執念
ウーウー ウーウー
「終わり、か。もうすぐ始まったのにな。まあ仕方ないけど、」
サイレンが近づいて罪人を連れていく車が罪人の前で止まる。
「◆▲ ■▲▲■ ▲■◆▲■◆▲▲■▲▲■逮捕する」
「ああ、捕まるのか、手錠なんて初めて見たな。」
罪人は手錠をかけられ、制服の男性に連れ去られる。罪人は死刑を悟っていた。罪は連続殺人犯なのだから、 罪人は抵抗しなかった。
「........何でこんなことしたのかとか、聞かなくていいんですか?死刑だと思うので話せる機会今しかないと思いますよ。」
「...............」
静寂を罪人は好まない
「無視しないでもらえます?私こういう気まずい空間きら」
「どうしてそこまであっけらかんとしている、裁かれるのが怖くないのか?反省していないようだな」
俺はそう言って罪人を黙らせようとした、というより罪人がほかと比べだいぶ異質なタイプだ
「裁かれるのが怖い?そりゃ怖いですよ、ですけど個人的に死刑という一見一番きつい罰に見えて一番楽な罰を食らうのが確定してると思ってるんで気が楽なんですよ。まぁ周りが懲役にしたとしても自殺しますがね。」
罪人はまるで今から起こることが楽しみなように話した、刑事さんはそれが気に食わなかったが、それよりも聞き捨てならないことがあった。
「......お前、死ぬのが怖くないのか?」
大半の人は死を恐れるし人はみな死刑を逃れようとする、何より他の人は死にたくないという願望から必死になっているのをよく見る、対してこの罪人はどうだろうか、自分のやった罪を理解できてない上、それでも多少見れる苦しみの顔もしない、瞳に恐怖は宿っておらず、体が震えることもない、
「死ぬのが怖くない、か、、厳密には少し違うけどほとんどそんなもんかな。死ぬのは怖い、けど生きるほうが怖い。だから生きるより小さい恐怖の死ぬのが怖くない。」
刑事さんは罪人の目を見て本当かどうか判断を試みた、、、迷いがない、本当のことを述べている、続けて聞いてみた。
「何故生きるのがこわ」
「警察署についたよ。続きは取調室で、だ。後私語は慎めよ」
そう運転手が言うと目の前には『立派で』「正義という権力を振りかざすだけの」『子供の頃から憧れてた』「偽善の塊の」『「警察署」』があった。
「よし、出ろ」
「ここ行くより罪を認めてるんだから起訴をすぐやって裁判所言ったほうがいいと思うのだけど、、」
「そうもいかんのでな」
そういうと俺は罪人を車から出した
「私でも足はあるんでね、あまり強く引っ張らないでいただきたい、」
「ならもう少し早く歩け」
そういうと二人はすぐ取調室に入った
「さぁ、何が知りたい?意外と殺風景なんだね、ここ」
「じゃあまず、事件について知ってることを洗いざらい吐いてもらおうか、こっちの情報と照らし合わせる」
罪人は意外そうな顔をし、少し考えるそぶりを見せた後、
「、、犯人は俺、最初の被害者は俺の同級生、最初は衝動的なこともあってかなり目立った殺人になった、だがあれは正直正当防衛、口論になって最終的に階段に落とされそうになった所から持ってたペンでブスッて刺した。話題は暴言からちゃんと謝れ、喧嘩から起こった事故だと思うよ。」
「何故あの後彼女の死体を何度も刺した。」
「死体を刺すと罪が増えるのかは知らないが、あいつ俺の小学の時のいじめっ子だったんだよ。それに気づいてキモい奴見ちゃったって言ったんだろうね。それであの時のことを反省しろって感じで口論になった。刺殺した後わずかに息があったあいつを起き上がらせるわけにはいかない、でもどうしてもそれ以上にやらなくてはいけないことがあった、なんだと思う?」
「ふざけるな、ここは取調室だ、もったいぶらず答えないと痛い目見るぞ」
俺は声を怒らせたように、そして冷静に言った
「それは8時間しか猶予がないから?」
「貴様!!ここにきて尚その態度を」
「やめときな。ここで暴力を振るうことは禁じられている、何なら触れることさえも、損するのは君と俺、だよ」
罪人がそういうと刑事さんは冷静にになり、怒りを抑えつけながらその手を離した。 そして言った
「、、、周りの確認、か?」
「それほど冷静になってたら、どんなに良かっただろうね。答えは復讐、だよ。あの時傷を抑えながら100通報すればここまでならず、何なら助かるかも知れなかった、けど、気が動転していた俺は人生が終わったと思うのと復讐を今こそ果たすべきという感情が沸き上がったのさ、動機はこんなもんかねぇ、あっ、場所は俺の住む一軒家の近くの公園、結構広いんだよ。」
罪人はここまで何もこわばった様子はなく淡々と述べていたし偽りもなさそうだった、だが、復讐という言葉の時、わずかに罪人が揺らいだ気がした
「、、、それ、本当に復讐か?何か別の目的だったりしないか?」
「はっきりとは分からないよ。さっきも言った通り気が動転してたからね、」
「.......」
いろいろおかしいと思うことはある、まず一つ、「正当防衛の点」確かに現場や死体には争ったような跡があったし階段の近くというのも事実だ。だが明らかに被害者側の動機が気に入らないから、それだけで殺しに至ったとは考えにくい、しかもほとんどあったばかりの人と来た、二つ、「持っていたペン」刺し傷は確かにペンのような跡もあったがそれより鋭利なもののようにも見えなくはなかった、だが弾痕のようなものは見当たらないから何とも言えないが、三つ、これは憶測だが長年の感から「復讐の言葉を聞いた時わずかに他人を守る目になった」何か隠し事をしているのはあると思うがそれが他人を守るための可能性がある。四つ、「協力者の存在」ほかの現場にはなかったが最初の殺人のみ殺した死体は埋められていた、体格から見て明らかに非力で警察署を少し歩き回っただけで簡単に息が上がる彼が人を埋めるほどの穴を掘るのと死体を移動させる両方を行う力はない、あと監視カメラに取れてた。凶器の確認はできなかったからまだまだ知らなくてはいけないこともある。
「分かった、次に、お前の仲間は誰だ」
「仲間なんていないよ、しいて言うなら二人目に殺した奴、かな」
「、、、、、なるほど、つまり一緒に埋めていたのは二人目に殺した「矢作」、というわけだな」
「そっ、矢作と埋めたんだけどあいつ小さいころから裏切り癖高いんだよね、これを警察に言わない代わりに雑用全部押し付けられた、なのにいつの間にか警察いてあいつ消えてんの、だから死ぬ気で生きてあいつの場所を突き止めて殺した。」
腑に落ちない感じがする、何か違うような、
その次の日の朝 何かを思い出した
「あいつ、取調室のルールを知ってたな、職業を見てもそれとは無縁のように思えるが、、いつか自首か何かするつもりだった?」
死刑を甘く見ようとしてた感じ終わり次第自殺するほうが奴の中では効率的且つ現実的だ、つまり自首の可能性は薄い、捕まる前提の行動、まて、自殺したほうが効率的?
