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嫌なヤツのことなんか

作者: 竹仲法順

     *

 表題に掲げた通り、嫌なヤツのことなんか考えたって仕方ないと思う。ボクの場合、オヤジや妹だ。アイツらは人間じゃない。理性を失った単なる獣だ。酔い潰れるまで酒を飲んだり、タバコをスパスパ吸ったりする。一体何を考えてるのか……?見当が付かない。

 だが、もう家族ごっこなどたくさんだ。ヤツらとはこれから先、顔を合わせることもないだろう。どんなことをされても構わない。ただし、こっちのこの家での居住権や最低限の基本的人権が侵害された場合は、警察に通報して突き出す。そのぐらいされてもおかしくないぐらい、ヤツらはひどいのである。

 まあ、せっかくの楽しい日曜だ。嫌なことなど一切考えずに、ウキウキしながら過ごしたい。別にいいのである。アイツらとは完全に縁が切れた。お互い話をしようとしないのだし、話す素地すら失っているのである。対話などと言うが、あの人間たちとのそれは途絶えた。

     *

 元々オヤジなど人間を見る目が全くないのである。その人の適性を見ることが出来てない。これは最大の欠陥だと思う。実はオヤジが親族のことを非常に悪く言っているのを聞いたことがある。ボクの曽祖父の弟で遠戚の方がおられたのだが、その方は東京帝国大学法学部を出ておられるにも拘らず、ご本人は数学や物理などがお好きで、本当は帝大の理学部に行きたかったらしい。そのご意向を親兄弟が潰してしまったというのである。

 それを耳にした時、思った。うちの一族は何てひどいんだろうと。可能性を摘み取ることしかできないのである。そのくせ、私立でも難関大学とやらを出ていれば(固有名詞は出さないが)褒め称える。何と愚かしいことよ。全くの愚策である。そんな人間たちにそもそも人間を名乗る資格があるのか……?皆無だ。全く存在意義すらない、ただのゴミに等しい。

 実はボクも本来なら、頭が理系なのだったし、歴史自体は単に司馬遼太郎とか松本清張の歴史小説を愛読していただけなので、研究には向かないだろうと思っていた。未だに執筆以外の時間は理系の学問の勉強に充てているぐらいだ。文筆家なのだが、そういったことの方にもベクトルが向いているのである。事実、歴史の研究などやるだけ無駄だった。三年半大学にいたのだが、今考えてみれば、ほとんど意味のない時間だったと思う。

     *

 話が幾分飛んだのだが、オヤジや妹、叔父・叔母などのような人間はまるでダメだ。入試の偏差値の高い大学を出ているのかもしれないが、人間としては最低である。もう話すことなど一切ない。ただ、前述したように強権発動してきた場合は、こっちも手を打つ。やられっぱなしじゃない。やり返す。そのぐらい腹括らないと、世の中渡っていけない。

 まあ、何度も言うように嫌なヤツのことなど考えても意味がないのである。だから考えない。楽しいことを考える方に力点を置きたい。今、この瞬間を生きるのである。過去など振り返ってもどうしようもない。いいじゃないか。嫌がらせなどをされたとしたら、即その手の司法機関に突き出してやる。

 うちの親族の不幸話など、いくらしても仕方ないのだが、別にこれから先、アイツらとは関わりたくない。もう御免こうむる。一切応じない。何を言われても、だ。あんなろくでもない人間たちに一体何が出来るのか……?会社?事業?そんなヤツがやる会社とか事業なんか、何の儲けにも繁栄にもならないだろう。別にいいのである。何度も言うように関わりたくないのだから……。それに今更言うようだが、元々アイツらとはずっと仲が悪かったのである。今に始まったことじゃない。かなり昔からだ。ずっと敵対関係にあった。ボクと妹がほぼ決裂・決別状態にあるのも、オヤジがそういった育て方をしたからで、以前からずっと険悪だったのである(これはどこかしらの紙幅で申し上げたかもしれないが)。

 今はまだ機が熟してない。悪いヤツらがのさばっている。もうすぐ退治するつもりだ。やるからには、徹底してやる心積もりである。完膚なきまでに、だ。覚悟しとけよ。首根っこ洗って待っとけ。木端微塵になるまで粉砕してやるからな。

 まあ、表題通り、せめて日曜ぐらい嫌なヤツのことを忘れて楽しく過ごしましょう。せっかくの日曜なのですから。

 ひとまず一筆書かせていただきました。

 ではまた。

                                (了) 


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