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手押しポンプと蒸気機関と国力

 ジブリ映画『となり○トトロ』に登場し、畑、学校等に設置されている大正時代に発明された手押しポンプの初期の工作精度は革や棕櫚シュロでパッキンする程度。


 これは工作機械の父、ヘンリー・モーズリーが規格化する(1810年代以降)前の水準で1800年代の蒸気機関の殆どはワットレベル(2~3気圧)であった。


 大正時代に戻すと、人力+大気圧で出せる圧力は同時期に出現したポン菓子用圧力釜や焼玉エンジン(共に十気圧)より小さい為製作ハードルは低かったし、大抵の町工場のレベルはそんな物だった。


 より高精度な物が要求される工廠も第一次世界大戦後に独から賠償艦として入手したU-ボートを参考にコピーを試みたが精度不足で漏水し沈没している。


 脱線したが、手押しポンプが製造出来る技術水準ならワットレベルの蒸気機関も(但し前提として最低でも反射炉が必要)製造可能である。


 1800年代にトレビシックが試作した高圧蒸気機関の爆発事故を許容するなら十気圧で稼働する蒸気機関や圧力釜も作れなくは無いが、舞台が日本の場合反射炉で精錬したたたら製鉄製鋳鉄が砲撃に耐えられない為高炉に切り替えた事やその後に建造した4気圧台の国産蒸気船が蒸気漏れに苦しんだ事を考えると高圧蒸気機関の製造は体系的な冶金学を学ばない限り不可能である。


 反射炉を建設した雄藩の石高は島原藩の6万5千石が下限。


 当地は松倉氏が実際の2.5倍の石高を幕府に報告、苛政を敷き島原の乱を招いた後に親藩が入り、慰撫に努めた。


 火山地帯の為生産性が低いが年貢率は不明。


 反射炉その他重工業に投資するには最低でも島原藩レベルの財力が必要である。

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