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第1話:村を覆う影

のどかな村シールドは、周囲を山と森に囲まれ、平和な日々を過ごしていた。村の中心には、代々守られてきた神殿があり、その神殿には伝説の盾が奉られている。村の言い伝えによれば、この盾は村を守る神具であり、いざというときに村人を救うとされていた。しかし、その伝説は、あくまで語り継がれるだけのもの。誰も盾を手にしたことはなく、村の平和も保たれ続けていた。


ガードは、そんな村の一角に住む少年だった。彼は他の村人たちと同じように畑を耕し、家畜の世話をしながら日々を過ごしていた。ガードは優しく、心が純粋であったが、村の中では非力で頼りないと見られていた。それでも、彼は笑顔を絶やさず、平穏な日常を楽しんでいた。


ある日、平和な村に突然、盗賊の一団が現れた。彼らは無慈悲に村を襲い、村人たちを脅して貴重な物資を奪い取ろうとしていた。村の男性たちは勇敢に立ち向かったが、盗賊たちの数と力に圧倒され、なす術もなかった。


「誰か助けてくれ!」


村人たちの叫びが響く中、ガードも盗賊たちの恐ろしさに震えていた。自分には何もできない、そう思い込んでいた。しかし、村を守りたいという強い気持ちが、彼を神殿へと駆り立てた。


神殿にたどり着いたガードは、目の前に鎮座する伝説の盾を見上げた。これが村を守る盾。だが、その時、ガードは気づいていなかった。この盾が単なる防具ではなく、別の恐ろしい力を秘めていることを。


「どうか、この盾が…村を救ってくれ…」


震える手で盾を掴むと、重々しい金属の冷たさがガードの手に伝わった。その瞬間、盾がわずかに光を放ち、まるで目覚めたかのように震えた。ガードの中に奇妙な感覚が走り抜けたが、今はそれを気にする暇もなかった。


盾を構え、ガードは盗賊たちが集まる村の広場へと戻った。盗賊の一人が彼に気づき、せせら笑いながら剣を振りかざして襲いかかってきた。


「非力なガキが何をするつもりだ!」


だが、次の瞬間、その男は動きを止め、ガードに近づくことなく地面に崩れ落ちた。ガードは何が起こったのか理解できず、ただ呆然と立ち尽くしていた。しかし、盾が再び淡い光を放っていることに気づいた。その光は、まるで男の命を吸い取ったかのように冷たく輝いていた。


「こ…これは…?」


ガードは息を呑んだ。村を守る盾ではなかった。これは、攻撃者の命を刈り取る盾だったのだ。


村人たちの驚きと恐怖の視線がガードに向けられた。彼自身もその力に恐怖を覚えたが、今は村を救わなければならない。次々と襲いかかってくる盗賊たちに対し、ガードは無意識に盾を振りかざし、そのたびに命が刈り取られていく。


戦いが終わった頃、村には静寂が戻っていた。しかし、ガードの体は異様なほど熱を帯びていた。足元がふらつき、視界がぼやける。あまりにも多くの命を盾が刈り取ったせいで、彼の体がその生命を受け止めきれず、熱を発していたのだ。


「これは…一体…」


気を失いかけたその時、ガードの前に一人の少女が現れた。長い髪を風に揺らし、奇妙な装束を身にまとった美少女が、彼のそばにひざまずいた。


「大丈夫、私が助けてあげる」


その少女は、旅の錬金術師だった。


---


次回、第2話では、ガードがなぜ高熱を出したのか、そして謎の錬金術師が彼をどう助けるのかが明かされます。

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