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第1夜

MOON NIGHT HUNTER第1話です。


龍星達の朝の一コマをお楽しみ下さい♪



FOOL様・レフェル様・Σ様・強襲兵 高天原 A様・ヒョウガ様・チルノ・トレバー様・鋼箸様からの投稿キャラを出演させました。


……皆様怒らないで下さいね?

共存派の妖魔が治める街『エビルズタウン』

その一角にあるうさぎ屋ビル。五階建てのそのビルの一室にこの物語の主人公でありうさぎ屋ビルのオーナーの左島龍星は居た。


さて、いきなりではあるが左島龍星の朝は早い。

龍星は毎朝5時に目を覚ます。

「……またか」

そう呟くと龍星は不自然に膨らむ掛布をそっと捲る。

其処には恋人の右木芹香と幼なじみの兎の獣人・卯佐野つぐみが龍星に寄り添う様に眠っていた。

「やれやれ」

二人の頭を優しく撫でると龍星は二人を起こさない様にそっとベッドを抜け出す。

「ん?今日はせりかさんもいたのか」

そう言うと龍星は自身の足にしがみついて眠る芹香そっくりの小さすぎる少女を持ち上げる。

「むにゅむにょ……かっかー」

彼女の名前はせりかさん。

ぷちと呼ばれる謎の種族であり龍星がやっている何でも屋『うさぎ屋』のマスコットでもある。

龍星は持ち上げたせりかさんと芹香、つぐみを交互に見ると何となくつぐみの豊満な胸の上にせりかさんを置いてみる。するとせりかさんはもぞもぞとつぐみの服に潜り込み、

「もちゅー」

とつぐみの豊満な胸に吸い付いた。

「みゅ……みゅ〜///」

つぐみはこそばゆいのかもぞもぞと動くと再びくぅくぅと寝息を立て始める。

「うん、これでよしっと」

何がよしなのだろうか?

作者の疑問はお構いなしに龍星はベッドの脇に置いてある愛用のトンファーを手に取るとそっと部屋を抜け出した。


「ふっ!はぁっ!」

龍星はビルの屋上に出ると軽い準備運動をして身体を動かし始めた。

約30分程身体を動かすと、トンファーを握り今度は実戦的な攻撃を始める。

「相変わらず朝が早いな龍星」

ふと、背後からかけられた声に龍星は動きを止め振り返ると其処にはこのビルの一室に住む同期のハンターである半妖魔ハーフエビルの後藤冬樹が鞘に納めた双剣を手に立っていた。

「冬樹。お前も稽古か?」

「あぁ。我も身体を動かしておこうと思ってな。どうだ?模擬戦でもやらんか?」

そう言って冬樹は双剣を龍星に向けて軽く掲げた。

「それは構わんが、流石に俺のトンファーは漆黒の双剣を受け止めたりは出来んぞ?」

「安心しろ。コレは我が知り合いに頼んで漆黒の双剣を模して作らせた稽古用だ。重さも模してあるから刃は鉄で出来ているがキチンと潰してある」

冬樹は鞘に納めた双剣を龍星に渡すと抜いてみろと言った。

龍星が抜いて見るとその刃は確かに潰してある。

「オーライだ。じゃあ、やるか!」

龍星は双剣を冬樹に返すとトンファーを構えた。

冬樹もそれに応える様に双剣を鞘から抜き放ち両手に構える。

「ッシャア!」

「ハアァァァッ!」

その後、約1時間もの間龍星と冬樹は模擬戦を続けるのだった。



さて、龍星がオーナーのこのうさぎ屋ビル。一階はビルの名前でもあり龍星の表の顔でもある何でも屋『うさぎ屋』の店舗になっているのだが、二階以降は龍星や冬樹達の住居となっている。

説明すると二階は龍星と芹香、つぐみ、せりかさんが住む住居で三階にはハンター達が住む四つの部屋があり一つは冬樹の部屋。もう一つは兎季という兎の半獣人の女性が住んでおり、一つは高橋亮という鬼の半妖魔が住む部屋。最後の一つにはある女性が住んでいる。この女性については後に回して、残りの階について説明するとしよう。

