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第3夜

第3夜の投稿です。


今回は亜莉守様のオリキャラと水夢さんのオリキャラの登場です。



後、亜莉守様。一色さんがとんでもない事になってます。

申し訳有りませんでした!!(土下座)

これは万里がオカマタコを捕まえる日の昼間の事である。

エビルズタウンにある『桜花』と言う名の喫茶店で赤色のバーテンダー服を着た赤いショートヘアに金色の目、赤いサングラスをかけた一人の女性がゆったりと珈琲を啜っていた。

彼女の名は要一色かなめひいろ

彼女は今、自らの弟子を待っていた。


カランカランと言う音と共に喫茶店の扉が開き、半袖シャツに黒いズボンにブーツを履いて緑のサングラスをした一人の女性が入ってきた。

「師匠~。迷子の猫捜してきたよ~」

一色を師匠と呼ぶ女性は吉原明奈。一色の弟子である。

「はい、ご苦労さん。次はこの情報を万里に渡してきなさい」

そう言うと一色は赤い封筒を取り出す。

彼女達は万屋兼ハンターであり、龍星達とは商売敵でもあるのだが一色はそんな事全く気にもしていなかった。

彼女が望むのは皆が幸せに暮らせる世界でありその為には商売敵である龍星達に情報を渡す事すらお構い無しだった。

「あの、せめて紅茶一杯くらい飲ませてくれませんか?」

「そう言うと思って既に頼んであるよ」

「わきゅ!お待たせ致しましたの」

一色が明奈に言うと同時に水色のショートカットの女の子が明奈の前に紅茶の入ったカップをお盆に乗せて持ってきた。

「ありがとう白姫ちゃん♪」

「わきゅ♪ごゆっくりどうぞですの♪」

明奈は白姫と呼んだ女の子に礼を言うと白姫はにこにこと笑ってカップを明奈の前に置くとぺこりとお辞儀をして歩いて行った。

「ん〜♪やっぱり、美桜さんの紅茶おいしー♪」

「見た目中学生なのにね」

明奈は紅茶を一口飲むと目尻を下げる。

因みにこの喫茶店のマスターの名前は左島美桜。

見た目は中学生なのだが、れっきとした御年41歳の龍星の母親である。

「あらあら〜♪一色ちゃん?聞こえてるわよ〜?」

カウンターに居た美桜が何時の間にか一色の後ろに立っていてにっこりと笑って言った。

「み、美桜さん!何時の間に!?」

「うふふ〜♪」

「明奈!」

一色が前の席に座っていた明奈を見るとそこには既に明奈は居らず、ただ一枚の紙が置かれていた。

「なになに。『万里君に幼児連続絞殺犯・岡馬田奥斗の情報を渡してきます。因みに美桜さんは白姫ちゃんが来た時には既に居ました』って教えろ馬鹿弟子ぃ〜!」

一色は既に居ない明奈に怒りをぶつけるのだった。

この後、喫茶店『桜花』の店内にとても良い笑顔をした美桜に謝り倒す一色の姿があった。



「師匠には悪い事しちゃった。でも、美桜さんが内緒ってサイン出してたしなぁ〜。……まぁ、師匠は何時もボクに厄介事押し付けるし偶には良いか〜。後が怖いけど」

明奈は呟きながら万里の元へ向かうのだった。






一色が美桜に謝り倒している頃、龍星は芹香と共に買い物に出ていた。

「そう言や、珈琲がきれてたな。母さんとこ寄って行くか」

龍星はふと常備している珈琲がきれていた事を思い出し、芹香にその事を告げようとしたが芹香がランジェリーショップに行っている事に気付き携帯を取り出すと芹香にメールを送る。

数秒後、芹香からの返事が届き龍星は桜花へと向かって歩き出した。


桜花へと向かう途中、龍星はとある路地裏から聞こえてくる慌てたような二人の男の声を聞いた。

「なんだ?」

『……貴!……気だ!』

『瑠美を……出す!…………ぞ豊!』

その声が気になった龍星は路地裏へと入って行く。

其処にはネクタイ&ポロシャツの上に薄い水色のジャケットを羽織り下は紺のジーパン。刀を持った男と服装はもう一人の男とそっくりだがジャケットではなく黒いパーカーを羽織り片方の目にスコープのようなものをつけニ丁の銃をホルスターに納め腰につけた男が居た。

