尋問そして決闘
更新ペースは遅いかもしれませんが、書き上げようと思ってます。だいぶ、期間があいちゃいました。
ここからが本当の尋問を開始する。
「カザニスタンさん、あなたの所属する団体とあなたのその団体での役職は?」
「ふん。誰が答えるかよ!」
強制契約の呪文が発動する。カザニスタンの自由がさっそく奪われる。
「もう一度聞くわね。あなたの所属する団体は?」
「・・・」
ふっと視覚が奪われる。
『何が起きてる?なんだこの力は?俺はとんでもない奴を相手にしたんじゃないんだろうか?』
今更ながらに気づく犯罪ギルドのリーダーである。
『こんな情報聞いてたら、依頼なんか受けてねーぞ。部下もほぼ壊滅状態みたいだし・・・』
『こりゃ、素直に吐いて楽になるのがいいかもしれないな。でも、そうするとあの貴族からの刺客が来るかもしれないし・・・八方塞がりじゃねーかよ。』
などと考えてるうちにリンは数度同じ質問を繰り返していたので最高ランクの呪いを受けている。
「さてと、質問も飽きたのでちょっと遊ぼうかしらね。この玩具で」
リンの残酷な部分が表面化する。
「待った!ちょっと待ってくれ!」
「何かしら?何か私に伝えることがあるのかしら?あなたを雇った人物まで教えてくれるならもうやめるけどね。」
『うう・・・俺はどうしたらいいんだ。困ったぞ・・・でも、責め苦に耐えればここから解放されるかもしれない・・・』
「さて、質問も飽きたのであなたを少しづつ痛めつけることにするわね。何処まで耐えれるか楽しみだわ。」
「まった!ちょっとまってくれ!」
「ん?話す気になったのかしら?」
「いや・・・もっと考える時間をくれ!」
「んじゃ、痛めつけてる間に考えてくれるかな?」
リンは、拷問を開始した。
まずは、手首を切り落とす。
「ぎゃぁあああああああああああああああ」
凄まじい悲鳴をカザニスタンがあげた。
「まだ、手首を落としただけよ?少しづつ切り刻んであげるから楽しみにしててね。」
次は、肩から切り落とす。
「うぎゃぁああああああああああ。」
痛覚が10倍になってるために自分が経験した痛みなど比べることができない苦痛が襲う。
「ハァハァハァ・・・わかったすべて話すからやめてくれ!!!!!」
カザニスタンは必死に叫んだ。
「最初から素直に答えれば、こんな思いしないで済んだのにね。それじゃ、聞いたことを順番に話してくれるかな?」
「俺は犯罪ギルドウオークラズイのリーダーだ。俺のギルドメンバー全員を雇った犯罪者どもと襲撃した。」
「ふん。それで?あなたの雇い主は誰かな?」
「うう・・・依頼者は、ガラード・ウォルスと名乗っていた。ある貴族に仕える執事と言っていた。報酬もすごい金額を渡された。」
「その貴族の名前は聞いてないの?」
「口止め料込みってことで法外な依頼料を出されたらな。俺は、詳しく聞くのはまずいと思って聞いてない。でも、あの執事を見ればかなり位の高い貴族さまだと思うぜ。」
「肝心なとこで役に立たないわね。とりあえず、どこかの貴族様が黒幕だってわかったことだけでよしとしましょう。」
「頼む・・・痛みがひどいのでどうにかしてくれ・・・」
「仕方ないわね。リフレッシュウーンズ!!!」
リンは、回復の魔法を唱えた。痛みは消えるが切り取った部位は回復しない。
「あなたの腕は、明日になったら元通りだからそれまで我慢しなさいね。あなたの処遇については、お姫様にあとで決めてもらうわ。」
「・・・わかった。」
リンはその場を離れ、ビルネリア姫のところへ行く。
「お姫様、今お話しをしても大丈夫かしら?」
護衛が出てきて
「お前ごときが姫にお目どおりかなうと思っているのか?あとで、人をそちらに寄こすので持ち場へ戻れ!」
リンたち冒険者をよく思っていない護衛が言い放つ。
「は?使い物にもならない護衛が何偉そうにしてるのかな?早く、お姫様に話を通してきなさい。」
「ふざけるな!冒険者ごときが姫様がお会いになるわけなかろうが!冒険者風情が!」
その怒鳴り声を聞きつけたマルグリッドたちがリンの元へ来る。
「ふん。冒険者ごとき何人集まろうとも俺たちの足元に及ばないのがわからないのか!早く立ち去れ!」
「あったまきたー!こいつ懲らしめちゃっていいかな?」
