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どうやら、魔王に召喚されたようです  作者: 蜂蜜
0 どうやら、召喚されたようです
11/33

開戦

タイトルで分かると思いますが、そういうことです。

今回も短いです。

というか長い物を書けないですね、はい。


そんなわけで、どうぞ。

 昼食が終わった後も、食べる前と同じく、色々試していた。

 途中、必殺技的なのが欲しいと、色々試行錯誤している時に、その部屋の物全てが無重力になった時は焦った。危うくベッドに押しつぶされるところだった。


 そして、次の日も、その次の日も、少しでも自身の戦力を上げることに勤しんだ。

 そんなこんなで2週間程たち、新しく作った魔法を試そうとした時だった。


 ビシっ


「な、何!?」


 何かにヒビがはいったような音が響いた。


 ビシビシっ、ビキッ!


「あ、これヤバいやつや」


 パリーン


 とうとう、割れてしまったようだ。しかし、


「何が割れたの?」


 音の出処が分からない。

 部屋を探しても、特に壊れてしまっているものも無い。

 では、なんの音なのだろうか?

 そうして霞が首を捻っていると、


 バタバタ、バタン!


「霞様!」


「どうしたのシリスさん?!」


 霞の部屋の扉を開け、シリスが慌てた様子で入ってきた。


「今すぐ私について来てください!」


「どこに行くんですか?」


「外です」


「外?お城の外に出るんですか?」


「それもそうですが、最終的には違います」


「?」


 そこでシリスは1度息を整え、言った。


「魔族軍の最前線です」






















 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





「それで、どういうことですか?」


 あの後すぐ、荷物を纏めた霞はシリスについて魔王城の廊下を駆けていた。


「……魔族の結界が破られました」


「……マジすか」


「マジです」


 どうやら、先程の破砕音は、結界が壊れる音だったらしい。


「魔法による破壊なので、今すぐ攻め込まれることはありませんが、迎撃の準備をしなければなりません」


「……」


「なので、霞様には、以前お話した位置へ向かって頂ければ──霞様?」


 淡々と説明をするシリスだったが、いつも楽しそうに話す霞が無言なのを不思議に思ったようだった。


「どうされました?」


「……いやー、いざ戦うとなると緊張して、ね」


 霞にとって、この後の戦いが初めての実戦であり、しかも、戦う相手は人間なのだ。


「もし、万が一、相手を、その……殺しちゃったりしたら、どうしようかと、ね」


 それを聞いたシリスは合点がいったような顔をした後、クスリと小さく笑った。


「なんで笑うのー」


「いえ、だって霞様、ご自分が負ける等、微塵も思っていないようでしたので」


 その言葉を聞き、霞も、ああ、と頷いた。


「まぁ、召喚陣に強化してもらって、シリスさん達みたいに強い人に、1ヶ月とはいえ鍛えてもらって。しかも、するのは戦闘とはいえ迎撃、いくら私でも、負けるなんて思わないし、そんなの思うなんて失礼だよ」


 そうして、霞は深く息を吐いた。


「あーあ、あんな弱気なのは、私らしくなかったね。万が一なんて起こさない、完璧に無力化して、私のとこだけでも、怪我人ゼロで終わらせてあげるよっ」


 力強く笑うと、少し速度を上げる。

 シリスはそれを見て口の端を緩める。シリスは霞に速さを合わせると、そのまま走って行った。



 ~~~~~~~~~~~~~~~~




 視界のギリギリ見える範囲に、人影が見え始めた。ここ1ヶ月目にしていた異形ではない。ただの人。人間だ。


 他のみんなの所にも、同じように来ているのだろうか。みんなは大丈夫だろうか。倒されるような人達でないのは知っているが、それでも心配だ。

 ここまで考えて、ふと、自分の心配をしていないことに気付く。

 多少なりとも不安になると思っていたのだが、そんなことは無かったようだ。自然と笑みが浮かぶ。もし周りに他の人が居たら、訝しんでいただろう。


 なんとなしに前を見ると、もう随分と大軍が近づいてきていた。


 彼らは私の獲物。わざわざあちらから狩られに来てくれたのだ。盛大にもてなしを、と言いたい所だが、残念ながら私の所はすぐ終わるだろう。


 私の目的は別にある。


 彼らが私の射程範囲に入った。私は準備を開始する。


 これから私が行うのは、一方的な戦闘。いや、()()だ。


 私の力がどこまで通用するかの実験。


 考え方がかなり危ない気がするが、事実そうなのだからしょうがない。


 私は再び笑みを浮かべる。


「さて、実験のお時間です」


戦闘(じっけん)が、始まった。












吹っ切れたら、ちょっと思考が危なくなった霞さん。異世界に毒されてますね。

霞さんは、理科の実験が大好きです。

決め台詞、もっといいのは無かったのか…。

まぁ、どんな戦いになるのか、楽しみにしてて下さい。私の文では難しいかもしれませんが。


活動報告を上げてみました。お時間があれば、是非。

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