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計画
「おはよう。」
そう言って軽快に教室のドアを開けた
みんなから来る痛い視線
しかし今日の私には全然効かない
だって、死ぬんだもん。
死んだらすべて忘れる。
なにもかも。
母もあいつらも受験も
私にとって死ぬ事が今できる最高のあいつらへの復讐。
あぁ、今日死ぬと分かっていたらこんなにも勇気が溢れてくるのか。
にやにやと笑いながら私は自分の席へついた。
相変わらず落書きやゴミで汚い机。
この醜い風景も今日でおしまいか。
いままでごめんね机ちゃん。あいつらの汚れた手でこんなにも汚れさせてしまって…
でも今日から君も自由だよ。
新しい人に大切にされてね。
そして軽く机にキスすると、私は1時間目の用意を出した。
計画はこうだ。
ホームルームの途中、席を立ち窓に飛び乗り、遺言を残して飛び降りる。
おぉ、完璧。
できるだけ大事にするのだよ、そしたらあいつらは完全に捕まるか停学…かな?
むふふっと妄想している私の背景に映るのは私をいじめるあいつたち。
いつもはいつ近づいてくるのかビクビク怯えていたけど、今日は全然怖くないな
うん。いける、私なら
そう決心すると先生が教室から入ってきた