表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第二話〜メッセージ〜

アドバイスお願いします♪




翌日、俺はある異変に気付いた。




俺の生徒手帳がない。まさか…落とした…。



俺はありとあらゆる所を探した。


だがどこにもなかった。


落としたにちがいない。



だが、そこまで焦らなかったが、白井 美沙が頭をよぎった。




もし、あいつが拾ってたら…なんて考えただけでも顔が赤くなった。



大丈夫だ…まだどっか落ちてるかもしれない…。





俺はすぐさま家を飛び出て、昨日通った道をゆっくりとじっくりと見ながら学校へ向かった。




そして、生徒手帳は見付かる事なく学校へついた。



と…誰かが校門で立って俺を見てる。


白井 美沙だ。




俺は、怖いような恥ずかしいような引き吊った顔で赤くなった。




そして、美沙は近付いてくる。


俺はいっそう赤くなる。

美沙は立ち止まる俺の前に来て望んでない言葉を言った。




「天海君の生徒手帳♪昨日拾ったんだ。」


いたずらっぽい無邪気な笑顔で、美沙は生徒手帳を出し、俺の目の前でひらひらとゆらした。




確実に俺の生徒手帳だった。


俺は生徒手帳をさっと奪い取り、さっさと学校へ入った。



そんな俺を追い掛けて来て、美沙はちょっと離れた所で

「感謝しろ」と俺に聞こえるように言った。




俺は恥ずかしく確実に赤くなってると自分でもわかった。




そして、チラッと美沙を見た。






美沙は、自分の生徒手帳を俺に見えるように振りながら、無邪気ないたずらっぽい笑顔で俺をみていた。




俺は感じた事のないほどの恥ずかしさに、真っ赤になったまま急いで教室へ向かった。




そして、教室のドアを開け、勢いよく閉めた。



教室のみんなが音にびっくりして、俺の方を見る。


多分、みんな

「え?」と同じ事を考えただろう。




ゆでダコ状態の俺がそんな音をだして、入ってきたのだ。




何も知らない奴らは、怒ってるとしか思わないだろう。




俺はそのまま席についた。


周りの状況を考える余裕はなかった。


俺はすぐさま、机に両腕を置きその真ん中に顔を埋めた。




落ち着け…落ち着け俺…。



何度も何度も頭の中でその言葉を繰り返した。


と…その時、隣から一樹が俺の服を軽く引っ張った。




それに気付き、俺はゆっくりと顔を片目だけ見えるように一樹の方を見た。




「なぁに、怒ってんだよ?」




「…怒ってる?誰が?」




「お前だよ、お前」




「お…俺?」




俺はその時やっと周りの視線に気付いた。




「お…俺は…別に怒ってねぇ!!」




俺は何故か立ち上がり叫んだ。周りはみんな驚いた表情だ。



当たり前だろう。




いきなり立ち上がり叫ぶだけでもおかしい事なのに、俺みたいなあまり騒ぐキャラじゃない俺が急に叫んだのだ。




驚くのも無理はない。



教室の中のみんなを注目させていた時に、先生が入ってきた。




みんなはゆっくりと俺から目を離した。




俺は授業なんて、まったく耳に入らなかった。



そして授業が終り、俺は学校をサボる事にした。




休み時間になった瞬間荷物をまとめて教室を出て校門まで行った。



と…後ろから声がかかる。




「あれ〜、帰るの?」


この声…また…




「…何でお前またいるんだ!?」




俺の予想通り声の主は美沙だった。




美沙の方を見て、俺は怒鳴った。




美沙は平然と俺に近付き、手を掴んだ。




「私も一緒に帰る♪」



意味が分からん…。


何を言ってるんだこの女。



言い返す気力もなくなった俺は、美沙の手を振り払いさっさと家への道を歩いた。



美沙は

「ねぇねぇ」と少し後ろについてきながら俺を呼び続けた。




俺は無視して歩いてたら、いつのまにか家の近くの池まで来ていた。



だが、美沙は一向に帰る気配がない。


それ所か、まだ

「ねぇねぇ」と呼び続ける。



俺はだんだんマジにムカついてきた。




「なんなんだよ!?さっきから!!意味わかんねぇんだよ!!帰れよ!!」



俺は切れて、美沙を怒鳴りちらした。



美沙は、ほっぺたを膨らまして涙目になった。



「ひどぃ…。…怒らなくていいじゃん…。天海君が無視するからいけないんでしょぉ…」




美沙はいじけたように口にこぼした。




「はぃはぃ…。早く帰れ」




俺はそんなのほっといて家へ向かった。



さすがに美沙もついてこずにちょっと遠くから

「バカバカバカァ!!!」なんて叫んでいた。



子どもか…。


ふざけんな…誰がバカだ…。


バカはお前だろ…。


ムカつく。


まじ意味分かんねぇ…

つか…年下だろ…




俺は今までで一番ムカつきながら、家へ入った。




鞄を玄関に放り投げて、階段をどすどすと登り、自分の部屋へ入ると、勢いよくドアを閉めた。




そして、なんとなくポケットから生徒手帳を取り開いた。




すると、生徒手帳のちょうどメモゾーンの一枚が目印をつけてるみたいに折り曲がっていた。




俺はそのページを開いた。




そこには

「好きです。付き合ってください。」とその言葉だけが大きく書かれていた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