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記憶の空  作者: 糸冬
3/3

第二話〜1万5千円〜


 私がこのゲーム、「現実と虚構の交差点(クロスロード)」に出会い、このゲームを私が始めたのは、本当にただの偶然でしかない。


 

 私は仕事を辞めてからというものの、ただただ毎日を無気力に過ごし、毎日を自堕落に過ごし、貯蓄していたお金で毎日を無駄に過ごしていた。

 

 そんな自堕落な日常のそんなある日、適当にネットサーフィンをしていたところで見つけたこのゲームは、今流行のVR(仮想現実)の技術を使ったゲームであるらしい。

 

 どうやらリアルさと自由さが売りのようで、どんな職にも、どんなことでも、なんでもできる・・・らしい。

 らしいというのはこのゲーム、公式サイトにはなんの情報も載っていなかったのだ。この情報も、公式サイトにただ唯一載っている文言に書いてあるだけなのだ。

 もちろん、検索サイトを駆使してこのゲームについて調べてみたが、なんの成果もあげられなかった。本当にただただ、謎なゲームでしかなかった。


 どんな玄人向けのゲームなんだよと思ったが、私にとってそんなことはどうでもよかったし、気晴らしになればいいか、としか思っていなかった。

 そして、昔はいろいろなゲームをしたものだと、昔を懐かしみながら、このよくわからないソフトを購入した。

 

 そうこうして間に、もう夜が更けきっていたので、カップラーメンを食べようと旧世代のVRマシンから這い出てのである。


 「(このVRマシンももう古いな)」


 私が使っているこの3世代も前のVRマシンは、よくもまあ今まで使えたものだと誉めてもいいくらいにはボロい、そして古い。


 「良い機会だし、買い替えるか・・・」


 と、物持ちの良すぎる私にしては珍しく、機体を買い替えることを決意したのは、きっと、さっきのゲーム(1万5千円)を買ってしまったからだろう・・・。





 きっとこのとき私は、ただただ現実から逃げたかっただけなのだと、今ではそう思う。






 そして、この1万5千円のソフトが、私の運命を変えるとは、この時かけらも思ってなかったのは、言うまでもなかろう。 


 


 ちなみに最新の機体は25万だった。


 その日から私の食事は一品減ったのは、しょうがないことだろう、うん。



 



 



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