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冒険者ギルドにて その2

更新のペースがどの程度適切かわかってません。誰かご教授ください。

ギルド顧問及びマスターがリンの力を確認することが出来たのだが、まだ問題はある。


「この事実は、どうしたよいのじゃ。そして、この者はギルドに登録してよいのかのぉ。」


「リンが魔道士だと言うのも先ほどギルド内にいた人間に伝わっておるのだから、隠し立てしても仕方があるまい。私の方から、今までにない特殊スキルを使う者だという事を文書により告知いたそう。したがって、登録にしても問題はあるまい。」


「しかしな、リンよ。お前のスキルは特殊ゆえ、信頼出来る人間だとだけパーティーを組むのがよかろう。まずは、私の側近である者を付けてやろう。リーフを呼べ。」


インターホンでガザックは受付嬢のサラに呼び出すように伝えた。

ギルドスペースで待っていたリーフは、呼び出しに応じマスタールームへと足を向けた。


「リーフでございます。入室の許可を」


「よいぞ、入室を許可する。」


リーフは、扉を開けると恭しくお辞儀をしてから入室した。

顧問及びマスターに対する礼儀である。


「リーフ。ナーシェス様のお呼びにより参上仕りました。」


「よく来たなリーフよ。お主は、今日よりこの者とパーティーを組んで冒険せよ。これは、命令であり異議は認めぬ。」


「ご主命承りました。しかしながら、一つだけ主にお聞きしたい事がございますがよろしいでしょうか?」


「うむ。構わぬぞ。申してみよ。」


「では、何故この者と私は冒険せねばならないのでしょうか?私には、主の護衛という任務があるのですが・・・」


若干の不快な表情を必死に抑えながらもそうリーフは告げる。


「我がこの者の事でマスターに呼ばれた事は知っておろうな。この者は、この世界唯一の魔道士でありその力を悪用しようとする輩が出て来るやもしれぬ。。その点、お前であればそういう輩の対処も得意であり我の側近であるお主が付いていてくれる方が我としても都合がよい。」


「現状では、二人のパーティーとなるのだが戦力的にはお前がいるので問題はなかろう。メンバーを増やす事がれば、慎重にいくのだぞ。」


「はい。了解いたしました。」


「リンもそれでいいな?」


「はい。パーティメンバーを増やす場合、私の意思も通して頂いてよろしいのでしょうか?」


リンは、ナーシェスに問いかける。


「うむ。構わぬが、リーフとお主が認めた者に限るという条件に代えさせて貰おう。」


「それでは、かなりハードルが上がりますね。」


若干の笑みをたたえながら、返答を返す。


「リーフの冒険者ランクは、Cランクであるな。リンのランクは、どの辺りが適当だと考える?」


「むむむ。彼女の冒険者ランクは普通に考えるとGなのじゃが、リーフ殿とパーティーを組むとあっては、最低でもEランク相当でなければなおさら目立ってしまうかもしれぬのぉ。」


「とりあえず、わしがリンとランク認定戦を行う事とするのじゃ。立ち合い者は、ナーシェス様とリーフ殿そしてサラで行こうと思うのじゃ。」


「あいわかった。では、手続きを開始せよ。」


ランク認定戦がされるのにあたって、ギルド地下にある闘技場の予約をいれ他の者が闘技場に来れないようにしたのである。

だが、これは異例中の異例の事態である。ランク認定戦は、普通誰でも観戦出来てその戦闘を見てパーティーに誘うかどうかの意味合いもあるのだった。

それを無視しての立ち合い人が決められ、他の人間が締め出されたのである。


「では、これより模擬戦を開始してもらう。双方遠慮はいらぬぞ。全力でぶつかるといい。但し、命の危険があると判断した場合我が声をかけよう。」


「はじめ!」


ガザックとリンの戦闘の開始の合図がナーシェスにより宣言され、戦いが始まる。

ガザックは、武器が巨大な戦斧装備、防具はプレートメールを装備している。

それに対し、リンは精霊との契約により賜ったエアリング、ウオーターネックレス、ドライアドイヤリング、ダークオーナメント、フレイダガー、アースローブ、シャイニングブレスレットを装備している。