「まさか!」
ありうる、だがその場合罪は奴がすべて受け持ち反省せず一番楽な刑罰を自ら執行することになる!それは許されない!早めに着替え警察署の奴の部屋に!
「おい光!まさか!」
ちょうど食事をとる罪人がそこにいた。
「刑事さん、どうしたんですか?今パン無理やり腹に突っ込んでるところなんですけど、」
一安心、か、こいつが死ぬとっそれこそまずかった。この連続殺人事件の真相が本当に消えるところだった、
「そんな情熱的に来ても、私BL嫌いですしゲイでもないですしホモでもないですし、」
「うるさい!!そんなんじゃない、お前が自殺されると困るんだよ」
「何、告白?」
「今すぐ起訴して刑事裁判にぶち込んでやろうか?」
「いいですよ、それのほうが私も助かります」
はぁ、とりあえず一安心、か?
「言っておきますが、自殺なんてしませんよ、まだ現世でやらなくてはいけないことがあるんで」
「、、、、なんだ、それは」
「一人だけ、まだもう一人だけ、いるんですよ、殺さないといけない人が、捕まったところを見るともう会わないでしょうし諦めてますけどね」
「二人じゃなくて、か?」
当時の同年代のクラスの名簿には光を除いてあと二人だけ、生きている人がいる、つまりあと二人殺せば復讐は達成の計算、なのに光は一人といった、言い間違いなのか、それとも仲良しなのか、
「後者ですよ、言い間違いではありません。花は私のとても大事な親友なのですから」
罪人は一言言ったことに俺は問い返した
「ん?今、口に出してたか?」
「いえ、そんなこと考えてるだろうなと、心を読んだだけです。私あのいじめの日々から人の心を読みやすくなりまして、おびえてるとも捉えられますが、」
「、、、6:37か、勤務前だしその花さんについて聞いてもいいか?どんな人だったか純粋に知りたい。」
罪人は少し苦笑いをした
「それいいんですか?だいぶ前の話ですし、牢獄の人と話すって規則的にすごくすごくダメそうですけど」
「警察が言ったら終わりみたいなところあるが、この世でルールをすべて守れる人は存在しない、だから誰がいつどこで何と言おうと何をしようと法律もルールもパニックにならないための飾りでありたとえお前が何人殺そうとお前の罪は消えない、だが誰の罪も消えなかったところで「国」という機関は問題なく動く、つまりこの手のことは国から見れば蚊に刺された程度でそこまで影響はない」k
「刑事さん、、、ちょっと何言いたいのかわからない、説明下手ですね」
二人は笑いあった、まるで友達のように、こんなところにも運命というものはあるのかもな、と二人は深く思った
「光、、お前は不起訴に決まった。誤認逮捕として賠償金も払う、釈放だ」
罪人、桜田 光はいきなりの一言に驚きを隠せなかった
「ついさっき関口さんが、、花さんが来てこう言った。「私がすべて殺しました、光は、桜田さんは脅して手伝わせました。」その後の捜査でしばらくやった後、ほとんどの現場で二人分の指紋も、、」
「ちょっと待て、最初の現場に花の指紋があったのか?馬鹿な!」
光は声を荒げる、さっきまでの余裕が嘘みたいに、
「、、、最初の現場にはなかったよ。触れたところはほとんどなく重労働をしたのが君と矢作なのが確認できた」
その後次のように刑事さんは言った
「二人目以降も似たような形で花さんが殺しお前が隠すことをやっていることも分かっただから」
「待て、俺に知ってる事実と違う!花が現場に来て、、、」
「しらばっくれるのもいい加減にしろ!お前が後始末!関口が殺してたんだろ!lineで脅されてていやいややってたのも分かる!だが関口の罪をかぶるのは違うだろ!!」
光には何を言っているのか本当に分からなかった。光は確かに一人目は殺してない、二人目も光を助けるために花が殺した、だがそれ以降すべて自分が殺して
「落ち着け、光、花さんはきっと生きて帰れる。二人で待ってようぜ、」
「、、、そんな訳ないだろ、死ぬんだ、連続殺人犯の罪だと死刑確実なんじゃないのか?!あいつが死ぬのは困るんだ!あいつにだけは、生きてほしいんだ、」
光は狂ったように叫ぶ、刑事さんはなだめるように言った
「、、、お前も、花さんも、精神が衰弱しきってる、まともな判断もできるとは思えないし相手が相手だ、本当の本気で死刑を逃れる発言を弁護士と本人の熱演があれば、あるいは、、」
「意味わかんねぇ、説明してくれ」
そりゃ分からないか、恐らく裁判は死刑確定として捕まるまで耐えられるかというところで取調室のルールだけ調べたのかもしれない
「、、、『刑法39条 心神喪失者の行為は罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。』連続殺人犯だから軽くなっても、という可能性こそあれど最初の殺人で気が動転し、自首する余裕すらない、事実お前をここまで脅してる上に、、お前は花さんの部屋を見たことあるか? あの部屋には大量の精神安定剤によく通うカウンセラーまであったという、これだけの証拠もあったら39条も適用されそうだが、何せ30人以上、無理そうな感じのほうが多い、だがかける価値は十分にある、じゃあな、すまなかった」
いつの間にか歩いてたら警察署の外だ、光はまだ感情の整理がつかない、何故なのか、なぜこうなってしまったのか、花がやったことは自分にがやったことにして花は安心して暮らしてればいいんだよ、
