古代ローマ・ギリシャとキュニョーの砲車
紀元前1世紀頃にギリシャで製造されたアンティキティラ島の機械は、世界最古の機械式計算機である。
青銅で出来ており、工作精度は18世紀の時計と遜色ないとされる。
技術水準を考えるとワットの蒸気機関も再現可能だろう。
鋳鉄と並び蒸気機関に用いられた真鍮は青銅より千年程登場が遅いが4千年前から製造されており、蒸気機関の概念は紀元前後にヘロンが真鍮製の球から蛇口状の管が互い違いに二本飛び出た地図記号の発電所や棒状銀河のような形状の蒸気タービンを用いて説明している為それ以降なら受け入れられやすい。
道路インフラも整っており、騎兵や郵便馬車も存在するが鐙や蹄鉄の登場以前※1である事や体格も考えるとキュニョーの砲車を開発してもペイ出来るかもしれない。
砲車は1769年に製造された世界最古の自動車で12〜15分毎に給水が必要だったが、ワットが開発した復水器を追加すれば給水間隔は4倍に延びる。
後方に荷車を繋ぐ関係上前部にボイラー他が集中し、ハンドリングに難があったが鉄道を敷くには大量の鋼鉄とより高圧の機関が必要。
蒸気船はSLより低圧でも出力が出る上にアルキメディアン・スクリューもあるのでSLより製造のハードルは低い。
ただローマ、ギリシャ等地中海世界はは古代から中世まで造船、冶金技術が中華王朝に劣っていた事を考えると新大陸に向かう時に季節を間違えたらタイタニック号のように沈没する。
※1……2024年現在鐙は290年、蹄鉄は294年に出土した物が最古。




