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ラーメンを食べすぎて死んだ俺  作者: めんごろう
4/6

フィズを探しにお城まで

城門の前には二人の兵士が立っていた。

スタスタと城門に近づくと止まれと制止される。

しかし、俺は止まらない。

兵士は持っていた槍の穂先をこちらに向けた。

「獣凰爆進撃!!!」

俺は吐き出した技名と共に駆け出していた。

城門を突き破る勢いで。


しかし、もたらした結果はそんな生易しいものではなかった

城門はきれいさっぱり吹き飛び、城の一階部分にも大分ダメージを与えたようだった。

先程立っていた兵士の姿もない。きれいさっぱり消し飛んだのだろう。

崩れた城の壁の向こう側にらせん状の昇り階段が見えたので、二階に上がることにした。


城の二階の玉座には首元までの短めでヴァーガンディーカラーの髪をした美少女が座っていた。

年の頃は十代後半ぐらいであろうか、頭には二本の角が生えている。

「なんだ、貴様は?」

美少女は玉座で足を組みふんぞり返って偉そうにそう問いかけてきた。

「お前がフィズか?」

俺は問いに問いで返す。

「聞いているのはこ」

そこまで言ってフィズの首が床に転がった。

言うまでもなくミノタウロスの斧を使った結果だ。

俺は転がった首を掴み体に組み付け

「フェニックスフェザー」

そう唱えると、美少女の体は大量の朱い羽根に包まれた

ブファっと羽根の中からから美少女は頭を出して大きく息を吸った。

「いいいいい今、お前は何をした!?」

美少女は震えた声で俺に尋ねる。

「お前の首を落とした。そして生き返らせた。」

親切にも俺は答えてやった。俺優しい。

「お前がフィズか?」

もう一度訪ねる。

「きさ」

言いかけた美少女の首が転がる。

そしてフェニックスフェザーで蘇生させる。

その流れを42回繰り返したところでようやく、美少女がフィズであることを認めた。

なかなか強情な奴だなと思った。今はブルブルと震え時々、ヒッと短い悲鳴を上げているが。

「ヴァーゴの居場所へ案内しろ」

フィズにそう命ずると

「そそそそそれだけは、ヴァーゴ様のお命だけはお許しください」

と涙目で懇願する。

また首を落として蘇生させる。これで43回目。

「もう死にたくない」

光を失った目に涙を浮かべそうつぶやく。

「ヴァーゴ様はこの世界を支配するシステムを築きあげています。この世界を支配するならヴァーゴ様を配下にした方が有益かと。」

フィズは言葉を絞り出すようにして言った。

フィズには何か誤解されているようだ。俺はこの世界を支配したい訳ではない。それでは魔王ではないか。俺はラーメンが食べたいだけなのに。

まあでも、ラーメンをこの世界に普及させるにはヴァーゴを生かしておいて使ったほうが便利な気がするな。

「分かった。ヴァーゴは殺さない。約束しよう。だから案内してくるかな?フィズ」

俺がそういうと、そういうことならとフィズが頷いてくれた。

よし、交渉成立。


早速ヴァーゴの所へ向かうべくフィズを担いで王城の屋根から飛び立った。






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