そう思いながら光はふらふらと、歩きながら、走馬灯のように過去を思い出していた。
あいつとは幼馴染の関係だ、正確に言うと親との関係もあって三歳ぐらいからよく遊んでいた。あいつは別にこれといった特徴があまりなかった、天才というわけでもなければ障害を持っていたわけでもない、ただ、正義感が異常に強い、それだけだ、それが、あんな『悲劇』を生むとは、この時は親も俺も彼女本人も気づかなかった。小3の頃かな、男女に関して意識が出てきたとき花とそこまで遊ばなくなってきた。代わりに同性の人といままでより遊ぶようになってくる思春期を迎え始めた。そして、、
矢作と一緒のグループで遊んでた俺はある日聞いてしまった、健吾という奴のグループが寄ってたかって花をいじめることを、俺はあいつの正義感がうつった。 矢作にどうにかしようと提案した時、、いやな顔され、見捨てられた、まさか、あいつがこんなに早く切り落とすとは、いやそれより、
「お前、いじめを黙認してたのか、森たちと大差ないグループで、力もあるのに」
「むしろ俺が言いたいセリフだ、それは、お前がそんな面白くないこと言うとは思わなかった、あんなのほっとけ、俺らは俺らで楽しいことしようぜ?お前も来るよな、な?」
「、、、、わかった、悪い、俺が間違ってた」
あいつの言葉には誰が聞いても分かるぐらい「今なら許してやる、ちゃんと従うよな?」という圧があった。俺は流された。だが、見過ごすことができなかったため先生に言いつけた。これで楽になるだろうと、良かれと思って、、 なぜ、消えない?
全然消えないどうして消えないなんでなんでなんでなんで、先生は?なんで?
やめないほうが悪い、また言わなきゃ帰りの時にいじめられてるって、またいわな
「聞いた?健吾君、結構やんちゃしてるけど、先生方、止めないんですってね」
「まぁ仕方ないわよね、森さんのお宅、『モンスターペアレンツ』でしょ?あまり触れたくないわよね、先生方も大変ねぇ」
モンスター、ペアレンツ?健吾の親って人間じゃないのか?いや、授業参観とかで見たことあるがちゃんと人だった、もしかしたら人の形をしたモンスター?俺はその友達の保護者に近づいて、「モンスターペアレンツって、何?森のパパとママってモンスターなの?」と聞いた、そこにいる人たちはすごく困った顔をした、なぜだろう、言えないことなのかな、そう思っていると一人が
「森君のパパとママはね、森君のことが好きすぎるんだよ。だから悪く言うと気の毒だからって先生たちもそこを配慮してるんだよ。」
疑問しかわかなかった、好きすぎるのはいいとしてもそれで子供がいじめつづけて良い理由にはならない。
「それでも、花ちゃんをいじめるのはよくないと思う、先生も心を鬼にして言わないとだめって言わなきゃ」 全員困った顔をした。なぜか意味が分からない、どうしてと思ったが
「ひかるー一緒に帰ろー」
「うん!今行く!」
そういうと俺は矢作のところへ行った。
「正義感の強い子ね、」
「あの子、どうなるのでしょうね。」
「花ちゃんと同じようにいじめられなきゃいいけど、」
そしてその次の日、俺は.......
「....る
......ひ....る
..ひかる!
.....おい光!目を覚ませ!お前ずっとここ居たのかよ!おい」
まるで、幻を見ていたかのように現実に引き戻された
「あれ、刑事さん、仕事は?なんでここに」
「ほぼほぼ俺が聞きてぇことだよ、あと、俺の名前は刃だ。変な名前だろ?己の信念を貫き通す意味合いだそうだ、」
聞いてないぞ。名前の由来までは、
「俺が仕事終わりに帰ろうとしたところこんな夜にベンチで寝てるやつがいたからホームレスか何かかと思ってよく見たらお前だったから起こしたんだよ。家がないわけじゃないんだから帰れよ」
家、あぁ、そうか、帰るべき場所か、
「そうか、そうだな。帰らないとだもんな」
「お前は何でここにいたんだ?」
「、、、忘れた」
頭がふわふわするようなガンガンするような
「出所後なのになんだそれ、まぁいい。おとなしく帰るんだぞ。」
刃さんは優しく言った
「、、、、、分かった。」
そういうと光はゆらゆらと歩きながら自分の家に、、、そう帰るべき場所に帰らなくては、体がどんどん重くなる、そっちに行ってはだめだという体の声と救われたいという俺の声がせめぎあい、とうとう
俺は体を投げ出し、、
「何やってるんですかあなたは!」
俺の体は引っ張られ生還してしまった
男は「間一髪、でしたね」と言わんばかりな顔をしている。邪魔だ、なんてことをしてくれたんだ。
「どうして、助けたんですか?」
「そりゃ自殺なんてしないほうがいいし人は助けたいしそんな理由です。」
光に怒りがこみ上げる
「そうですか、、ありがとうございます。」
光は何で感謝しなきゃいけないんだと、思う
「どういたしまして。次からは気を付けてくださいよ。」
気分がいいなとか思ってんだろうな。邪魔したくせに、どんどん怒りがたまる
「えぇ、次から気を付けます」
次からはもっと人がいないことを確認してから自殺します
「では私はこれで行くので、では。」
邪魔ばっかりして詫びもなしに帰るつもりか。
「....ふざけやがって」
「何か言いました?」
「いえいえ、何も言ってませんよ」
