スパルタ~ビス~
(ただでさえ短いのに今回は特に)短いです。
「〔光を喰らう者〕」
ビスの宣言と同時に、ビスから強烈な光が放たれる。
放たれた光は、降り注ぐ日差しを飲み込み、上書きしていく。
──吸血鬼の弱点の重要な点として、あくまで降り注ぐ日差しに弱い、という事がある。故に、何かに反射した光や人工的な光は弱点にはなり得ない。
だからなんだと思うかもしれないが、今回の〔光を喰らう者〕では重要となる。
ビスが使ったのは白色魔法である。先程〔白夜〕によって日差しを弱体化した時の逆で、今度は、ビスに当たり反射した光を強化する。それによって、日差しを遮るのだ。
それでも完璧に防げる訳ではない為、短期決戦が望まれる。
ちなみに、某崩壊の呪文を唱えた時並の発光だった為、至近距離に居た兵士及び吸血鬼達は、目を抑えて蹲っている。
取り敢えず目をやられている兵士を殴って気絶させたビスは、ため息を吐きながらも殺気を放った。殺気の対象には、勿論吸血鬼達も入っている。
日光による力の減少が殆ど無くなっている為、並の兵士では耐える事など出来ない。
兵士側は隊長・小隊長である者は辛うじて耐えたが、それ以外は圧に耐えきれずに倒れた。
一方、味方なのにも関わらず、殺気を当てられた吸血鬼達はと言うと、
「倒れたら鍛錬が増える倒れたら鍛錬が増える倒れたら──」
「頑張れ頑張れ俺。大丈夫、殺気なんて当てられ慣れているじゃないか。大丈夫、こんな殺気大丈夫に決m」
半数は倒れ、耐えている者も顔色が悪い。喝を入れている最中に倒れている者も居た。
ビスは一体どんな鍛錬をしているのだろうか?
兎にも角にも、残りは隊長各のみ、消化試合といったところだろう。
「私は疲れた、後は任せるぞ」
「「はいっ!」」
少し声が震えてはいたが、吸血鬼達は元気に返事をした。
背後から戦闘音が響いてくる中、ビスは自身の陣地へ戻る。
長時間陽の光の元で戦闘し、更に魔術まで使った為、かなりの疲労が溜まっていた。
予定では、なるべく戦闘を長引かせ、作戦終了まで粘るつもりだったのだ。
「はぁ、まさか使わねばならぬとは。消耗が激しいから、あまり使いたくなかったのだがな。···そう言えば、何故〔白夜〕が途中で解除されたのだろうか?」
疑問に思ったビスだったが、全く検討もつかなかった為、そこで考えるのをやめた。
消耗がかなり激しかったが、辛くも勝利した吸血鬼だった。
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第一部隊→龍地:全滅(熟睡)
第二部隊→シリス:全滅(八つ当たり)
第三部隊→ビス:全滅(割とギリ)
霞「吸血鬼さんって、どんな訓練してるの?」
吸血鬼A「ヒィっ、すいませんごめんなさいそれだけはぁぁぁぁぁぁぁー!(逃走)」
霞「えぇー··?(困惑)」
なんてことがあったそうな、
短いなぁ……。もっと長く書けるようになりたい。
反射した光を云々の辺りは、説明し出すとめんどいのでスルーしてください。
説明して欲しい方がいたら言って下さい。するので。
ブックマークや評価、よろしくお願いします。