第20話: 暗黒の企みと隠された真実
試練を乗り越え、新たな力に目覚めたガードとイリスは次の目的地へ向かう途中で不穏な気配を感じた。突然、黒いローブを纏った何者かが木陰から現れ、二人に向かってくる。
「ガード、来るわ！」イリスが鋭く警告する。
ガードはすぐに盾を構え、襲撃者の動きを警戒する。ローブを着た男は無言で接近し、鋭い剣を抜き、一瞬のうちに攻撃を仕掛けてきた。ガードは剣を盾で受け止め、その力強さに驚くが、負けじと反撃の機会を伺っていた。
襲撃者との戦い
襲撃者の動きは素早く、熟練の剣術を駆使してガードに迫る。ガードが攻撃を防ぐ間、イリスは機を見て敵の背後に回り込み、素早く男の手を押さえ込んだ。
「これで終わりよ！」イリスはそのローブのフードを剥ぎ取り、敵の素顔を暴いた。
現れた顔は、ガードが知っている者だった。彼はガードの村で尊敬されていた名門出身の青年だった。常に物腰が柔らかく、村では誰からも信頼されていた人物である。
「なんで、お前が…？」ガードは目を見張り、驚きを隠せなかった。
企みの目的
青年は冷ややかに笑みを浮かべた。「君が驚くのも無理はないさ。僕があの村を襲わせたんだ。」
「なぜ…村を襲ったんだ？」ガードは信じられない気持ちで問い詰めた。
「目的は、君の持つその盾だよ。そしてもう一つの神具、『与えしの剣』を手に入れるためさ。」
ガードは「与えしの剣」という言葉に反応した。
「君の盾は、かつて封印された神具の片割れだ。もう一方の剣があれば、世界を変える力を得られる。そして僕はその剣を手に入れるために、村を襲ったんだ」青年は淡々と説明した。
ガードは胸の奥に沸き上がる怒りを抑えきれなかった。「お前が…村を裏切り、敵を引き入れたのか。」
青年は冷酷な笑みを浮かべ続けた。「君が持つ盾の力が必要なんだ。だから、どんな手段を使ってでも、僕は剣を手に入れる」
新たな戦いの幕開け
ガードは剣を抜き、怒りを抑えながらも冷静に対峙した。「お前が何を企んでいようと、俺は絶対に許さない。そして、剣も盾も、お前に渡すことはない！」
イリスも青年の動きを見守りながら、ガードと共に次の戦いに備えていた。
「これが、僕たちの戦いの始まりだ」青年はそう言い放ち、戦いの準備を整えた。
こうして、ガードとイリスは新たな戦いへと突入していく。盾の秘密、そして『与えしの剣』を巡る陰謀が、次第に明らかになっていく。
次回予告
青年との対峙が始まり、ガードとイリスはさらなる試練に挑む。青年の目的が明かされる中、ガードは盾の力を完全に引き出すための道を歩むことになる。次なる試練、そして与えしの剣の真実が明かされる時、二人は何を選ぶのか？
次回、第21話「与えし剣の影」
