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望まぬ旅立ち

皆さんはじめまして。たいくつです!

今回初めて小説を書かせていただきました!それもなんとなく「書いてみようかなー」ぐらいの気持ちで書き始めたので所々変な箇所があるかもです。そのときはアドバイスをいただけたら嬉しいです!

これからよろしくお願いします!

 心とは、一体何を指すものなのだろうか。

 その人の性格のことだろうか?いや少し違うと思う。心とは、ある意味一種の力なのだ。心が弾めばいつもの何倍もの力を発揮できるが、逆に心が荒めば何も手につかないほど無力な存在になる。人は容易に光を放ち、闇を纏うことができる可能性を秘めた存在なのは間違いない。だが、多くの者はその真価を発揮することなく生涯を終える。俺もその一人になる、そう思っていた。


 俺の名前は『真宮 心璃』。某電気通信メーカーの一般社員として働く独身、彼女なしのどこにでもいる20歳だ。高校卒業後、今の会社に入社してあと数ヶ月で2年目を迎える俺だったがそんなある日、事件は起こった。


「ゴクッゴクッ、ぷはー! 今週も乗り切ったー、お疲れ俺」


 週末、仕事終わりに近くのスーパーで買って来た缶酎ハイと2割引のヒラスとサーモンの刺身を交互に口に運びながら俺は一人、自分を労いながら晩酌をしていた。20歳になってからというもの週末は酒を飲むことが多くなった。めちゃくちゃ美味しいというわけではないが、酒を入れたその日はよく眠れるのでなんだかんだ習慣化してきている。


「これで今日もぐっすり眠れ、る…」


 この習慣をしばらく続けていてわかったが、どうやら俺は酒にはあまり強くはないらしい。酒を口にして1時間も待たずにすごい眠気に襲われて大体こうなる。まあそれが狙いだから良いけど。


 ◇◇◇


「あれ、どこだここ」


 目が覚めると見たこともない場所に俺はいた。…いやこれはおそらくまだ夢の中だな。でも、酒を飲んだ日はほとんど夢は見ないのだが、まあこんな日もあるか。


「こんにちは!」


 いきなり声をかけられて少し驚いたが、ゆっくり振り返るとそこには可愛らしい少女が立っていた。


「あ、えっと、こんにちは?」


「うん!」


「…」


「…」


 え、なんで何も話さないの?これいったいどんな夢?


「 あ、ごめんごめん。いきなりこんなところに連れてこられて頭混乱しちゃうよね。じゃあまずは自己紹介からかな!私は『フェイル』よろしくね」


「えっと、俺は…」


「『真宮 心璃』でしょ?」


「え、なんで俺の名前…」


「早速で悪いんだけど、君にはこれから世界を救ってもらいます!」


「え?」


 俺の質問を無視したと思ったら何を言い出すんだこの夢の主は。


「あの、話が見えないんですけど…。世界を救えってどういうことですか?」


「それはいずれわかるよ、とにかく今は時間がないからさっさと終わらせたいの。だから黙って私の言うことを聞くこと、いい?」


「は、はい…」


 なんか勢いで押し切られたがひとまず聞くだけ聞こう。夢だし聞いてるうちに目が覚めるだろう。


「今から君には異世界で世界を救うために行動してもらうんだけど今の君ではすぐに死んじゃうかもしれないので私からプレゼントを贈ります!」


 そういうと彼女は両手を俺の方に差し出した。左手には服、右手には剣を持っていた。


「えと、これは?」


「こっちの服は私の力を込めた『豊心ほうしん(ころも』という法衣で、こっちの剣が『シーディア』どっちもすごい力を秘めてるからきっと君の役に立つはずだよ」


「凄い力?」


「うん、法衣の方は全ての魔法の効力を増幅させることができるの」


「魔法…」


「で、剣の方は所持者の身体能力を向上させる『激化インテンシフィケーションていう特性があるの。これがあればちょっとやそっとで怪我したりしなくなるし、普通の人には難しい動きができたりするよ!」


「は…はあ、左様ですか」


 もう何が何だかわからん、早く目覚めないかなー。


「さてと、準備はこれくらいでよしっと。次にこれから君がどうするかだけど…。あー、もう時間切れみたい!えと、そこは自分で何とかしてね!」


「え?ちょっと待って!」


 ヒュィン…!!


 急に辺り一帯が光に包まれる。


 ◇◇◇


 目を開けるとそこには、かつてないほどの大自然が広がっていた。森は生い茂り、草花は風に揺れている。その風に運ばれて来たのか微かに潮の匂いがする。たしかに遠目からしかわからないが海も見える。見渡す限り俺のよく知るビルやマンションなどの人工物は何一つ見当たらない。


「え、何ここ…まだ夢の中なのか?」


 試しに頬を思いっきりつねってみる。


「痛!」


 どうやら夢ではないらしい。全く状況が飲み込めないが、俺は彼女の言っていた『異世界』という場所に連れてこられたらしい。


「うそだろ…何だよこれ。俺これからどうなるんだよ」


 今まで俺だってそれなりに苦労しながら生きてきてようやく社会人になったのにそれが全部一瞬の間になくなってしまうなんて。


「…あの娘、たしか『フェイル』だったけ?なんでこんなことを…いや、世界を救うためとか言ってたっけ?」


 かなりショックは大きいが俺は切り替えが早い方なので、ここは気を取り直してひとまず状況の整理をすることにした。


「えーっと、今の状況を整理すると、訳の分からない場所に一人きり、持ち物は彼女から与えられた服と剣だけ、か」


 右も左もわからないうえに食料も水もないのはまずい。このままでは世界を救う以前に俺が死ぬ。見知らぬ地で一人死ぬのは何としても避けたい、となればまずは食料と水の確保、併せて寝床も探さないと。


「…あと、さすがにこの格好はどうにかしないとな」


 寝ている間に連れてこられたので当然服装は寝巻き兼部屋着だ。よく愛用しているもので部屋着と言っても見た目はシンプルなスウェットなので近所に出かけるぐらいなら問題ないのだが、さすがにこの状況でこの格好というのは何となく合っていない気がした。


「これ、着ても大丈夫なんだろうな?」


 俺は恐る恐る彼女がくれた服に袖を通した。


「…何ともないな」


 彼女の話では凄い力があると聞いていたのだがそれは嘘だったようだ。そして、意外なことにこの法衣と俺の着てきたスウェットが合うことに気づいた。


「…なかなか悪くないかも? さてと、とりあえず食料を調達しに行こ」


 そういうと俺は一人近くの森へ向かうことにした。

 そしてこれが俺の望まぬ旅の始まりとなるのだった。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

前書きでもお話ししたとおり私は小説を書いた経験がなく、文の構成も上手くできているか自信はありません。

ですが、それでも「おもしろかった!」、「続きが気になる!」などの感想を持ってくれたら嬉しいです!

また、これは趣味で書かせていただいているので更新頻度などは厳密に設けてはおりません。ただ、評判が良かった場合は更新速度を早めようかと考えております。勝手ではありますが何卒ご理解の程よろしくお願い致します。

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