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机の上にそれを広げたところで。

作者: 豆々駄
掲載日:2022/07/13

ちょいと。あんた。やめなさいよ。

それを広げるのをやめなさいと言ってるの。


机の上に広げたところで何になるの?

その面倒な字が並べられた紙は見づらくないかい?


『ああすれば』なに?

『こうすれば』なに?

『不安』?『恐怖』?『できない自分への苛立ち』?


世迷いごとを言っている暇があったらその紙を壁に飾りなさい。

そして色を塗るの。

なんでもいいわ。

そうね、素敵な色が重なるように。

混ざっちゃだめよ。

それは違う。


いい?塗った?


そしたらその上から黒い絵の具を塗りなさい。

全部塗りつぶすの。

いいから。


ぜんぶ。ぜんぶ。

そうね、嫌なことを吐き出す時みたいに。


できた?

そしたら仕上げにそれを削ってごらんなさい?


花火でもいい。花でもいい。

あなたの好きなものはなに?


え?ハダカデバネズミ?


いいんじゃない?

その形に削りなさい。




ほら、見えてきた?




あなたが並べた文字たちが素敵な色に染まって、あなたの好きなものの形になった。




机の上で考えるのも大事だけれど、その紙を汚すことを恐れないで。

紙はいつか朽ちるのだから。

朽ちる前に彩りなさい。


なんでもいい。


どうとでもなれって。


紙全体を見るために背筋を伸ばしなさい。




そしたら少し体が軽くなるでしょ?



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