「何か良く分からんがどうかしたのか?」

「!」

「!」

二人の男は声をかけた龍星の方を見ると身構える。

「全身黒尽くめの怪しい男……!そうか、てめぇが瑠美を連れて行きやがったんだな!」

「って直貴!?早合点するな!おい!」

ジャケットを羽織った男が何かを納得したような顔になるとパーカーを羽織った男の制止を振り切り手に持った刀を勢いよく抜いて構える。

「……(あれ?もしかして、俺悪人と思われてる?)」

因みに今日の龍星は黒いコートに黒いソフト帽とサングラス。黒いスラックスに革靴とどっからどう見ても怪しい男な格好だった。

「瑠美を……返しやがれぇぇぇぇっ!」

「直貴!ああもう!どうにでもなりやがれ!」

「はぁ、やれやれ」

ジャケットの男が龍星に襲い掛かるとパーカーの男がヤケになったように腰のホルスターから二丁の銃を抜き放つ。

龍星は溜め息をつくと腕を獣化させて二人の攻撃を捌き始めるのだった。


一方芹香の方では、少々困った事が起きていた。

「ねぇ、俺達と遊ぼうぜ?」

「(うにゃ〜リュウくん助けて〜(汗))」

買い物を終えた芹香は桜花へ向かった龍星を追ってショップを出た。

暫く歩いていると突然三人組の男に囲まれ所謂ナンパをされ始めたのだ。

しかもこの男達先程から何回も断っているにも関わらずしつこく声を掛けてくる為、芹香は内心龍星に助けを求めていた。

「(この手の輩はしつこいし手頃な屋根があるからジャンプして逃げようかな?)」

いい加減屋根に飛び移って逃げようかと芹香が思い始めたその時だった。

「しつこい男は嫌われるキーック!」

ドゲシッ!

「アカシャッ!」

ガランガラン!

突如目の前に居た男が吹っ飛び、近くに合ったゴミ箱にホールインワンした。

芹香が横を見ると其処には、茶色の髪をお団子にして後ろ髪を伸ばしスイレンの花の髪飾りをつけて、目はオレンジ色。

服装は柄はスイレンの丈が短い青色のチャイナ服と、丈が短いオレンジ色の着物を着用した女の子が蹴りのポーズをしたままで立っていた。

「な、なんだ?てめーは!」

「しつこい男は嫌われろパーンチ!」

「ヘブシャ!」

ガランガラン!

「ラスト!しつこい男は嫌われちゃえヒップアタ〜ック♪」

ぼよ〜ん♪

「ハッピーっ!」

ガランガラン!

