Paradox
町のすみっこに眠ってる天使
ビルの狭間に隠れている神さま
見えるようになったもの
見えなくなったもの
ずっとそばにいてほしいと願ったものは
こちらから好きになったのに
こちらから裏切った
両手からこぼれていった
しろ色にけだるく輝いた何かが
とろりとろりと溶けてきえて
古いアルバムに挟まる
もう2度と開くことはないそれが
本棚からぼくを見てる ぼくを見てる
恋い焦がれても 乞い願っても
ぼくはもうぼくになれない
生まれたときのままのぼくになれない
あんなにたくさんの夢を運んできた朝は
いつの間にか姿を変えた
ぼくまで変えた 変えてしまった
あんなにあたたかかった眼差しは
いつの間にか届かなくなった
ぼくは目を閉じた
自分の目がそうなるのを恐れて
あれほど好きだといったものも
あれほど綺麗だといったものも
いまではもうほんとうなんだかどうだか
逆説的進化
知りすぎて知りすぎて
世界と同化して それに組み込まれたぼく
ほんとうのぼくはもう死んでいた
気づいたときには
慰めてくれる神さまも天使も
消えていた 殺したんだと錯覚した
ぼくが殺した
ぼくが消してしまった
きっと、きっと




