに考え込んでいた。
彼に婚約者がいないと知ったとき、なぜかほっとした自分がいたからだ。
「おかしいわね……別に、そんなことを気にする必要はないのに」
彼女は頭を振り、気持ちを切り替えようとしたが、エドガーとの時間が心に残り、ふとした瞬間に思い出してしまう。
「次は、サイーレ病について……」
彼との約束を思い出しながら、ヴィエナは侍女のエリザを呼んだ。
「エリザ、少し話を聞いてもらえるかしら」
「もちろんです、お嬢様。どうなさいましたか?」
ヴィエナは少し戸惑いながらも、エリザに尋ねた。
「最近、ある方とお話ししていると、心が落ち着かなくなるの。これって、何かしら?」
エリザは微笑みながら答えた。
「それは、もしかすると『恋』ではないでしょうか」
「恋?そんなわけ……」
ヴィエナは否定したが、エリザは優しく続けた。
「お嬢様、恋とは特定の相手に対して特別な感情を抱くことです。相手と一緒にいるときに胸が高鳴ったり、相手のことを考えると嬉しくなったりするのが、その兆しと言われています」
「でも、私はそんな……」
ヴィエナは戸惑いながらも、エリザの言葉に耳を傾けた。
「そんな気持ちが自分だけではなく、お互いが特別な感情を抱き、初めて恋人になれるのです。」
エリザの説明に、ヴィエナは少し考えたあと、そっと胸に手を当てた。
自分が感じているこの感情が、本当に恋なのかどうか、まだはっきりとは分からなかった。
「エリザ、もしこれが恋だとしたら、私はどうすればいいのかしら」
エリザは微笑みながら答えた。
「まずは、ご自身の気持ちを大切にしてください。そして、相手の方との時間を大切にし、お互いのことをもっと知る努力をしてみてはいかがでしょうか」
ヴィエナはエリザの言葉を胸に刻んだ。
エドガーとサイーレ病について話すとき、胸が高鳴るのか…自分の気持ちを確かめようと思った。。
「なら、早速次の勉強会の日付を決めましょう」
「エドガー様へ手紙をお送りしましょう」
早く気持ちを確かめたいヴィエナは、次の勉強会が待ち遠しくなった。。。
エリザはヴィエナの様子を優しく見つめた。
(お嬢様は、まだお気づきではないようですね………)
そう思いつつも、あえて言わず、彼女の指示通りにエドガーへ手紙をしたためた。
「エリザ、ありがとう。少し気持ちが楽になったわ」
「お嬢様のお力になれて光栄です」
ヴィエナはエリザに感謝しながら、エドガーとの次の勉強会に向けて、自分の気持ちを整理し始めた。
一方…………
――――ウェルナー公爵系――――――
「エドガー、そろそろ婚約者を見つけたらどうなんだ?」
「今の時期に婚約者が決まっていないとは、何か問題がある人間と思われるぞ」
エドガーの父がエドガーに問いかける。
「申し訳ありません、ですが現在少し気になっている女性がいます」
ウェルナー家の広間には、重苦しい空気が漂っていた。
ダニエル公爵は腕を組みながら、厳しい視線を息子に向ける。
「そうか、それは良かった。今度紹介しなさい」
エドガーは静かに頷いたが、その表情には迷いが見えた。