呆然とする芹香の前で三人組の男達は全員ゴミ箱へとシュートインされた。

「大丈夫?ああいうしつこいナンパ野郎は嫌だよね〜」

「にゃっ!あ、ありがとう」

「気にしない気にしない♪私、西崎瑠美。あなたは?」

「ボクは右木芹香。こう見えてもハンター……なんだけど攻撃苦手だから助かったよ」

芹香は瑠美と名乗った女の子と握手をすると助けてくれた礼にと、共に桜花に向かい歩き出すのであった。


さて、その頃の龍星達はと言うと――。

「ふっ!」

「おらぁっ!」

「よっと」

三人の戦いは続いていた。

とは言え、攻撃を仕掛けて要るのはジャケットの男とパーカーの男で龍星は専ら二人の攻撃を避ける事に専念していた。

「くそっ!」

「瑠美を返せぇぇぇぇっ!」

「だから知らんと言うに。分からん奴だな」

龍星はジャケットの男の刀を受け流すとその腹に軽めの一撃を入れる。

「ぐはっ!」

「直貴!?」

「いい加減にしろよ?」

そう言うと龍星はパーカーの男の腹にも軽めの一撃を叩き込む。

「がはっ!」

「お、俺の瑠美を返せ。瑠美は俺の全てなんだ!」

パーカーの男が倒れる中、ジャケットの男は刀を杖替わりにしてよろよろと立ち上がる。

「だから、瑠美なんて女の子は知らないと言っているだろう?こう見えても俺はハンターだ。人攫いなんかするものか」

龍星がそう告げるとジャケットの男とよろよろと立ち上がったパーカーの男の動きが止まる。

「「ハンター?」」

「そうだ。ハンター左島龍星。武器を持っていると言う事はお前達もハンターなんだろう?なら一度位は俺の名を聞いた事がある筈だ」

「紅き炎狼竜の左島龍星?」

ジャケットの男が龍星の二つ名を呟きながら尋ねてきた。

「あ〜、そんな風に呼ばれる事もあるな」

そう言って龍星はハンターライセンスを取り出して二人に見せる。

「……本物だよ直貴」

「……って事は俺の早とちり?」

二人はハンターライセンスを見ると一気に青ざめる。

「「すいませんでしたぁ――――っ!」」

次の瞬間、二人は光の速さで土下座した。

「いや、土下座しなくて良いから。頭上げてくれ」

龍星は額に汗を浮かべながら二人に立つように言う。


「本当に失礼しました。俺の名は金沢豊と言います」

「早とちりで襲いかかってしまい誠に申し訳有りませんでした。俺は渡辺直貴。直貴と呼んで下さい」

暫くして落ち着いたのか、二人は龍星に自己紹介をした。

「気にすんな。その瑠美って子は直貴の彼女なんだろう?なら、心配するなと言うのが無理ってもんだ」

「瑠美は俺の全てです。瑠美と共に生き、瑠美と共に死ぬ。俺の人生は瑠美無しじゃ考えられない」

直貴は龍星に向かって堂々と言い放つ。

「だとよ、芹。隣にいる子に直貴の想いは届いたか?」

龍星は突如そんな事を言った。

「良かったね瑠美ちゃん?」

「〜〜!?///」

龍星の後ろには、何時の間にか芹香と瑠美が立っていた。

「「瑠美っ!」」

直貴と豊は同時に叫ぶ。そして、直貴は瑠美に向かって走り出した。

「瑠美!心配したぞ!」

直貴が瑠美の下に辿り着く。

「直貴の……///」

瑠美は真っ赤になりながらぽつりと呟くと、

「直貴の馬鹿ぁぁぁぁぁっ!初対面の人に何言ってんのよぉぉぉぉっ!?」

直貴に蹴りを叩き込んだ。

「見事な脚線美っ!!」

直貴は凄まじいスピードで吹っ飛んで行き、

「こぶらっ!」

「ぬわぁぁぁぁっ!」

立っていた龍星と豊を巻き込んで壁に激突した。

「にゃぁぁぁぁっ!リュウくぅぅぅん!?」

「あ(汗)」

芹香は慌てて龍星の元へと駆け寄り、瑠美は額に汗を浮かべながら芹香の後を追うのだった。


この後復活した龍星は直貴達から瑠美が何者かから追われている事を聞き、うさぎ屋ビル四階の一室を提供。直貴達はうさぎ屋の一員となるのだった。

尚、これ以降毎週土曜日になると豊がうんざりとした表情で龍星の部屋を訪ね、一夜の宿を求めて来る事になるがそれは全くの余談である。


更にこの後、桜花へとついた龍星達は何故かフリフリのエプロンドレスでウェイトレスをやっている一色を目撃するが龍星達は暖かい目でそれを見守る事にしたのは言うまでも無い。

「見ないで!こんな似合わない格好したあたしを見ないでーっ!」

「あらあら〜♪」

「わきゅ〜♪一色さん、お似合いですの♪」



教訓・美桜ちゃんを怒らせては行けません(笑)



因みに、岡馬田奥斗は前回万里にボコられたオカマタコの名前です。

名は体を表しています(笑)


尚、岡馬田は言うまでもなくオカマからきており奥斗はオクトパスからきています。


白姫と美桜が少しだけ出演しております。

美桜は元ハンターですが今は引退しており、白姫はそもそもハンターじゃ有りません。


これ以降ちょくちょくこの二人は登場します。


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