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魔術師ソフィアの青春  作者: 華月 理風
魔術学院1年生
16/172

昼休みに



私は誓約書にさっそく、サインしようとした。

「あら?誓約書、読まなくてよろしいのですか?」

エリザベスが心配そうに声をかけてくる。

くすっと笑った。

「わたくしは、魔術師になるためにここに来たのですから。守らねばならないことが何かは後でゆっくり読みますわ。」


エリザベスとジェニファーは、はっとしたように、顔を見合わせる。

「そう、そうでしたわね。」

エリザベスもニコッと笑った。

「すでに、誓約してましたわね。炎の門をくぐるときに。」

ジェニファーも笑う。


3人で仲良く、ペンでサインする。


「サインも終わったし。食堂に行きましょうか。少し早いけど。」

「賛成!」


食堂で、エリザベスが不思議そうに話しだした。

「このクラスは貴族率が高いですわね。貴族からこれだけ魔力持ちが出るとは、今年は珍しい年なのかしら。」

誰が貴族かわからなかったので、

「リズは知り合いが多かったの?」

と聞いたところ、あきれたように、ジェニファーが口をはさむ。

「私は貴族の知りあい、ほとんどいないけど、貴族が多いことはわかったわ。

ソフィアさんはわからなかったの?」

「ごめんなさい。わからなかった…。」

「意外と、ソフィは世間を知らないようですわね?」

「貴族は姓の最後が『レー』で終わるのですわ。ダングレー、アークレー、ライドレー。」

あっと、驚いた。そういえば、そうだ。

「ご存じなかったのですねえ。クラスで自己紹介されているとき、あっちもこっちも、なんとかレー、ばっかりだったので、私、ちょっと入るクラス間違えたのかと思っていたのよ。」

と、ジェニファーが嘆く。

3/4くらいが貴族だったような気がする、とのこと。

私は全く気付いてなかった。なんとかレーが多かった気はするが、みんなの顔を覚えようと、焦っていたから。

「まあ、同じ魔術師を目指す同志、この学院は身分が関係ないので、気にすることはなくってよ。」

エリザベスがジェニファーをなぐさめている。

「ありがとう。エリザベスさん。」

「リズでいいわよ?」

「あ、私も、ソフィって呼んで?」

「わあ、二人ともありがとう。じゃ、私のことは、ジェニで!」

リズとジェニと一緒に食べる昼食は、本当においしかった。



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