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君と恋して愛されたい  作者: アイラス
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彩葉の初手

私は不破彩葉ふわいろは。今日から高校2年生で今はクラスでの自己紹介中。猫と甘い物が好きっていう毎年変わらない無難でつまらない自己紹介を終えた後に少し不穏な空気を感じた。こっちを睨むように見てきたのは去年から素行不良で有名だったギャルグループのリーダー格である篠田結実しのだゆいみ。正にギャルって感じで緩く巻いた茶髪に銀色のアクセサリー、適度に流行をおさえたメイク、第1ボタンを開けて腕まくりしたシャツにネクタイ、そして惜しげなく細い脚を晒しているミニスカート。勿論気が強く、皆から恐れられている。私もできるだけ彼女に関わらないようにして過ごしてきた人の1人だ。何か気に障ることでも言ってしまったかな?と考えている内にクラス全員の自己紹介が終わって休み時間になっていた。そこで聞こえたのは私にギリギリ聞こえるように声量が調節されたような結実ちゃんの声。

「ねね、不破のことどう思う?猫好きで甘党とかガチぶりっ子じゃん。あの()()()()()見ためとセットで男子ウケとか狙ってる感じ?本当にそういうのウザイからやめてくれないかなー」

「いやそれな?不破どんだけキャラ作ってんだよ。」

「でもクラスに一人はいるよね?ああいう私は可愛いですって感じの子。」

そう答えるのは彼女の取り巻きである天野璃莉(あまのりり)大宮真凜(おおみやまりん)。彼女達を見ながら考える。自分の『好き』はこのクラスではきっと受け入れてもらえない。彼女達のように声には出さなくても同じことを思っている人はいるだろうし、今までも皆が優しくて私が気づかなかっただけでそういう人はいたのだろう。そして今、初手からやらかした訳だがこれからはどうしていこう。帰りのHRが始まり担任が話しているがそれもろくに聞かずにこんなことをつらつらと考える。まあ結実ちゃん、璃莉ちゃん、真凜ちゃんの3人と関わらないようにすれば平穏な学校生活が送れるはずと思いながら帰路についたが何か嫌な予感がする。気のせいであって欲しいけど…

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