せっかく死のうとしてたのに、クソが!、、ちょっと待て、なんで死のうとして、、頭が
光はもう疲れた。光にはいろんなことがあった。光は家に帰って寝ることにした。光にはすべてがどうでもいいように思えた。光は家に帰って永眠を取ることにした。
さ、やるか。さよならこれから価値のなくなる世界。あのゴミどものいる世界に行きたくないけど苦しさから解放されたいから。さよなら刃さん。あなたと一緒に居た日々は数日ではありましたがとても楽しい日々でした。迷惑をかけてしまうと思いますがどうか許してください。あばよ森健吾、お前を殺してからこの世を去りたかったがきっとそんなことは望んでないだろう。それが花の願いだと思うのだから、さよなら父さん母さん、ごめんね親孝行全然できなかったよね、しかも最後にはこんな別れって、すごく親不孝だよね、でも、もう疲れたんだ。ばいばい姉ちゃん。何年も何年も憎たらしくていたずらっ子でブラコンだったけどなんだかんだ頼りになる姉ちゃん、好きだったよ。そして、、先に行くね花、俺はあっちの世界でお前が来るのを待つよ。お前と一緒に入れると思うとわくわくだ止まらない、きっと来てくれるよね、
じゃあね
光は大量のクスリを飲んだ
ピーポーピーポー
「光、どうして、」
「意識不明の重体です。死ぬのは間逃れたらしいですが、」
「そうか」
刑事さんは部下の報告を聞きながら唖然とした
「おそらく自殺とみられ、」
「自殺未遂だ、昨日からかなり様子がおかしかった。」
重病人にあった時のことを思い出した、あのあっけらかんとした時から一転、本当に真逆のような性格だった。なぜあそこまで変わるのだろうか。刑事さんは訳が分からないと思ったが、、
「、、、何も、変ではなかった。な、」
重病人は他人のためなら犯罪者になることも分かっていたのだ。恐らく光があの焦ってた時に行ったことはすべて本心だったのだろう。だからあそこまで変わり果ててしまうのだ。だから重病人は辛さを抱えていたのだ。
「あいつにだけは、生きてほしいんだ、」
重病人のあの言葉を思い出す、きっとあいつは罪人が生きて帰らない限り死のうとするだろう、何とかしなくては、ならない。あいつを、友達を助けるために、
とはいえ、昨日罪人の言葉を聞いてきたが、これといったおかしいところなど、、
「では関口さん、一つずつもう一度聞いてもよろしいですか?」
「分かりました。あの日私は私のことをいきなり罵倒されて相手の人と喧嘩になり、突き落としてしまった、その後同級生の光に会って脅し光に全ての後処理を任せました。返り血もあったからか簡単に言うことも聞いてくれました。」
「ふむふむ、それで桜田さんはおびえながら彼のお隣さんの矢作さんの家に行き二人で死体処理をした後二人でびくびくしてたところを桜田さんはこれから死体処理や警察への生贄として殺さなかった。」
「ええ、案の定ちゃんとつかまってくれたの、そのあと捕まったって聞いてあと二人だったのにダメだったの、残念だわ」
あれらの言葉に齟齬はなさそうであり、、ところどころ嘘らしいところを見せるが動機も十分、lineの内容も証拠になる、でも、何かおかしい。なにか、嘘らしいところも気のせいと思えるほど、なのだが、現場のにまだ何か、、それに、このままでは、光は自殺に終わる。何か、何か、
刑事さんは罪人の言葉を思い返しながら、重病人の言葉を思い出しながら現場に向かった、起訴
もされたし刑事裁判にまで発展した、このままでは死刑が確定、そんな時、ふと思ってしまった
「、、なぜおれはここまで他人に肩入れしているんだ?」
ほっとけばいいだろう、ほっておけばいいはずだ肩入れの必要はない、そう、これは真実に一歩でも近づくための、そう言い聞かせながら資料を見ていった
(あぁ、これでおしまいになっちゃうか。光、どうか私の最後のわがまま、受け取ってね、)
そう思いながら罪人は人間不信を必死にこらえて舞台の主役として中心に立っていた。
視線が痛い 犯罪者としてみんな見てる 怖い 助けて
「それでは開廷します。被告人は前に出てください。」
罪人はその顔を見て絶望し嘔吐しそうになった。何であいつが、どうして、隠しきれない殺意があたりに漂う、おびえながらも絶対に許さないと心に刻んで、
「健吾、くん。」
そこには花をいじめた張本人である森健吾がいた
「これは、、」
この証拠を出せば花がすべての犯人でないことが証明されるはず、だがこれは逆に光を殺人犯として言うことになる。それで光が死んだとして、花はそれを受け入れて生きていけるだろうか、花は光が死んだとしても自殺せず生きていける見込みは少ない、お互いの願いがお互いを無意識に縛っているのだ。それはほどけることはない、永遠に、
そう思いながら刑事さんは裁判所に走った。
車を飛ばし、裁判所につき、とびらを開けようとしたその時
カン! カン!
えっ?
刑事さんは動きが完全に止まる。 間に合わなかった? この国には三審制があるが罪人はきっと求めないだろう、なぜなら、望み通りなのだから
「------!」
よく聞こえない、終わったの、か?
「そこ、開けてくれ」
警備員の人が来て扉を開ける 罪人の顔色が悪い、肩が重い、それでも、言わなきゃいけない
「関口!光はお前が死ぬと思って自殺未遂」
「静かにしろ!」
えっ?
一瞬何かが聞こえた。光が、自殺未遂?
