垂れ流せば害、集めれば資源、その2
今回は馬ふん。
あまり効果はない上にハードルも高い。
自動車が普及する前、馬車が普及していた殆どの都市では馬1頭が1日15〜25㎏する物で美観、衛生、往来を損なっていた。
欧州では中世まで豚を放し飼いして処理していたが、1131年に仏で乗馬中のフィリップ王子が豚に追突され死亡してからは都市部で豚の飼育は公には禁じられた。
当時ろくな流通、冷蔵技術がなかった為スパイスの需要が高まり、中世暗黒期の代名詞である不衛生な環境が出来上がった。
豚の再導入は往来の妨げになり日本脳炎や渡り鳥→豚→人の順で新型インフルエンザが都市で発生、流行するリスクを考えると不可能。
過去は境○ラや一部のナーロッパ作品と違ってスライムが存在しないので、上下水道整備と共に馬のお尻にバケツを下げるしかない。
ただ走りながらするので、未舗装だったり固定が甘いと破傷風菌を筆頭に雑菌のデパートが悪臭を放ちながら顔に飛んでくる。
17世紀半ばには発酵した馬ふんに自然発生していたマッシュルームの栽培に成功したが、フン害や革命の原因である飢饉の解決策にはならなかった。
某ゲームで宿泊可能な馬小屋にも生えている可能性は高く、料理にも出て来るだろう。
茸では珍しく生食も出来るが、加熱時より発がん性物質を多く含む上に生育環境を考えると加熱した方が安全。
日本に導入するなら開国後に年単位で留学生を派遣させる形が良い。
何故なら史実ではマッシュルーム栽培は明治半ばに日本ヘ導入されたものの、欧米で17年間修行したきのこ栽培の父、森本彦三郎が帰国した翌年の1922年になるまで成功しなかった為。
気候を考えるとマッシュルームではないが同様に扱われるAgaricus bitorquisが向いている。
この種は栽培環境が他より5℃高く、高温多湿となる為重労働となり、その為かは不明だが米国では栽培されていない。
尚、アガリクスはブラジル原産の為直接の関係はない。
参考文献
読むクスリ
参考サイト
馬
https://www.oc-avc.com/major-course/physiological_reference_value/health-care/
日本脳炎
https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=196#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%84%B3%E7%82%8E%E3%82%92%E7%99%BA%E7%97%87%E3%81%97%E3%81%9F,%E6%84%9F%E6%9F%93%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82
破傷風ワクチン
http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06101/06_12.htm#:~:text=%E7%A0%B4%E5%82%B7%E9%A2%A8%E3%81%AE%E4%BA%88%E9%98%B2%E6%B3%A8%E5%B0%84%E3%81%AB,%E5%9B%B32%EF%BC%89%EF%BC%BB4%EF%BC%BD%EF%BC%8E
wiki
マッシュルーム、破傷風菌、日本脳炎、ホルマリン
戦国時代では治療と称して傷口に馬ふんを塗ったり水で溶いた物を飲んでいたが、破傷風による戦病死が多かったに違いない。
ペニシリンは破傷風菌に効くがそれが産み出した毒素には効かず、腐敗防止の為破傷風血清に添加するホルマリンは体内に吸収されやすいので強制排気システムが必須。