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四国で始める産業革命

 サトウキビ栽培が奨励された沖縄やサイパン、プランテーションがあったフィリピンやインドネシア等では、サトウキビの絞り粕であるバガスを燃料にSLが走っていた。


 含水率50%のバガス1tの熱量は220キロリットルの重油、363kgの石炭に等しく、火付きが悪い為薪との混焼が前提だが掘れば無くなる化石燃料と異なり、天候によるものの毎年発生するので枯渇の心配は無い。


 収量の1/4がバガスになり、記録が残る1880年代の愛知県では平均反収1.1t。


 江戸以前は少ないだろうし計算のしやすさも考えて年間250kg程度発生すると仮定。


 ・古代でも18世紀レベルの工作精度を出せる事がアンティキティラ島の機械(青銅製)で証明されている事。


 ・ワットの蒸気機関の燃費はニューコメン式の1/5である事。


 ・高炉が無くても宇和島藩が機関が銅製の蒸気船を建造運用した事。


 ・近代以前の日本では道路網が貧弱な為、寺に材料を持ち込んで梵鐘(375kg〜)を鋳込んでいた事。


 ──等を考えると領内に石炭や鉄鉱石、耐火煉瓦材料が産出せずとも、日本の場合南関東以南でサトウキビの栽培が軌道に乗れば鋳物師にニューコメンとワットの中間程度の燃費で稼働する蒸気機関を造らせる事が出来る。


 銅は厚みが鉄の1/3で済むがそれでも高く、真っ先に製糖作業の機械化が図られるだろうしエネルギー効率から考えて定置機関やキュニョーの砲車レベルのトラクターやトラクションエンジンが限界だが、砂糖の収益で初期費用の回収や蒸気機関の改良、高炉、炭鉱等の開発をすれば良い。


 それまで輸送の機械化は出来ないが、工事や農業の機械化は出来る。


 本土にサトウキビが伝わるのは江戸時代だが、琉球との交易権を巡り島津と争う一条氏が住み、アジア有数の産出量を誇る別子銅山もある四国を制覇すれば鉄鉱石、石炭、石灰、マンガンに加え耐火煉瓦材料の蝋石やドロマイトが手に入るので相手が毛利だろうが信長、秀吉だろうが煤煙で先に見つかる不利は有れど海戦で敗北する事は無いだろう。


 開墾、伐採、収穫の効率や農作物の伝播状況も考えると舞台が鉄器時代以前でも人件費に勝てる為導入可能。


 参考サイト


 農林水産省


https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1611/mf_topics01.html#:~:text=%E3%80%8C%E3%83%90%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%81%95%E3%81%A8%E3%81%86%E3%81%8D%E3%81%B3%E3%82%92%E6%90%BE%E3%81%A3,%E6%9C%9B%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82


 前原朽山


https://miyoshishipbuilding.co.jp/2020/04/21/column01/


 PDF


 バガスの燃焼時エネルギーは、


『沖縄県におけるバガスの利用状況と栄養特性』


『バガスの利用に就いて』


 蒸気機関は、


 『蒸気動力略史』


 昔のサトウキビの生産量は、


『東三河地区におけるサトウキビ栽培と砂糖生産技術とその消長』


 に拠った。


 wiki


 蒸気機関、ジェームズ・ワット、アンティキティラ島の機械、日本の鉱山四国編

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