四階も住居となっているが今の所は四つとも部屋は開いている。

五階はこのビルに住むハンター達のトレーニングルームとなっている。


さて、此処で先程後に回した女性の事に触れるとしよう。

三階の一部屋に住む右頬に傷のある女性の名は結華・Ο(オーリア)・シュレイン。

彼女もまたハンターで過去何度となく龍星達と激突したが今では酒を酌み交わし共に戦う仲間である。

「うー、頭イテェ……。ちと飲み過ぎたかなぁ?」

結華はもそもそとベッドから這い出ると台の上に置いてあった煙草を一本くわえ火を着ける。そして煙を肺に吸い込むとゆっくりと紫煙を吐き出した。

「ふー。さて、起きるかな?」

そう言ってベッドから完全に抜け出すとその見事な肢体が外気に晒される。

タンクトップに包まれた上半身は出るトコは出ており引っ込むトコは引っ込んでいるというまさしくナイスバディーだ。

「何か、今変な視線を感じたような……?」

それは決して作者の視線ではなく結華の気の所為という奴だ。

「さて、飯でも喰いに行くか!」

トレードマークでもある黒のスーツに着替えた結華はドアを開けようとして不意に立ち止まり、タンスの上に置いてあった写真立てに向かう。

「おはよ、セイ」

結華は写真立てを手に取るとそう呟いた。

写真立てに収まった写真には幸せそうに笑う結華と結華に腕を取られて笑う男性の姿があった。

男性の名前はセイガー・レンフォード。結華の恋人でパートナーだった男だ。だが、今はもう居ない。

彼は数年前に結華がハンターとしての仕事中にミスを犯した時、結華を庇って妖魔の攻撃に身を晒し帰らぬ人となった。

因みに、彼女の右頬にある傷はその時についた物だ。

今でもハッキリと思い出せる彼の最後の顔は笑顔だった。

恐らく彼は結華を守る事が出来て幸せだったのだろう。

「……必ず、仇は取るよ」

結華は写真の中のセイガーに呟くと写真立てを元の位置に置き部屋を出て行くのであった。



「……一つ聞きたい事がある」

一階にあるうさぎ屋のダイニングルームで龍星はポツリと呟いた。

「どうしたの?お兄ちゃん」

幼なじみであるつぐみが隣に座る龍星を見上げて尋ねる。

「各部屋にはキッチンがあるのに……」

龍星はつぐみの頭を撫でながら呟き続ける。

「みゅー///」

龍星に頭を撫でられた兎の獣人たるつぐみの頭にうさみみとお尻にうさぎのしっぽが生えて気持ち良さそうにふるふると振るえている。

「何でお前らは何時も此処で飯を喰うんだ!?」

龍星が叫ぶと芹香とつぐみとせりかさんを除いた兎季・冬樹・亮・結華そして何故か居るハンター仲間の宮野万里がキョトンとする。

「いや、だって……ねぇ?」

兎季が皆を見回して言う。

「我が作るより、芹香の飯の方が美味い。それに我はキチンと食費を入れているぞ?」

冬樹が龍星に言う。

「同じく、食費は入れている。それに食事は一人で喰うより皆で喰った方が美味い」

亮が食事を取りながら言う。

「ケチケチ言うなよ龍さん。そんなんじゃ女にモテねーぞ♪」

結華がからかうように笑いながら言う。

「一人分作るのめんどくせぇんだよ」

万里が正直に言うと他の四人も頷いた。

「つーか兎季!お前はキチンと服を着てこい!てか何でバニーガール!?」

「あたしの趣味よ♪あ、結華ちゃんと芹香ちゃんとつぐみちゃんも着てみない?龍星が喜ぶわよ〜♪」

兎季は何処からともなくバニーガールの服を三着取り出すと結華と芹香とつぐみに勧める。

「いらねぇっ!」

「リュウくんが喜ぶ……///」

「……ぽっ///」

結華はキッパリと断り、芹香とつぐみは頬を染め食い入る様に見詰めていた。

「あ、芹香お代わり」

「我もだ」

「俺も頼む」

「せりかっか!」

万里・冬樹・亮・せりかさんは我関せずと芹香にお代わりを要求していた。

「…………てめぇ等」

それを黙って見ていた龍星の肩がふるふると振るえ出す。

「あ、ヤバ。龍さん落ち着け!」

結華が龍星の異変に気付き、抑えようとするが、

「良い加減にしろォォォォッ!」

結局、龍星の怒りは爆発するのであった。

尚、この後龍星の怒りをおさめたつぐみと芹香の提案により、結華・兎季・万里の三人は食費を定期的に納める事で合意。龍星も芹香の「ボク、皆のご飯作るの嫌じゃ無いから」と言う言葉で納得するのだった。



余談ではあるが、この騒ぎの中唯一静かだったせりかさんは食事を取り終わった後何故か壁に掛けられていた時計によじ登り、

「かっかー、かっかー♪」

鳩時計の真似をしていた。


因みに龍星達の朝は何時もこんな感じだったりするのである。



ビルの部屋は後4つ開いてますので、彼等と馬鹿騒ぎしたい方は投稿キャラを送る際に住居はうさぎ屋ビルと書いて下さいな♪

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