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風を悼む  作者: 暇庭宅男
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風を悼む

ビットさんは私にもう一度、みんなのこと覚えててくれよ。と念を押して、それからゆっくり立ち去っていった。

またな、とは言わなかった。ブログの感想にビットさんが投稿をしてからわずか3日。こんなどこにでもあるコンビニで、今生の別れを私とビットさんはするのだ。

どういうことなのだ。つらい今を耐えてみんなで少しでも幸せになろうと言ったあの日の言葉は、夏の熱い風に溶け崩れて消えていく。


四駆さん、ビットさん、マヤマヤと、ペラっち、あとーーー

私自身も虐待の影響かかなり健忘が激しい。覚えていたい。みんなのことを覚えていたいのに、今しがた会ったビットさんの顔も朧に霞んでいく。四駆さんも、私はあれだけ支えられたのに、もう顔も声も思い出せなくて。


「みんな…………!」

すがるように両手を合わせる。いつか無意味に風を悼むことになると知りながら、私は今、そうすることしかできなかった。

実体験をもとにした、不条理もの崩れとして描いたもの。大切な人を亡くしたという事実も、その痛みも、あったはずなのにいつか忘れてしまう。その怖ろしさ、後ろめたさ、自身の浅ましさ。そういうものをちゃんと文章で表したかった。書くのがあまりに苦しく尻切れトンボになってしまった作品。記念碑として残すべく投稿する。

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