表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔術師ソフィアの青春  作者: 華月 理風
魔術学院3年生
38/172

最高品質のポーション2



 夕食後、自室に戻ってまた、ポーションを作ってみる。

時間短縮の言葉は、テンプス・フギト。よし、覚えた。

22回と書いてあった参考書を念のため、調べたら、その本に幸い、時間短縮の魔術の説明も載っていた。22回の指示の箇所に、時間短縮魔術を使うことと説明が書いてあればよかったのに。

でも、魔術関係の参考書は、どの本も最小限の手順が箇条書きで書いてあるだけで、細かい説明がない。細かな説明をしてはいけない、という決まりでもあるのだろうか。


 さて、言葉を唱えたら自分の魔力を思い切りたくさん注がないといけない。

深呼吸をして、材料が入った錬金鍋を注視する。


時の跳躍(テンプス・フギト)!」


 魔力を思い切り、鍋に叩き込む。

鍋の中が濃い蒼に染まったのがわかる。

そこから、慎重に、かき混ぜ棒で混ぜ始める。

1回、2回、3回、…


「22回」


 その瞬間、リュシュー先輩の時と同じように、鍋の中がカっと光り、思わず目をつぶってしまう。恐る恐る目を開ければ、光はすでになく、青いポーションができあがっているのがわかった。

 瓶に移し替えて、光にかざしてみる。

リュシュー先輩のポーションより、ずっと濃い蒼色のポーションができあがっていた。

「で、できた…。」


 うれしくて、ポーションの瓶を胸に抱きしめてしまった。

相当、魔力を引き出されたようで疲れを感じているけれど、自分の魔力が足りたことの喜びの方が大きい。


 明日は薬学魔術の授業がある。

授業が終わったら、スナイドレー教授に再採点をお願いしてみよう。

ああ、明日の薬学魔術の予習、しなくちゃ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