第23曲
ちょっと間に合いませんでしたすみません!!
急いで編集したので、誤字脱字あるかと思いますが、間奏にて報告してくださるとうれしいです。
ケルートは唖然としていた。
目の前で起こった出来事に脳の処理が追い付いていないのだ。
視覚が伝えてきた情報を、現実離れしたこの状況を、今まで生きて培ってきた経験が受け付けることを拒否している。
「な…何が……」
思わずそう呟いてしまう。
口に出さないと脳みそがパンクしてしまうかと思ったからだ。
臨時の主人を見ると、今起こった出来事は当然のことのように平然と立っている姿が目に入る。
何をしたかは全くわからなかった。
しかし、エルフの鋭敏な感覚は、レーブレと呼ばれた環境管理局員以外に魔法が発動したのを感知していない。
ならばアレはいったい--。
「さて、食事の続きと行きましょうか」
そう主人が口を開くと、まるで賢者の放った氷の大魔法によって凍っていたかのように微動だにしなかった周りの客たちは、春風によって融解したとでも言わんばかりにざわつき始めた。
それはそうだ。
あんな理解不能なものを見て平然としゃべれる人間がいるのならば、その脳みその中身はゴズと比べて遜色ないだろう。
いくら知識のない人族でも、あの光景が異常であることは周りに確認しなくてもわかるはずだ。
そう、たとえ理解できなくとも--。
そう思考をしているときに主人の顔が目に入る。
そこで先ほどの言葉に対して返答していないことを思い出した。
「あ、え…そ、そうですね!それではまず、お食事を頼みましょう!!」
「あ、そうでしたね。横やりが入ってしまったのですっかり忘れてしまいました」
そう言う主人の恥ずかしそうな笑顔は、男の私でも見惚れてしまうほど美しかった。
確かに先ほどは何をしたのかわからなかったが、この方のおっしゃる通りご飯に舌鼓を打つのも悪くはないだろう。
そう思い、私はウェイトレスを呼ぶのだった--。
ご読了いただきありがとうございます!
感想などなどお待ちしております!!