「あいつはお前がいなくなるのが嫌で死のうとしたんだよ!だかr」
「静かにしなさい!」
あっ、取り調べの時の、
周りは写真を撮りまくるマスコミの渦であり、ここにいることを全く好まない罪人はパニック症状が出てもおかしくなかった。だが親友の名前、一番大切な人の名前を聞き取ることはできた。それは、最後に一つ、心残りとしてあったからだろうか
「何で光が自殺なんか、、」
さっき言っていた、光は私のいない世界なんかいらないのだ。それの意味が分かる花には涙を浮かべた。
「光、ごめんね。」
大罪人は電気椅子で死ぬことを望んだ
ここは、どこだ。てか俺は誰だ。
意識だけが前に進む、
「あなたはだ~れ?」
女の子が話しかけてきた。見覚えがあるようなないような、
「ぼくはさくらだひかる!きみはなんていうの?」
突如後ろから声がする。だが振り返ることができない、どうやら男の子のようだ
「わたしはせきぐちはな!いっしょにあそぼ!」
「うん!あそば!」
そういうと女の子と後ろにいた男の子はどこかへ行った。
「光、暇だし遊ぼ?」
突如隣に現れた小1ぐらいの女子が隣に現れる、
「いいけど、何すんの?」
今度は男の子ぐらいの子が後ろにいるらしい、これは、成長の記憶?
「指相撲しようよ。」
「分かった、やろ。」
分かった、これは俺の記憶だ、恐らく花との関係のだからこの後はおそらく、
「ひゃっ!また、」
そう、この日に俺は、
「、、健吾、やりすぎだ。」
しびれを切らさずに、
「んだと?」
無害に見ていながら先生に言えば、
「あんな奴に肩入れとか、正義の味方気取りの痛い奴じゃんwww」
自分にとって、一番の選択だったかも知れない
バキ
いや、それじゃダメだったのか
「こいつ!お前らやっちまうぞ!」
先生は無能って昨日調べちゃったんだから
ドカベチバキ
モンスターペアレンツについて調べて、真実を知った
「そんなことしちゃいけないん、だ」
違う、お前は無視するべきだった、出ないとここまでひどくはならなかった
、、、消えた。これは、次の記お
「人を殺しちゃった。もう、生きていけない」
あぁ、この日か。まさかとは思ったが、
「....え?それ、って」
そりゃ動揺する、
「さっき、殺されそうになったの、必死に生きるために抵抗したんだよ?殺すつもりなんてなかったの!」
そう、花に罪はない。これはすべて事故なのだ。なのに人を殺したこと自体が悪いものだと思い人生が終わったというパニックになったのだろう
「花、分かった。この罪は僕が受け持つ。だから君はいつも通り過ごしていればいいい」
すごいな、好きな人のためになら犯罪者にもなる、だから俺は死のうと思ったんだ。こんなくそったれな世界に好きな人すらいないのに、生きてる理由はない。
「そんな、だめ。おねがい。やめて光、あなたに非がないにやる意味無いでしょ?」
ああそうだ。俺に非はない、けどそこに理由なんか最初からいらない
「やる意味はあるし俺はこれをやりたいんだこれで君が救われるなら」
そう、その気持ちは今でも変わらない。
「何でなの、ねぇ、どうしてこんなに醜い私を」
『そんなの決まってるだろ。お前のことが好きだからだよ』
「えっ?」
だから俺はここでこういうのだ
だから一生のお願いだ、俺にこの罪を背負わせて、
「お前はいつも通り平和に暮らしててくれ、頼む」
目が覚めるとそこには記憶のない白い天井が広がっていた。ここは、、、病院、か?誰もいない、これは、点滴?そう思いながらあたりを見渡すと悲しんでいる男の人がいる、刃さんだ。
「えっと、刃さん、だよな?」
「!!気が付いたのか!光!」
かなり心をやられてる刃さんがそこにいた。恐らくその様子だと
「花が、死刑になったのか」
光は大罪人の刑罰を言い当てた
「ああ、しかも電気椅子というかなり早めにできるものだ。すまない」
、、、まだ死んでない、なら
「まだ可能性は、あるな、あと何日だ?」
「はぁ?光、何をするつもりだ、」
光は死刑が確定しても準備に時間がかかることは知っている、薬物ならよかったんだがと思いながらも準備を進めた
「俺が夜勤の日を考えるとチャンスは明日のみだ。牢屋の鍵は見つけとく、立場上追いかけはするが捕まえはしないように動く。」
「殺人の次は大脱走かよ」
そう思いながらも光は覚悟を決めてやることにした。
使うのは刑事さんが作ってくれた留置所の鍵、最速で行けるルートに必要なカギを最低数だ。そう思って最速で牢屋に行き、花を連れ出し、牢屋の鍵を閉めて脱獄した
「あっけな!!」
当たり前だ。刑事さんがうまく護衛してくれた。何十回も「誰か来てる」と思いそのたびに刑事さんが指示をくれ、ルートを変えた。刑事さんがいなければ何度つかまっていただろうか、大罪人を連れ去る寵愛はそっと笑い、協力者に感謝した。
(何をしてるんだおれは)
そう思いながら共犯者はひっそりと笑いながら疲れたと思い布団に入った。あいつの純愛で寵愛な心に流されたのか、それとも久々にいろいろ知れたことがうれしかったのだろうか、それは本人すらも分からない。ただ、今はあいつらの幸せを祈りたい。そう思いながら今夜を過ごした。
「軽い、最近何ものどを通らないって結構前に言ってたけど、それ今もなのか。」
光は花を連れ去る間にふと思った。単純に軽かったという感想理由だけなのだがその軽さが体感中学生ぐらいなのだ。今は花を連れてどこまでもどこまでも北に行く、理由はできるだけ田舎でひっそりと暮らすためだ。最初は大変だと思う、だが住処にあてがあるだけましだった。そう思いながら走らせていた。
日が昇ってきたあたりだろうか、花が起き始める
「えっ?ここは?車の中?」
「おはよう花。」
