十代
私は十代だ
十代はいろいろな感情に溺れる
あの子は愉悦に
その子は不安に
そして私は傲慢に
――――溺れた
溺れているとわかっていても泳げない
心という海で感情の波に襲われて泳げずに溺れる
私の姉も溺れていた
けれども、彼女は溺れながらも泳ぎ、陸にたどり着いて十代を抜けた
私ももうすぐ十代を抜ける
なのに、私には未だ陸が見えてこない
この前まで私の後ろで淋しさに溺れていた親友も、今は私より遥か前を時折溺れながらも泳いでいる
私は今進めているだろうか?
どんどん沈んでいってないだろうか?
私が十代を抜けるその時、私には陸が見えているだろうか?