史実以前に即座に実現可能な蒸気機関の水準
普通鋳鉄の強度下限(10kg/c㎡)と安全率(2)、降伏点を考えると、蒸気圧上限は3.5kg/c㎡。
1829年に製造されたロケット号(3.467kg/c㎡)辺りが限界。
重いのでSLを走らせるには錬鉄か鋼鉄製レールも必要。
尚、本職としてはローマン・コンクリートは強度発現が極めて遅い為、打ってから1年以上経たなければ鉄道を敷けない事を申し添えておく。
ロケット号の少し前(1827年)に英国で蒸気バスが運行していたので、締め固められた場所なら時速10㎞程度だが運行出来るだろう。
ボイラーの厚みは25.4㍉だが鬆が入っていなければ自動車、船、黎明期の鉄道を実用化出来るし、給炭船の随伴必須かつボイラーの大きさ故に居住性も劣り、機帆船が限界だが太平洋も往復出来る。
調子が良ければ10〜11ノットは出せるので勢力圏に瀝青炭以上の炭田があるならジャンク船もガレオン船も敵では無いだろう。
キュニョーの砲車は鉄銅木の混合で2.5t、SLは5t前後の鉄で出来ているが、仙台藩を例に挙げると御貸具足が4.3kg、刀が刀身だけで0.6〜0.7kg、柄、鞘も込みで1〜1.5kgで鉄の使用量が5kgとして数百人。
石炭開発費用も考えると国人レベルの財力では直ぐには実現出来ない。
大名以上の国力が要る。