花は困惑する、そりゃ留置所からいきなり車の中だ、驚くにきまってる。
「光?!なんで、今はどこに向かってるの?」
「、、、ひいばあちゃん家。限界集落のところにあるんだけど場所もあってかいないのにもったいなくてさ。ばあちゃん家は今母方の弟が引き継いだらしくてさ、ちょっと離れてるけど今空き家だし誰も来ねぇから。」
そういいながら光は車を飛ばしながら「腹減ってるか?」と言いながらカロリーメイトを差し出す。花は「うん、ありがと」と言い一口、二口、、、一本食べたところで「光」といい光が向いたところにもう一本を刺す。
「おまっ、運転中だって!」
「あはは!ごめんごめん。」
そういいながらも光はそれを食べる。 少し、いつもの味よりおいしく、甘く感じた。
「花、ついたよ」
花はもう何十年も二度寝なんてした覚えがなかった、それは精神病からくる症状で間違いないだろう、それしか覚えがないのだから、今回の睡眠時間だってそう、4時間ぐらいしか寝れていなかった。
だが、今日は二度寝をした今度はたっぷり寝れた。合わせて14時間ぐらいだろうか、今までのが呪いのように辛かったのに嘘みたいだった。
「あっつ。なにこれ、」
太陽はギラギラと二人を照らす、真夏だから変ではない。だがこのあと二人は坂を上る必要がある、そこに一軒家があるのだ。
「さぁ、行こうか。」
「歩くのやだ。おぶって、」
駄々っ子かよ。そう思いながら光は花をお姫様抱っこした
「ちょっと待ってこれは恥ずかしい!恥ずかしいから!」
「どうとは言われてませーん。恥ずかしいなんてわがまま聞かねぇよ!どうせあの家に誰もいないし大丈夫でしょ?」
「それとこれとは話が別なの!おろして!おろせ!!」
そんな声も聞かず暴れる花をものともせずに家に直行した。
「ん?光だ、おかえりー早かったね。花ちゃんもお久しぶりー」
時が止まったように二人とも止まる。こんなところに誰だ、いや一人しかいない。超天才的過ぎて俺のことが手に取るようにわかりクソウザイ
「げ、ブラコンのおねえさん」
「げ、姉ちゃん」
そこに軽装で家から出てきた桜田 月明がいた
「はぁ、あんたらの辛辣なコメントグサッと来るけどそれよりも先に弟に先を越されたほうがショックよ。あと、私ショタコンだから実った弟にもう興味ないんだよね。花ちゃんに関してはお義姉ちゃんって、あんたらいつの間に結婚式終わったの?呼んでくれないのひどすぎてお姉ちゃんなえぽよなんだけど。」
「あげてないし付き合ってすらねえよ!」
「.......」
「花ちゃんまんざらでもなさそうなんだけどね、あっ分かった!もしかしてあれ終わってるけど付き合ってな」
「なわけあるか!順序は踏むよちゃんとしっかり!」
「.....///」
姉のいじりに突っ込み今もなおお姫様抱っこ中で赤面している花に気づかない光ともうどうにでもなれと言わんばかりにふて寝した花は月明と一緒に家に向かった。
「んで、君たちはマジでずっとここに引きこもるん?」
月明は本題に入るように声色を変えた
「まぁ決めてないけど、時効になるまでは居たいかな。罪が消えればまぁとりあえずって感じ、姉ちゃん警察がここに来るまでの確率は?」
「今のままだと30%だね。車をうまい具合に処分できれば10にまでなるよ。あと光、父母にあいさつしなよ。」
光は意外そうな顔をした。父さんと母さんはここが嫌いで来ることはないと思っていた。
「えぇぇ、父さんと母さんも帰ってるのかよ、なんで」
月明は一瞬「それマジで言ってる?」と言わんばかりの顔をしたがすぐ深刻そうな顔をした
「姉ちゃん?」
「......」
「父さんと母さんに、何があったの?」
「さぁ家に着いたよ!私が掃除してたから結構きれいになってると思うし、好きな部屋使って!」
「なぁ姉ちゃん!!」
「部屋に戻ってから!三階の部屋で話そう、光。」
月明はそういうと家に入った。
いつもならあっさり開くはずの扉がかなり重く感じる
「姉ちゃん、」
今にも壊れかかってるハンモックに体を乗せてる月明が光が来たから体を起こす
「今、花ちゃんは?」
「まだ寝てる、結構疲れたんだろう、」
「今から二人で1時間ぐらい家を空けるけど、いい?」
「だめ、花がずっと寝てるかわからない」
「置手紙だけおいとく、だからいい?」
「、、、分かった」
そう言うと光に紙とペンを渡し、どこかへ行く支度をした
「どこへ行くつもりだろう」
花の寝室に「ちょっと行ってくる、一時間で戻る」という置手紙をして玄関に言った
「よし光、行こっか。」
二人で歩いていく、もう、分かってしまう、きっとそうなのだろう。
「ここで死んだの?父さんと母さん。」
月明はこっちを見て「いいや?死んだのはここじゃなくて大阪。」という。
光は「どうして姉ちゃんはここに墓を作ったの?遺産がほんの少しあるのはわかってたけどわざわざここじゃなくてよくない?」と問う、
姉は「ううん、違うの、ここじゃないとだめなの、ひいおばあちゃんと同じ場所に居させなきゃ」という。
光は「父さんと母さんは何で死んだの」と、少し震えながら言う、
姉は「父親と母親はあんたのおかげで死んだんだよ」と言う
光が絶望したように止まる、
光は「どうして?」と質問する。
姉は「あんたが人を殺したって聞いて私はあんたがこんな事するのはおかしいと思って信じた、けどあいつらなんて言ったと思う?」と言う、
光は「光があんなことするなんて、って心を病んで罪意識で父さんと死んだの?それかその逆」と言う。