リンは、斧の攻撃に対抗するためにアースプロテクションを唱え物理攻撃の遮断をしようとし、そこにガザックの戦斧の一撃がリンを襲う。

ガザックの様子見の一撃を土精の加護によりノーダメージで受けると、次はフレイダガーに無属性の攻撃力付加の呪文を唱えガザックに対し、攻撃を開始する。

といっても、マスターはAランクの冒険者でありその攻撃を軽く斧で受け止めてしまう。


ランキング見極めの為の戦いであるため、ガザックは力の加減をしつつ戦っていて、次は最初の攻撃よりさらに力を加えた一撃をリンに与えようとした。


リンは、ここでマスターの実力を測るために風と水の混合でデュエルの呪文を唱える。


「サイクロンアクアスクリーン」


この魔法障壁にガザックの攻撃が容易に跳ね返される。ガザックは、リンの実力を見誤っていたようだ。


「ううむ。今の攻撃で普通に倒せると思ってたいたのじゃが、そう簡単にはいかぬのじゃな。では、わしも全力の一撃でその魔法とやらを打ち砕こうぞ。」


本気になったガザックは、気を溜め戦斧で必殺の一撃を加えようとする。

サラとリーフがナーシェスに言う。


「「これは、まずいんじゃありませんか?」」


ナーシェスは、二人の言う事など聞いていない風で戦闘を見ている。

高まっていく気にリンは、これはちょっとだけ力を出さなきゃまずいと判断し光、火、木の力を混合したトリプルを発動することを決断する。


「フレアレーザーフォレスト」


リンの呪文が完成した瞬間、ガザックが必殺の一撃を加えようと突進するが、ガザックの周りに樹木が立ち並びそこから炎を纏った光の光線が全方向から放たれる。

ガザックは、危機を察知し自分を中心に回転し戦斧を振り回しレーザーをすべて叩き落とす。


「よし、それまでじゃ。リンの実力はよくわかったぞ。それでよいなガザックよ。」


「ああ。構わぬのじゃ。このままだとわしがジリ貧じゃからのぉ。世界は広いのじゃ。」


観戦していたナーシェス以外の二人が驚いた表情でポカンと口を開けている。

ナーシェスは、ただ静かに微笑をたたえるだけであった。


「さて、リンよ。お主は、まだ全力で戦ってはおらぬな?我の目は誤魔化せぬぞ。」


「ナーシェス様。確かにあなたのおっしゃる通りまだ余力は残しております。そして、これ以上の戦いをガザックさんとするとすればどちらかの命を取る結果にもなりかねません。」


「そうじゃろ、そうじゃろ。ガザックよ、お主はどうじゃ?命をかけた一撃であるのなら、もしかするとリンを倒せるかもしれぬぞ?」


「ナーシェス顧問。冗談も休み休み言って欲しいのじゃ。わしが命をかえた一撃を加えようともリンはその上を軽く超えて行くものと思うのじゃ。」


「あはは。すまぬ。冗談がすぎたのぉ。リンは、ランクで言えばSSもしくはSSSと言ったとこかのぉ。その辺の騎士団長でさえ赤子であろう。」


魔法の力のすごさを見せつける結果となった勝負を観戦していた二人は恐れるのであった。


「さて、リンのランクをどうするかのぉ。予想はしていたが、これほどとはな。初登録のランクで今までの最高の者は、Eだったはずじゃが。」


「いえ、過去に一人だけDランクになったものがいやはずじゃ。それさえも、リンの実力は超えてしまっているので特例中の特例でCランクあたりが妥当かもしれぬのじゃ。」


「ちょっとよろしいでしょうか?私を助けてくれたラスクたちは、ランクはどの程度でしょうか?それを超えてしまうとなると私も都合が悪いのですが?」


「ああ。彼らならBランク冒険者であるな。」


「よし、我がリンのランクをCと認める。実質はダブルSでも問題ない実力じゃがな。それでよいな?ガザックよ。」


「構わぬのじゃ。では、リンのランクをCと決め魔道士に関する情報と合わせギルド掲示板に告知するものとするのじゃ。」


こうして、リンの冒険者ギルド登録は一悶着ありながらも完了したのであった。


一方、酒場の2階で宿泊していたディメイルとカナは自室で話をしていた。


「ねぇカナ。リンって子って何処から来たのかな?なんかさ、いきなり森で迷子になってたみたいだし職業も魔道士だっけ?聞いたこともないね。そういえば、最初に魔法がどうのこうのも言ってたね。」


「うん。何処からかは、本人に確認するしかないかもだけどこの辺の人間ではなさそうね。確かに魔法がどうの言ってたってことはそれが関係した職業なのかも知れないよ。」


「そうだねー。何にしても明日ギルドに行ってみれば、なんらかの情報は得られるね。考えてわかんないことはやめよっか(笑)」


「うん。そうしよメーちゃん。」


「メーちゃんはやめて(泣)」


「じゃ、ディーちゃんで!」


「せめて、ディーにして!!!!」


いつもの掛け合いを最後に二人は眠ることにした。

男どもの部屋では・・・


「なぁラスクよぉ。お前、リンって子どう思ってるのよ?」


「んー?かわいいなとは思ってるけど、そういう話じゃないよね?」


「もちろんだ。森で迷子の状況が特殊すぎるぞ。」


「リンちゃんかわいいし、僕は気にならないかなー。そのうち、一緒になることがあれば話してくれるかもしれないしね。」


「呆れた奴だな。いつもの事だし、仕方ないがな。うちらのパーティーに誘うつもりなのか?」


「リーダーは、アルファだしそっちは任せるよ。僕としては大歓迎だけどねー。」


「魔道士がどんな職業かわからんし、ランクもたぶんGだし僕らと一緒にパーティー組むのは無謀だと思えるけどな。」


「僕が守れば問題ない!」


「・・・。パーティーのバランスを考えると、お荷物を抱えてやって行けないこともないが後衛のお前がいないといざという時に困るぞ。」


「そのあたりは、僕に任せれば大丈夫さ。彼女もきっと後衛だしね。」


「もういい・・・。寝る。」


アルファは呆れるつつも本当にそれが出来るやつだとわかってるのでそれ以上は言わないで眠ることした。

ラスクたちは、明日ギルドの発表がどんなものか気にもしていなかった。

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