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石油と食用油と石鹸
石油工業が発達するまで最も効率的な搾油方法はねじ式だった。
収量は種類を問わず含有量の半分である。
現代では親油性がありガソリンに含まれるヘキサンを添加すれば収量は倍増する。
ヘキサンは加熱すれば除去出来、沸点は68.7℃。
商品作物と共にお湯が完全に沸くまで再加熱すれば残留しないので問題は無い。
原油からの分留は松脂が70℃以上で融けるのでそれで判断しよう。
灯油の出現も併せて食用油や石鹸が安価になるので生活の質が向上するだろう。
ただヘキサンの蒸気は重い為、風呂等一部の給湯器のように熱源と空間を分ける必要がある。
北海道、東北の日本海沿岸、長野、静岡以外には無縁の話。
上記以外の地域では元禄年間に発見される米油を前倒しして食用油として搾油するのも有りだが、高価なので富裕層にしか需要が無いのが欠点である。




