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フェアシーテ・オンライン

 MMORPGであるフェアシーテ・オンライン、通称FOは世界的に人気のゲームだ。


 FOではプレイヤーは王国軍や帝国軍、亜人連合といった様々な陣営に付くことが出来る。人以外にも7つの亜人種族に転生することが出来る。

 

 そして1番の特徴はFOは一定の期間で世界のリセットがされることだろう。

 つまりゲームが初期状態に戻るのだ。これによりプレイヤーは様々な違った歴史を体験することが出来るのだ。


 今までにFOは十数回ほど世界がリセットされている。だがそれらの歴史は全て、バッドエンドになっていた。


――このゲームは俗にいう無理ゲーというゲームだった。


 FOが無理ゲーと言われるのは単純にゲームの最終コンテンツをクリアするのが難しすぎると言うことだ。


 このゲームが難しいと言われる要因は五つある。


 一つ目、プレイヤーが転生してゲーム内時間で、33年で世界がバッドエンドに向かう最終決戦になる。それまでにプレイヤーは準備をしなければならない。だが実はこの33年という期間はプレイヤーが赤ん坊の0歳から始まるので、実際に体感するよりもとても短い。


 二つ目、プレイヤーが魔法を獲得するのにも膨大な時間がかかる。魔法とは魔力量(名声値)と言われるものを集めると試練を受けることが出来て、その試練をクリアすること出来るというシステムで、ここまでで熟練のプレイヤーでも平均で15年ほどかかる。さらに魔法の力を強化をするのにも名声値が必要で膨大な時間がかかるのだ。


 三つ目、プレイヤーのステータスが育ちにくい。ゲームは魔力量(名声値)、身体能力、魔力操作、精神力、魔法、武術の6つのステータスがあり、最高がS +で最低がG−の24段階で表せる。このステータスはS +に行くほど難しくなり、A以上になるとA−からAに上げるにもゲーム世界で数年の年月がかかるとされている。

 さらにステータスには隠し要素である才能値もあり、これはプレイヤーが転生した時にランダムで決まるので、さらにステータスを上げるのを難しくする要因の一つだ。


 四つ目、単純に敵のキャラが強すぎるのだ。ラスボスの仲間ですら今までのFOの歴史上倒されたことが数回しかない。


 五つ目、FOでは一度死んだら、今の世界がリセットされて次の世界になるまでプレイするのが不可能。


 この五つの要因がFOをクリア不可能の無理ゲーと言われる要因である。



――――



「おい、裕也(ゆうや)! 今回はたった13年で魔法を手に入れることが出来たぞ! これなら今回の(しゅう)もランカーになれそうだな」

「まじかよ、俺はまだ魔力量(名声値)が足りなくて魔法が使えないわ。もっと活躍しなきゃな……」


 斎藤裕也(さいとうゆうや)大島流星(おおしまりゅうせい)にそう言った。


「そういえば、久遠(くおん)がFO出来るってよ」

「ガチ? 彼女はいいのか?」


 裕也と流星は久遠の高校の友達で一緒に遊ぶ仲である。


「うん、なんか別れたってよ。気分転換に遊びたいって」

「よっしゃ! じゃあ次のリセットからは俺らでFOを教えてやろうぜ」


 裕也たちがはしゃいでいる。


 すると、急に裕也たちは光に包まれ、目の前が白くなった。


――――


「昨日、発生しました集団失踪事件の詳細が分かりました。失踪した方々はフェアシーテ・オンラインというゲームで上位の成績を残したという共通点があったそうです…………



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― 新着の感想 ―
[良い点] 三話目の世界の始まりってそういうことなんですね。他にも後書きにあるステータスみたいなのなんなんだろうって思ってたんですが全てが繋がりました。 [一言] この話は伏線にしなくて正解だと思いま…
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