第21曲
さぁ、本編です。
ただですね、申し訳ないことに前説で力尽きてしまいました。
本編自体は短いんですけど、飛ばさずに読んでくれると書いたかいがあるってもんです…。
読まなくても正直支障はありませんww
”レベル”。
それはほとんどのゲームに存在し、RPGにおいては楽しむために必要不可欠な要素である。
鍛えればそれに呼応してレベルは上がり、様々な恩恵を授かることが出来る。
そのため、どのプレイヤーも総じて己のレベル上げに勤しみ、ライバルたちと切磋琢磨しながら競い合う。
レベル上げの恩恵と言えば、真っ先に思いつくであろう物はステータスアップだろう。
レベルの上昇とともに、自身のスペックも上昇してく。
これはゲームにおける基礎であり、はたまた根幹でもある。
このシステムが存在しなければRPGというゲームは成立しないといっても過言ではない。
ただし、これはレベルアップの恩恵のうちの基本的な部分であり、他のものはゲームによって異なることが多い。
なぜなら、それがそのゲームの”個性”であり、”色”であるからだ。
その色味の違いを使うことによって、制作会社ごとの個性を発揮させる。
では装備品を例にしてみよう。
自身のゲーム内アバターが、一振りの長剣をゲットしたとする。
早速装備させてみよう-。
さて、気づかれた方もいるかもしれないが、まずここで制作会社は”色”を付けることが出来る。
もちろん普通に装備させるのが一般的だろう。
しかし、今の話の主題であるレベルアップの要素を組み込むと、強すぎる装備にはレベル制限をかけることが出来るのだ。
こうすることによって、新参が装備に頼りすぎることなくレベルアップに勤しんでくれるという構図になっている。
このような機能を導入しているゲームはおそらくかなり多いと思うが、しかしてこの機能を思いついた会社自体はそう多くないことだろう。
ではなぜ同じような機能を持ったゲームが多数存在しているのか。
簡単に言ってしまえば模倣、所謂”パクリ”というやつである。
まあ売れたゲームには売れるだけの理由が存在しており、成功例を模倣するのは当然と言えば当然であるのだが…。
さて、話がそれてはしまったが、レベルアップの恩恵についてはサラッと理解していただけたことだろう。
なぜ、このような話をしたのか。
文字数稼ぎというのも否めなくはないが、しかして『New Generation』にもレベルアップの恩恵が存在するからである。
『New Generation』はMMORPGであり、レベルというシステムの基盤の元ゲームが成り立っている。
そして、上記にある通り恩恵も存在する。
先ほど挙げた装備品の例も採用しているし、他にも多種多様な機能を導入している。
ユーザーから飽きられないための創意工夫というのは、会社側からすればいつの時代でも難題なのだ。
成功例があればマネするのも致し方ない。
ただし、模倣だけで会社が儲かるならば、世の中”苦労”という言葉が独り歩きすることはないだろう。
先ほども述べた通り、模倣の中にどれだけその会社の”個性”を出すかが重要になってくる。
では、『New Generation』の”個性”とはなんなのか。
多くのユーザーを独占するにまで至ったその理由とは何か。
それは、”レベル上限の無限化”である。
今までのゲームでは、レベル上限がついていて当たり前だ。
それは、ゲームに組み込むプログラムや基盤の関係上仕方のないことともいえる。
PCゲームであっても、サーバーの負荷などの問題から不可能だ。
そして、『スリパクター』のある時代であってもこれは同じことが言える。
どんなに発達した社会であっても、無限に増え続けるキャパシティなど世界中探しても存在などしないのだ。
そう、この『New Generation』以外には-。
なぜそのようなことが出来るのかについては秘匿されているため、明らかになっていない。
そのため、どの会社も真似しようにもできないというのが発売後常にユーザーを増やすやし続けているこのゲームの根源だろう。
永遠に強くなれるゲーム。
ここに、強くなるたびに様々な恩恵を手に入れられるとくれば、飽きないほうが難しい。
そしてその恩恵でさえも種類は多岐にわたり、豊富さもこのゲームはほかのゲームと一線を画している。
では今現在、このゲームで一番レベルが高い人は誰なのか。
これは、サービス開始当初からユーザー間で囁かれていたことだ。
しかし、その答えを出せるものはいない。
このゲームには『クラン』や、月一で行われる1vs1のPvPランキング以外で個人情報を閲覧できる機能は存在しない。
そのため、PvPランキングの上位者が有力、いや、もはやそのうちの誰かだと信じて疑わなかったが、目に見えるものが真実だとは限らないのである。
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酒場の空気は最悪という言葉を具現化したように重い。
先ほどまで楽しそうに酔っぱらっていた連中ですら、頬の赤みが地肌の色味へと戻っていた。
いや、もしかしたら地肌よりも白いかもしれないな。
このようになったのも、偏に俺とレーブレの会話が原因だろう。
というよりも、他に原因があったとすれば見当もつかない。
ただでさえ情報が足りていないのに、わかるわけもないんだが…。
そんなのんきなことを考えていても事態は一向に快復しない。
レーブレの目つきは時間に比例して吊り上がっていく仕組みのようだ。
「同族だからと言って容赦はしない。環境管理局にたてつくとどうなるか教えてやろう」
そう言って手に魔力が集まり始めた。
エルフお得意の魔法でも放つのだろうが、この場でおっぱじめようとするなんて頭がいかれているとしか思えない。
周りにどれだけの人が集まっていると思っているんだか…。
(あぁ、そうだったな。こいつらにとって人族はどうだっていいんだっけ)
消えかけていた種火に、またもや燃料をかけられ再燃する。
ただやられるだけじゃもう収まらないだろう。
徹底的に、格の差というものを見せてやろう--。
ご読了いただきありがとうございます!
次回はやっとバトルに突入します。
前説もなしなんで安心してください!
こっからできるだけ飽きられないようにバトル多めに入れていきたいんですが、何分向性とか何も考えず、思いついたことを書いているだけなんでどうなるか私自身未知数ですw
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