第二話 禁じられた国
黄色いウロコの龍は、咆哮をひとつ上げる。
『禁じられた国、なぜそういうことが言われているのか、知りたいか?』
「ねえ!空が赤黒いけど、何があったんだろう」
エルがパンを片手にくる。先に朝ごはんにしていたらしい。何か恐ろしいことがあるんじゃないかと怯えた様子だった。
「エル。龍だ。あの赤黒い雲は、龍が出してるみたいだ。その龍が言うには、ラウー国には行くなって」
「ほら!やっぱり噂は本当なんだよ」
「その噂ってなんだよ」
光の国だと言うのに、嫌な噂があるなんて、と肩を落とすと同時に、エルの言うことに少し反感を覚える。
「キンキンに冷えてるって、冷えすぎて国を守る「護り鳥」がアホウドリに変わりそうだって。なんでもアホウドリダンスを踊ってるっていう話だよ」
「そ、そうなのか!?おかしくなってしまったのか・・・」
「なんとかしてあげたいって思うんだけどね。でも」
「もう!そんなんだったら、解決しに行くぞ!」
ミウロは、早速荷物をまとめ始める。変な噂だが、それと龍の言っていた禁じられている国だと言うことが気になる。すると、再び龍が咆哮をあげる。
『ミウロよ、もう一度言う。ラウー国には行くな!
禁じられた国というのは、
はっちゃけて言えば、
アレが禁じられている凍りついた国なのだ!』
「そのアレって?」
『恐ろしいのだ。アレというものは・・・!』
「僕がその恐ろしいアレっていうのをどうにかしてくる!」
『行ってはならぬ!何を隠そうそれは、
お、お、おーーーーー
次回、龍が!!!
国が!!!
みたいなことには、なるかならんか・・・。