白粉と弾薬
薬屋のひとり○とやJ○N−仁−等を視聴した人には説明は不要だが、かつての白粉には鉛や水銀を含んでいた。
現代では亜鉛白やチタン、雲母を含む白粉に変わっている。
戦国時代にチタンの利用は無理だが、亜鉛と雲母を粉砕、混合した物は白粉の他白色顔料に使える。
亜鉛の沸点は907℃と低く、日本では江戸時代にならなければ亜鉛の精錬、利用は始まらなかったが、明では既に煙路に羊毛を張り、凝着した亜鉛を回収していた。
羊毛程効率的では無いが天然繊維でも代替可能。
出来れば畜産がベストだが肉に臭みはあるしBSEの可能性もあるし日本の気候では冬以外羊毛に需要は無い。
亜鉛、鉛は性質が似ており、主に日本海側で産出していたので南九州、四国には存在せず、関東は秩父だけである。
白粉から回収した鉛(恐ろしい事に白粉の重量の77%が鉛)を弾に、水銀を硝酸と反応させて雷管水銀、収集した亜鉛と銅で真鍮薬莢を造り19世紀に登場する後装式ライフルの試作は戦国時代でも可能。
ただ規格化、水車動力化しなければ後装式ライフルの量産は出来ない。
金属薬莢を用いる事が出来火縄銃からの改造も容易な後装式のスナイドル銃が限界である。
湿気に弱い紙製薬莢を用いるドライゼ銃はガス漏れしやすい為射程が短い上に生産性が悪く、シャスポー銃はゴムを使う為高価な点が火縄銃に対し不利である。
スナイドル銃を生産出来れば鳥羽・伏見の戦いのように最低3倍の敵を撃破出来る。
火薬増産と共に白粉の回収、ライフリング及び金属薬莢開発も進めたい所である。
参考サイト
日本の鉛、亜鉛鉱山マップ
http://www.msoc.eng.yamaguchi-u.ac.jp/collection/element_13.php
wiki ドライゼ銃、シャスポー銃、スナイドル銃