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第6曲

リアルが忙しく、投稿が遅れて申し訳ありませんでした!


ほんと少しだけ閲覧数が伸びていてものすごく嬉しいです!

たった2、3人増えているだけでこんなに嬉しいなんて、読者だったころには思いもしませんでした笑

「次のニュースです。本日未明、今流行りの『New Generation』というゲームをプレイしていたと思われる方々が意識不明に陥り、医療機関に被害者が殺到しているという事件が起こりました。意識不明になった原因は定かではありませんが、警察の調べでは特殊な電流を流すことによって意識が奪われたのではないか、という見解を今のところ発表しております。被害に遭われた方の総数は今わかっているだけでも3万人に及び、未だ未発見の被害者も合わせると、計5〜6万人に及ぶと予想されます。これにより、どの医療機関も対応が間に合っておらず、混雑している状況が続いております。また、命に別状はなく呼吸は安定しているようですので、発見された方は“落ち着いて”、速やかに警察、又は消防に連絡してほしいとのことです。犯人については、警察が『New Generation』の運営チームの本部に向かったところもぬけの殻であり、取締役代表である『烏山 誠』(42)を容疑者として指名手配したと先程発表いたしました。それでは次のニュースに参りますーーー」


20XX年8月13日、夏休みという長期休暇期間ということもあり、『New Generation』のプレーヤーはかなりの数がログインしていた。


しかしそれが仇となり、今回事件に巻き込まれた人数も相当な数になってしまった。


『New Generation』の本部にポツンと残されていたスマートフォンは証拠品として押収されており、通話履歴には“選定者”という文字が残されていたとかいないとか…。


