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白金、蝙蝠、海鳥、硝石

 白金と蝙蝠、海鳥の繋がりは何か。


 白金はアンモニア、蝙蝠他は糞や死骸が石灰と化学反応を起こすと硝酸……火薬と肥料の元、題名末尾の硝石を生み出す点で共通している。


 国内で白金の産地といえば北海道が有名だが、以下に挙げる


 宮城県津谷川(津谷村流域、津谷村は合併後本吉に変更)


 山形県鳥川(地名の近い大鳥川と思われる)


 埼玉県荒川野上


 新潟県佐渡島西三川


 徳島県吉野川(三好市山城谷大野)


 長崎県大串村(現在の西海市)


 熊本県天草の倉岳山


 鹿児島県大野川(伊佐市)※1


 に産出例がある。


 上記の蛇紋岩の層に沿って流れている所で稀に見つかる為、蝙蝠の住処の洞窟と並行して探そう。


 白金は柔らかく自然状態では鉄を含む物が多いので、角が丸く灰白色の光沢を持ち、磁石に付くなら白金の可能性が高い。


 運良く見つければそれにアンモニアを加えて800度以上の高温で加熱、発生した一酸化窒素を空気中の酸素と反応させて二酸化窒素にした後50度以上の温水に通せば硝酸を造れる※2


 生物由来のそれはグアノと呼ばれ、ナウルを筆頭に輸出国に巨万の富をもたらした。


 グアノには窒素質グアノ、窒素が水と反応して抜けたリン酸質グアノのニ種類あり、窒素質は硝石として使用可能で、海外ではチリ等の乾燥地帯、国内では栃木で大谷石と共に採れる※3


 (というより表面に付着している)


 リン酸質は肥料としてのみ用いられるが海外では南米とオセアニア、国内では


 北海道のゴメ島


 東京都の南鳥島、鳥島


 石川県七尾湾の浅瀬


 島根県の竹島


 鹿児島県の草垣群島、久多島、与論島


 沖縄県の北大東島、沖大東島、波照間島


 に戦中、戦後しばらく存在した。


 リン鉱石は他に秋田、山形、三重の加茂(現鳥羽)、宮崎の日南市油津港付近で採れるが加茂以外産業になる程の品位がないので自家消費が精一杯だろう。


 蝙蝠の物はバットグアノと呼ばれ、堆積してから数十~数百年経過した物は窒素とカリウムがまだ抜けてないので火薬として使える。


 軟らかく独特の臭いがあるのが特徴。


 千年以上経過した物はリンのみになった物で、硬く無臭。


 硬さと臭いの有無で判断しよう。


 インドネシア産の最高級品は宮内庁に納入されている。


 現在ではグアノ類はやや枯渇気味だが、戦国時代個々の大名が硝石を自作するまでの火薬、肥料の代替として使うには十分。


 唯、未発見の島※4や安全な航海、上陸、生活出来ない島※5があるので数は減る。


 バットグアノは洞窟に蝙蝠が生息していれば採れるが、生産者の蝙蝠は新型の感染症が発生する度に感染源と疑われる程不潔。


 接触を避ける為に近くに新しい住処を用意した上で煙で追い出す必要があるだろう。


 住処を用意せず追い出すと天敵の居なくなった虫が周辺の農産物を食い荒らすので注意。


 白金もなければ上記の地域も領有していない、洞窟もない場合はスペインやタイから白金と硝石を手に入れるか、ヨモギと尿その他で5年かけて作るしかないのでそのような勢力を引き離す事が出来る。


※1同市内に菱刈鉱山がある(最低でも大正、昭和初期レベルの採掘技術が必要)


※2オストワルト法という。


※3発生原因は諸説有り不明。


※4南鳥島、北大東島、沖大東島は19世紀発見。


※5暗礁が多い鳥島、島の外周が険しい久多島、北大東島、沖大東島、水が乏しい竹島が該当。


 以下参考資料。


 読むクスリ


 日本の白金産地


https://trekgeo.net/m/e/platinum1.htm


 以下wiki


 白金、砂白金、グアノ、北大東島のリン鉱山、オストワルト法


 オストワルト法を知るキッカケになった作品。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054895958718/episodes/1177354054918403098



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