土壌改良と葛と根菜
火山灰に覆われた大地の緑化は窒素固定菌と共生する葛が向いている。
現にピナツボ火山山麓では葛による土壌改良及び流出防止が行われている。
日本の場合古来より地下茎は人、猿、猪が。
地上部分は葉を牛、鹿、ヤギ等が食べ人は薬や繊維として利用してきた。
ピナツボ火山緑化事業を環境破壊と断ずる人が居るが、現地では野生動物による捕食とフンを栄養素とする他の植物により進出は出来ずにいる。
より低標高の地域には葛の近縁種がいたが捕食圧によりほぼ消滅してしまったので、枠で囲い葛を保護している状態である。
過去の日本でも緑化は鹿を駆逐する必要があるが可能。
現代では畜力も繊維としての用途も廃れ、米国でも葛が問題になっているが機械化が進み緑化以外に利用せず、猿が居らず天敵のバッファローを駆逐し移入してきた猪もフロリダ周辺にしか定着していないので繁茂しない方がおかしい。
火山灰で埋まった元耕地と元々地味が痩せていて耕地に出来なかった土地を同列に扱うのは間違っているが、農地全体、最低一反を天地返しするより2m四方を1m掘り下げる方が風が来ず土上げが手間な事を除けば時間も人もかからない。
過去の日本の土壌改良で葛を植える場合、米国の事例を挙げて導入に反対するコメントは前提条件の異なる現代の見地に立った不毛な意見なので無視なり根拠を挙げるなりして気にせず推進しよう。
尚甲斐の日本住血吸虫対策に田圃を潰し、葡萄や史実では19世紀初頭に導入される筈のジャガイモを植える話があるが、葡萄もジャガイモも湿害に弱いので粘土質の土は難しい。
長野県では気候は合っていたにも拘らず土が粘土質だった為、収量が乏しく葡萄農家は衰退してしまった。
目の荒い土で最低でも畦より高く、出来れば自生していた標高まで畝を作らなければ育たない。
信玄堤と被るが、上流の河床から持って来なければ水抜けしないだろう。
桜島大根やさつまいもを例に挙げるまでもなく、根菜は水捌けの良い土地を好むので田圃潰して直に植付けだの粘土質の土を被せて栽培だのは作物が腐るか溺死するので絶対にやってはいけない。
標高を知りたい時は度量衡と望遠鏡が普及していれば水準測量をやれば良い。
測点から等しい距離の高低差、等高線を測る物で水深は1584年、地上は1782年にならなければ出て来ない代物である。
現代では最短20m間隔の視準高(視点の高さ、1.5m)から各方向に立った標尺(接地面は鉄製、他はアルミ、アルミは竹で代用可)の数値を読み取り、その差で標高を求めるのである。
巻尺か歩測で判断して貰わなければならないが歩測担当の兵士は居るのでそこは問題無い。
ただ概念も等高線付きの地図も他国に漏れたら極めて危険。
参考文献
読むクスリ、測地測量
参考サイト
https://www.kudzu.co.jp/cp-bin/wordpress5/blog/kudzunohanashi/%EF%BC%88%E7%B6%9A%EF%BC%89%E3%82%AF%E3%82%BA%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%83%94%E3%83%8A%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%9C%E7%B7%91%E5%8C%96%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E6%89%B9%E5%88%A4%E3%81%AB/