---------


「ど、どこだよここ…」


最後にいた虚無の空間とは似ても似つかないほど大自然に囲まれており、左右を鬱蒼とした森に挟まれている街道にポツンと立っていた。


オッサンと通話していた右手に握られていたスマートフォンはいつのまにかなくなっている。

使い切りのアイテムだったのかは定かではないが、漠然ともう手に入らないような気はするな。


「とりあえずと…ここはゲームの中だよな?」


そう独り言を呟くが、もちろん返事はない。

まずは場所の確認が先だろうということでメニューを開こうとする。


「え……」


普段メニューは視界の左下に常に存在している。

このゲームの視点は一人称であり、自分の目の範囲でしか見えない。


そのため邪魔にならないところにメニューやHPバー、MPバーが配置されている。

しかし、今はそれらが一切なく、クリアな視界がただただ広がっているだけだ。


いつもは頭の中で『メニュー』と念じれば左下から飛び出てくる仕様になっているが、今はそれがなく、念じたところでなにも起こらない。


「待て待て…。これじゃ運営にすら連絡できんぞ。くっそ、どうすんだよコレ…」


メニューが開かないとなると運営への連絡はもちろんのこと、フレンドへの連絡や受注中のクエストの確認、そしてログアウトなどができなくなってしまう。


ログアウトができないなんて大問題だ。

苦情が殺到するどころではなく、下手をすれば被害届が出されて警察沙汰になってしまう。


これは運営も冷や汗を流していることだろう。


まぁ今は運営の心配よりも自分の身の心配が先だ。

この状況に苛立ちを感じた俺は、ついつい頭を掻きむしってしまう。


「ん?」


ふと違和感を感じて手を見る。

手にはシルクでできた糸のような銀色の透き通った髪の毛が幾本か付いていた。

まぁ髪の毛を掻きむしったらそりゃ手に付くよな。



現実ならば、の話ではあるが…。



これはゲームだ。

いくら科学が進歩したからといって髪を掻くモーションをしたら抜けるところまでは再現されていない。


そんなことをしていたらキャパが保たないだろうからな。

これが明らかにおかしいことというのは小学生、いや幼稚園生でも気づくかもしれない。


例えばカ○マくんのように勘のいいガキとかな。


そんな冗談は置いておいて、この状況を説明できる人間は周りにはいない。

というより俺以外の生物が見当たらない。


第一に俺は今絶賛混乱中だ。

こんなことを深くまで考えていられるほど冷静じゃない。


「まぁいっか今は」


とりあえずこの話題は捨てることにした。


「『マップ』」


そう呟くと視界にはデカデカと周辺のマップが表示された。

オレンジ色のホログラムでできたマップは、物によっては他者からは見られない。


「なんだよ次は…」


ため息をつきたくなるほど違和感のコンボが俺を強襲する。

このマップはなにかがおかしい、そう思わざるを得ないほど明らかに違うのは混乱してる頭でも理解できたーー。


----------


さて、急ではあるが俺が今『吟遊詩人』でないのは以前説明したと思う。

半年以上前からではあるが、俺は『吟遊詩人』から派生したある職業に就いていた。


この職業については誰にも言っていない。

ゲーム内の友達でもリアルでも、幼馴染にさえもな。


これを知られるとかなりの面倒事に巻き込まれるのは安易に予想できるため、ずっと隠し続けてきた。


なぜこんな前置きを言ったかというと、俺の職業はシークレット・ジョブだからだ。

シークレット・ジョブについても以前ジャブ程度に触れたと思う(寒いギャグでごめんなさい)。


まずシークレット・ジョブについて説明しようか。

シークレット・ジョブとは、ある特定条件を満たさなければ決して派生することのない職業のことだ。

条件は様々で、発見されて広まっているのだと『近衛騎士(ロイヤルガーズ)』という仲間を守護する職業だな。


これは『重装騎士(パラディン)』になり、1人も仲間を失わずにボスに勝利することでなることができるらしい。

無理だと思うかもしれないが、最初の方のボスはあるエリアからのステータス統計しかとらないため、結構楽に倒せるんだよな。


シークレット・ジョブは他の職業とは一線を画して強い。

特殊なスキルや魔法が使え、これがかなり強力なのだ。


そのため普通はシークレット・ジョブを見つけた場合は隠したり、身内だけに話すと言った行動をとる。


じゃあなぜ『近衛騎士』が広まったのか、これはかなり有名な話で、見つけた人は身内に話したらしい。

しかし、その身内がリア友だったらしくリアルで喧嘩してしまったんだとか。

そしてキレたリア友が言いふらしたんだとさ。


まぁ最悪だよな、見つけた人からしたら。

かわいそうな話だが、秘密を明かした相手が悪かったとしか言いようがない。


俺はその点、他の人には一切話していない。

あのオッサンが知っていたのは謎だが、恐らく運営サイドだと考えたら把握の仕様はいくらでもあるだろう。


とまぁかなり焦らしたが、俺の職業もそういう職業だということだ。

ではなんなのか……。



始まりの吟遊詩人(オルフェウス)