姉は「違うよ、あのゴミ共はあのニュースを見て「みろ!これぞ俺の息子だ!いつか殺ると信じてたんだ!」って言ったの、父親が殺人鬼だと分かって私は凄く酷く悲しんだよ?悲しんだけど、あのゴミに母親は「あの子もやっとこっち側ね、長かったわ」と言ったの、その後私は用済みだと、いらないと言って殺しに来たの、それなら逃げるだけでよかった、逃げてたと思う。けどね、あのクズ共ひいおばあちゃん殺したんだって、あんなに私たちに優しかったのに、多分介護がめんどくさくなったのかな、それで殺したんだと思う、どこまでボケても私たちに優しかった、誰にでも優しかったあのおばあちゃんを、だよ?」
光は静かに歩き出し、そのまま無言で聞く
「だから殺したかった、殺したかった。けど、殺すのは私は嫌だったの、殺人鬼の一家に産まれても、人で居たかった。だからこのまま死ぬのを受け入れそうになった。でも私って悪運強いんだろうね、私がスヤスヤ嘘寝をしてる時に刺されそうになったんだけど、振り上げた包丁が私を貫こうとした時元々患ってた持病が急に悪化したみたいでそのまま死んじゃった。母親はその後父親を連れて病院に行こうとしたんだけど、そのまま転落死。お互いは愛し合ってたからものすごくテンパったんだろうね、実の娘より大事な夫なのは分かるけどさ、それでも私はあんたのお腹から産まれたんだよって、もっと大切にして欲しかったなって、殺人をして欲しいから産むんじゃなくて殺人鬼の2人からできた子が普通の人生を歩む事を微笑んで欲しかったなって、」
光は姉を、その場にいたショックを直に受けた女性が足から崩れ落ちそうになるのをおぶってひいおばあちゃんのいる墓地へ連れてった。
花はこのまま家に戻って2人を待つことにした。
光は墓地に着いた時姉を起こそうか迷ったが寝かしたままにすることにした、
「母さん、父さん、2人ともなんであんな優しい振りをしたの?怖がられると思ったの?どうせなら子供に教えるつもりで、目の前で殺せばよかったのに、そうすれば2人の理想の姉弟が出来たはずだよ?そうしたいなら、そう育てたいなら隠して育てることなんかしなければいいのに、なんで隠したんだよ!なんでそう教えなかったんだよ!どうして俺にそう教えなかったの?!そう教えてくれれば!教えてくれれば、花をもっと、もっと早く助けられたかもしれないのに、分からないように教えてたの?分からなかった、確かに周りと価値観違うなとは最初思ったさ、けど気の所為だと思った、なのに!もしそういう価値観に育てたんだとしたら!もっと早く知って、花を守りたかったよ、殺人鬼の親だろうがこの際どうでもいいんだ、あんたらが殺人鬼に育ててくれれば、花はあそこまで病まずに済んだんだから。その後の俺に恨まれてでもそう育てろよ、馬鹿、
姉ちゃんを殺そうとしたことは絶対許さない、絶対に絶対に!許す訳ない!けど、俺に大切な人を守るために、それが例え禁断の力だろうが花を守れるなら!それでも欲しかったよ、母さん、父さん、」
「やっぱそういう理由なんだ。光、あんたはあんただったよ、あの2人とは違う」
その言葉に光は驚いた!
「うわ姉ちゃん!起きてたの?!」
「そりゃあんなバカでっかい声で叫んだらねぇ、寝れるもんも寝れないよ。」
月明は元々のイタズラっ子を取り戻すように光をからかう。
「父も母も、きっと今頃このひいおばあちゃんと一緒のお墓に入れた私の事を恨んでるだろうさ。」
その顔はいつもの明るい横顔に寂しさが少し目立った。光は月明に知りたいことがあった
「姉ちゃんはさ、」
「んー?どうしたー?お嫁さんなら姉弟だけどやってやるぞ?」
「違うよ!、姉ちゃんはこんなのでも、両親の事を親と思える?」
お互いに黙った、それは絶対にお互いが知りたかったから、けどすぐには結論は出ない、
「俺は」
光が先に言った
「俺は思えないよ、親は腹から産まれて来たらすぐ親になるわけじゃない、その後自分の価値観をその子供に押付けながらもその子供が新たな価値観を見出すのを見守りながら間違った価値観を正して行くのが親だと思うんだ、」
月明はニヤッと笑い、光を撫でて話し始めた。
「そうなんだ、まぁ私はあんたと概ね同じだけど少し違う所もある。」
光は姉を見た
「私はね、あんたが思ってる以上に親が大切だと思う、だってあんな酷い親でも小さい頃は私たちは可愛がってた、私たちをここまで育てたのは紛れもない父と母、何よりあの親はあんたの方向性こそ異常なもののあんたの成長を2人とも喜んでた、それは親と思いながらあんたを育てた証拠なのかもしれない。それに、父は私が小さい頃つきっきりで看病して治ったら高い高いまでした、そんな大人が子供を可愛がってないのは無いと思う」
光はそれに反論するように言った
「でも、父さんは俺の殺人を喜んだのは成長だからだとしても、姉ちゃんを殺そうとしてた。」
「それは私の為を持って、だと思うの、きっとあの親は私たちを「いざと言う時には自分たちの身は自分で守れ!でないとお前たちはこれから社会という地獄に殺されるぞ!」っていうあの不器用な親なりの間違った価値観を持った親心だと思うの、だってあんな親なんだもん。だからきっと親心だと思う。」
光はそれを聞いて少し納得し墓を見つめた
「ほら、光。線香、両親にはやらなくてもいいから、ひいおばあちゃんには供えときな。」
そういうと姉は光に火のついた線香を二本、光に差し出した。光はそれを受け取りひいおばあちゃんの水鉢にお供えした。姉はそれにニコッと笑い大量のお墓のすべてにお供えをした。大体20分ぐらい、
その後は二人でぶらぶら帰っていった。花が起きてるかもしれないから少しだけ早めに、
「光、」
突然呼ばれた、光は振り返って、
「ここにいる間はひいおばあちゃんだけでもいいから墓地に顔を出したほうがいいよ。別にルールってわけじゃないけど、今度は花ちゃんも連れてさ。」