騒ぎを聞きつけた護衛隊長とビルネリア姫が出てくる。
「お待ちください!この者を許していただけないでしょうか?」
護衛隊長のザルヴァルドがリンに嘆願する。
「せっかく、情報を持ってきたけど話す気なくなったし私は護衛から抜けてもいいかしら?」
「マルグリッドさん、この護衛さんは私たちのことをバカにしてるみたいなのでこのまま私たちは離脱しませんか?」
「ちょっと待ってくださいな、リンさん。私たちは、姫様の護衛を依頼されてるわ。それを途中で放棄するのはダメだと思いますわ。」
マルグリッドが間を取り持とうとする。
「そう。じゃぁ私はただついてくだけにするわ。襲撃があっても手を貸さないよ。マルグリッドたちは絶対に守るけどね。」
リンはそう言い放つ。
姫様の護衛のために雇われてるのにそんな事を言い出すリンに対して、
「お待ちくださいますか?リンさま。 私は、サージス王家第1王女のビルネリアと申します。」
「わたくしの護衛のあなたさま達に対しての暴言の数々わたくしからお詫び申し上げます。どうかこのままお力添えをいただけないでしょうか?」
「姫様、こ奴らに詫びなど必要ありません!我は、正しいことを言ったまでです!」
先ほどの暴言騎士が言う。
「黙りなさい!この愚か者が!あなたの目は節穴なのですか?わたくしを守ってくださったのはリンさまたちです。」
「そのようなことはありません。私たち騎士が頑張ったからこその戦果です。」
護衛の騎士は姫さまに対しても持論を展開する。
「ふぅ。わかったわ・・・ そこのポンコツ騎士さん、私と1対1で力比べをしましょう。」
「ははは。冒険者ごときが俺と1対1で勝てるともでも思ってるのか!おもしろい相手をしてやろう!」
「ということなので、ビルネリア王女様力比べを許可していただけないでしょうか?もちろん、私は手加減しますから。」
「ふざけるな!お前が全力でも俺の足元にも及ばぬわ。痴れ者が!」
王女は、ちょっと困り顔で・・・
「わかりました。力比べを許可いたします。ザルヴァルド、あなたが立会人を務めなさい。」
「は!仰せのままに!」
「それでは、マルグリッドさまたちは私と一緒にこちらで観戦をいたしましょう。」
「はい。何かあれば、私たちが全力で守らせていただきます。」
場所は、少し開けた場所で間に護衛隊長が開始の合図をするために中間地点にいる。
「両者とも準備はよろしいかな?では、はじめ!」
開始の合図が出される。
「やぁああああああ。」
声をあげながらリンに向かい騎士が突進する。
『やれやれ、ポンコツ騎士相手にどうしたら怪我させないで済むのかしら・・・』
リンは、めんどくさそうな表情をしながら考えている。
「もう面倒くさし、速攻で終わらせちゃおうかな。ライトニングバインド!」
ポンコツ騎士の両足が光の鎖で繋がれ転がる。
「卑怯だぞ!1対1の勝負を汚すな!」
「あなたはバカなのかしら?あなたを怪我させないように努力して戦ってる私の身にもなって!」
「ぐわああああ。俺に向かってバカだと!こんな騎士道精神もない戦いで俺が負けを認めるとでも思うのか!」
「本当に使えないポンコツ騎士ね!どれだけ手加減したら、負けを認めるのかしら・・・」
「だんだん腹も立ってきたのでちょっとだけお灸を据えようかしらね。エレクトリックボルト!!!」
感電の矢が騎士に突き刺さる。
「ぐぎゃあああああああああああ。」
叫び声をあげて騎士は失神した。
「それまで!」
護衛隊長が終了の合図をする。
「ふん。馬鹿馬鹿しいわね。相手の力量も見極められないのが騎士だなんて世も末だわ・・・」
「そう言ってくだされるな。こやつは、努力と根性で騎士になった男なのだ。」
「ふぅーん。努力と根性ねぇ。」
半分、リンは呆れ気味である。
数分後、意識を取り戻したポンコツ騎士がリンに対し
「この卑怯者め!騎士の戦いを汚しやがって!こんなの無効に決まってる!」
『まだこのポンコツはこんな事を言ってるのか・・・』
もうリンは開いた口も塞がらない状態だった。
そこは、姫さまがやってくる。
「リンさま、お見事でした。あれはなんなのでしょうか?襲撃の際も不思議な技を使っていたようなのですが?」