これを聞いただけの人はなんのことかサッパリだが、『吟遊詩人』の派生であることは間違いない。

『オルフェウス』は神話に登場する吟遊詩人であり、吟遊詩人の生みの親と言われている。


『ニュージェネ』にはこのように、神話から名付けられた職業が存在することが確認されている。

このような職はシークレット・ジョブとも一味違い、更に数段階上をいく。


このような職は、アイテムなどから取られて“神話級職業”と呼ばれている。

俺は知られていないものの、神話級職業で有名なのが『魂を貪る者(ハーデス)』というやつだ。

こいつがまた達が悪く、PK(プレイヤーキラー)専門のプレイヤーだ。

まぁ詳しい話は今度時間があるときにするとしよう。

でもまぁどれだけ強くても、公式ではシークレット・ジョブとしてひとくくりにはされているんだけどな。


ただまぁ強い代わりに条件はきつい。

それも“かなり”という言葉がつくほどきつい。


俺の職業の条件は、『吟遊詩人』でボスを1人で10体倒す(一度倒したボスを2回倒してもカウントされない)という条件だった。

シークレット・ジョブの条件は達成したあとにわかるため、この通知が届いた時は自分の頭のおかしさを疑ったぐらいだ。


ボスの設定、これも以前言った通りなので1人で倒すのがどれだけ大変かは伝わってくれると嬉しい。

俺はゲーム内フレンドなんて立派なものはいないので、知り合いの情報屋に頼んでプレーヤーのレベル相場を調べるしかなかった。

そんな中でボスを10体倒した俺は間違いなくいかれているだろう。


これで神話級職業の条件の厳しさは伝わったと思うが、能力を聞いたら納得してくれると思うんだ。


俺の職業の『始まりの吟遊詩人』にはスキルが一つしかない。

それは【創造の奏者(クリエイワーズ)】というスキルなのだが、自分でも自負しているくらいチートだった。

一つしかないと言っても前の職業のスキルは受け継ぐのでその辺は使えるんだけどな。


まぁ気になっているであろう能力は、《楽器を演奏中に歌に魔力を乗せることで現実と化する》という単調な説明文だ。


このゲームには【魔力操作】というスキルが存在する。

以前も少し説明したが、これがかなり大切で、このゲームの特徴でもある“魔力”を上手く操作することができるという代物だ。

現実にはないはずの魔力をこのゲームでは感じ取ることができるようになっている。


魔力のイメージとしては、貼るカイロを貼ったときにポカポカするだろ?

そのポカポカを操ることができるってのが1番近い感覚かもしれない。

というより、現実ではないモノなので言葉で説明するのが難しいな。


まぁとりあえずそれを上手く操ることができるようになるのが【魔力操作】だ。

ちなみに【魔力操作】には段階があり、ほとんどの職業には【魔力操作 I 】が絶対にある。

魔法を頻繁に使う職業だと【魔力操作 Ⅻ 】まで取得することができるようになっている。


歌に魔力を乗せるっていうのは、この【魔力操作】を使って行い、歌った詩が本当に起こるというものだ。

歌と言っても多少リズムに乗れていれば問題ないし、歌い終わったら演奏をやめても効果は続く。


例えば『火』というだけで頭の中に思い描いていた通りの事象が起こる。

魔力を乗せればたった1単語だけで充分に意味をなす。

なので日本語が長過ぎたら英語に、英語が長過ぎたら日本語にって感じで俺は使い分けてる。


消費魔力は事象の大きさと、効果時間に関係しているらしい。

らしいってのは俺の実験結果なだけで、説明文に書いているわけではないってこと。


さっきの例を使うと、『火』と言ってもどんな火か、どんな形か、大きさは?

様々なイメージが人それぞれあるだろう。

指先にライターほどの火を灯すのと、地面から火柱を上げるのとじゃあそりゃ消費魔力が違うのはしょうがないことだとわかってくれると思う。


火というのは、理科の実験なんかでバーナーを使ったことがあるなら理解できると思うが、火力を上げれば上げるほど青く、そして段々と透明に近づいていく。

なので赤い火を灯すのと青い火を灯すのとも、大きさが仮に一緒だとしても消費魔力は違ってくるのだ。


そして効果時間だが、これは魔力の供給を続ければ永遠と火を灯し続けられる。

ただ、魔力が無限にあるわけがないのである程度しか続かない。


例外ももちろんあり、生物に直接干渉はできなくなっている。

『死ね』と言って相手が死んだら、もうゲームバランスがおかしくなるだろ?

相手に火の玉をぶつけることはできても、相手の体内に火の玉を生み出す、と言ったことはできない。

そういった風にしっかりとバランスはとってある。


さらにデメリットとしては、指にライターほどの赤い火を灯すだけでも尋常ではないくらい魔力を消費するってことだ。

効果を持続させるにしてもMPバーがゴリゴリ削れていくため、そこまで長い時間使えるわけではない。

そのため俺は、常にMP回復ポーションを持ち歩いている。

正直HPよりもMPを気にすることがこの職業になってから多いんだ……。

だからHP回復ポーションよりもMP回復ポーションのほうがアイテムバッグに入っている数は多い。


とまぁかなり強い能力なのはわかってもらったと思うがこんなものではないのが“神話級職業”だ。

ただこれについてはまた今度話すとするよ。


---------


さて話を戻そう。

『マップ』についての違和感だったよな。

このマップも【言霊】によるものなんだが、このスキルはゲームのプログラムという域を超えることはできなくなっている。


マップ一つとっても、行ったことない地域は流石に映らない仕様になっているんだ、普通は。

しかし、こんな場所見たこともないのにしっかりと森の全域が映っている。

あの電話のオッサンが何かしてくれたっぽいんだが、そのせいなのか?

よくわからないことだらけでうまく頭が回らない。


マップもいつまでも写しているわけにはいかないし、とりあえず今はここまでとしよう。



もう、疲れたよ………。













最後の言葉は筆者の気持ちです笑


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