「そうだね、今度は三人で行こうか。」
足をぶらぶらしながら部屋を観察したり家全体を歩き回ったりしているが一向に時間は経たない。起きて光がお姉さんと一緒に家を出るのを見て置手紙を見てお姉さんが光をどこかに連れ去ると思っていたが行先は光の両親の、殺人鬼だった両親のところに行くらしい。それなら私は場違いだろう、だから途中から引き返して戻ってきた。あと二十分ある、暇ってこんなに長いものなんだ。
「こんなことなら場違いでも言ったほうがよかったかな、」
後悔しながらも光のことを思うとこれで絶対正しかったと思う、それしかない。
「あっ、これもしかして。」
オルゴールだ。昔授業で作ったやつ。今思えば業者さんすごいなぁ、流れる曲を好みで変えてくれたんだよな。箱を掘って色を付けてニスを塗って、お互いにお互いのをプレゼントしあったんだっけ
「懐かしい。私何の曲選んだっけ、」
聴きたい、箱の中の曲を流す装置を取り出してねじを巻いた。そしてオルゴールに戻し曲を流した。
~~♪
重く、悲しく、それでいて懐かしく感じる曲が流れる、心の奥底を揺れ動かすような、なのに私を責めるようで同情するような
心に響く音
私には幼いころからよく虐待を受けるという誰にも言えないことがある。
「妹と比べてお前は」「何でこんな簡単なこともできないのか」
私に絶望するパパにママはいつもかばってくれた。そんな中私たちはいつ破綻してもおかしくない中、
妹が首をつって死んだ
小学三年生の時小学一年生の妹が習いたてのひらがなで書かれた手紙を残して死んだのだ。
紙には「ぱぱ、ごめんなさい。わたしはおねーちゃんをたすけるためにしにます。いままでありがとう。おねーちゃん、だいきらいなぱぱなんかにまけないでね。」
と、汚くも丁寧な字で書かれていた。遥はきっとわかってしまったのだろう、そして思ってしまったのだろう、『私のせいでパパはおねーちゃんに暴力を振るうんだ。』と、責任を感じてしまっていたのだろう。今はお父さんは釈放されほかの人とできてるらしい。でも私たちはそうはいかない、お父さんは捕まっただけで私たちはもっと地獄だ。私は父さんが捕まったのをいいことにみんなからいじめられ続けられ、お母さんは一人で働き、家事まですべてやった。私はそんなお母さんを助けるために
「家事などは私がする」
と、言った。でもお母さんは
「そんなことしなくていいのよ。大丈夫、お母さんが全部やるから、花は安心して遊んできて」
と、言ってお母さんは明らかなオーバーワークで私を育てた。食器洗い物、洗濯、やっとの思いで始めた合わない仕事、私のお弁当、掃除、夜にちょっと甘やかして娘のスキンシップとコミュニケーション、お酒は飲まない人だったから荒れることもない、
そんなお母さんは今は普通の生活を送れるまで回復した。私が成人して家を出てった後すぐ過剰労働で倒れたらしい、それを聞いてすぐ病院に行った。入院費は私が出した、新成人でひねり出すのはとてもとても難しかったが苦しい生活を絶えたが、帰省時ちゃんと回復した親の顔を見て涙が止まらなかった。
懐かしくも涙がぽろぽろと落ち、辛くもうれしかったあの日を思い出せて花はうれしくなった。オルゴールを閉じるとほぼ同時に家の扉が開く、
「花起きてる?」
「バーカ寝てるなら寝かしといたほうがいいんだから起こさないこと前提に動きな。」
光と月明さんだ、帰ってきた
「お帰りなさい!」
『その後、警察は何年もの間死刑囚と脱獄者を追った、警察の追跡能力はすさまじく使った高速と降りた場所、そして街中の防犯カメラも見漁り一か月でほとんど特定できた。だが、そこから約7年もの間、全くと言っていいほど手掛かりがない状態だった。理由は近くにあるおそらく限界集落の量である、この辺りは限界集落が多いのに加えて、挙句の果てには誰もいない村すらあるほどだった。そのためこの辺りに詳しい人がまったくいなかったのだ。警察は指名手配犯にしたりして情報を得ようとするも表舞台には全く顔を出さないようだった。そして脱獄から十年がたったその日、ついに時効が発表された。死刑囚と脱獄者は桜田光、関口花として二人は元の生活に戻ることが可能となった。
その次の日、裁判官森健吾は自殺をした
理由としていろいろなことが推測される中最も高いとされるのはいつ殺されるかわからない恐怖とされていた。これは警察の調べにより分かったことだが元死刑囚、関口花は幼い頃、裁判官森健吾にいじめられていた。連続殺人事件の被害者がみな彼女のクラスメイトだったことからも動機はいじめによる復讐であることが分かっている。また彼女は脱獄を手伝った者、桜田光という協力者もいて、二人でお互いに連続殺人事件の犯人とされていた、だがそれが終わった今、真っ先に狙われるのは自分だと思った森氏は恐怖から逃れるため自殺したと思われた。実際の本人は死亡したので闇の中だが、』
「おーい、要!今日も一緒に遊ぼうぜ」
「おう、良いぞ!帰るまでお前鬼な!」
「すぐ決めんなよ!その後スマブラだかんな!」
「望むところだ!」
俺は桜田 要、生まれたのはここよりド田舎の俺らしかいないぐらいなんも無いところだったけど今は神奈川でパパとママとおばさんと一緒に暮らしてる小学2年生だ!
大長編ですね疲れました、創作期間は、、1ヶ月?ほんと長かった。マジでいつ書き終わるか不安だったけど今回、ついに、終わった。さぁ次の小説考えるか、てか一日シリーズ完全に放置してた、ヤバい。まぁ満足の行くやつできたからいいと思いたい時期がなんとなくありましたさーせん。さて今回の物語、途中途中表現ちゃんとできてるかすごく不安なんですが、、まぁ大丈夫と信じましょう。