「姫様、このような卑怯者を褒める必要はございません!我は負けておりませぬ。卑怯な手にひっかかっただけです。」
すでにポンコツの論理は破綻していた。
そこに護衛団長が言う。
「貴様の目は節穴か!リン殿の手加減がなければお前は今頃墓の中だ!力量差も見抜けぬようでは騎士見習からやり直すしかないな。」
「お待ちください・・・それだけは、どうか勘弁してください。」
ポンコツは、必死に懇願する。
「お前は、今より騎士見習とする。プライドを持つのは悪いとは言わぬ。だが、相手の力量も見極めることも出来ず、あまつさえ自分の敗北も認められぬようでは、騎士として失格である。もう一度、見習から始めるがよい。これ以上、物申すのであれば即刻貴様は騎士見習でもなく解雇処分とする。」
「・・・はい。わかりました。これより騎士見習として精進させていただきます。」
王女の一言で意気消沈のポンコツはその場を去った。
「リンさま、失礼いたしました。先ほどのわたくしの問いに答えていただけないでしょうか?」
「わかりました、お姫さま。私が使っているのは魔法という技でございます。この技は私しか使えるものが現在おらぬようです。」
「私の使う魔法というものは、精霊たちの力を借りて行使しているものがほとんでございます。」
「ほう、精霊ですか。あなたには、それが見えているのかしら?」
「ずっと見えているわけではありません。私は、精霊たちと契約してその力を封じ込めたものをいただいております。このアクセサリーがそうです。」
「そうですか。精霊と契約するかあなたのアクセサリーを身に着ければ誰でも魔法は使えるのでしょうか?」
「精霊と契約できれば、魔法を行使することができるかもしれません。アクセサリーは、他人に貸与したことがないので何とも言えませんね。」
魔法に関してのやり取りをしたのち、
「して、わたくしに報告とはなんでしょうか?」
「はい。襲撃してきた集団の情報と依頼者の件でございます。」
中途半端な敬語を使いつつ姫に応答する。
「では、私とザルヴァルドにお教えいただけますか?」
「襲撃犯のリーダーの名前はカザニスタン。犯罪ギルドウオークラズイの代表のようです。そして、依頼した者の名前がガラード・ウォルス。ある貴族の執事だそうです。」
「え?ガラード・ウォルスとおっしゃいましたか?」
「はい」
少し、考えたのちに
「ザルヴァルド、ガラードと言えばクレルス侯爵家の執事ではなかったですか?」
小声で尋ねる。
「そうです。彼のものは、冒険者としても名をはせた高レベルの冒険者です。」
ザルヴァルドは返答する。
「えっと、あと捕まえた犯罪ギルドの首領さんの措置はどういたしましょうか?」
「そうですね。王女を襲撃したということで、死罪はまぬがれないでしょうな。」
「その事なんですが、彼を殺すことは私しかできない状況になっちゃってます。」
「どういう事だろうか?」
「尋問するにあたって、私は強制契約の呪文を使用しました。その内容は・・・」
リンは、王女と隊長に説明する。
「そうですか。彼のものはもう犯罪行為は出来なくなってるのですね。しかも、真人間になるしかないとは・・・。姫様いかがいたしましょうか?」
「リンさまに処分を一任しましょう。処罰しても結構ですし、解放しても構いません。」
「わかりました。では、私が責任持って対処させていただきますね。」
カザニスタンの件もこれで終了。
残る問題は、この後の護衛をどうするかって事だけ。
ああいう風に啖呵を切った手前、リンは居心地が悪い。
そこにマルグリッドがリンにいう。
「リンさん、先ほどの護衛の件の謝罪を王女様にするのですわ。売り言葉に買い言葉であっても雇い主に失礼ですわ。」
「はい。あの時は私もかっと来ちゃってたんで言いすぎたと思ってるわ。」
「王女様、先ほどの失礼な発言をお許しください。そして、可能であればこれ以降も護衛を務めさせて下さい。」
リンは、そう言って王女に頭を下げる。
「いいのですよ、わたくしの護衛があなたたちに無礼な発言をしたのですからね。この件に関しても、お互い不問ということにいたしましょう。引き続き、護衛をお願いします。」
王女はそう言って、自分のテントに帰っていった。
次話投稿もがんばりまっす。




