スライム戦始めました。
「カリヤくん、これはどういうこと?」
「俺もわかんないことだらけですよ!?」
隣のユーファさんを見やる。
「こら、よそ見しないで!くるよ!」
「え?」
___その瞬間。
巨大スライムが自分の体もろとも爆発、そしてスライム片が爆風を伴い二人めがけ高速直行。
「いってぇぇぇ!?」
痛い。爆発時の熱を帯びたそれが背中を根性焼きしてくるのがわかった。ただのぷにぷにした物体だと思ったら大間違い。言うなれば、隕石の優しくしたバージョンと言ったところか。だが、我慢しろと言われればかろうじて我慢できるものだった。まだ死んでない、まだやられていない。そうやって自分の無事を確認できたところで隣の女性の安否を確認する。
「___ユーファさん大丈夫ですか!?」
「ええ、大丈夫よ。___私はこれで守ったからほとんど傷はないわ」
と、言いながら右手にある蒼の宝石を見せてきた。
「これはインソルド結晶って言って一回だけどんな衝撃も吸収してくれるの」
そんな便利なものがあるんなら持たせてもらいたかったがそれは言わないことにしておく。
「あ、いまカリヤくん不公平だと思ったでしょ。これ使い切り仕様だし、材料も安くないのよ」
・・・ばれていた。あんたエスパーか。
ふと、まわりを見渡すと。
___さっきまで散乱していたスライム片がない。
まさか。。。即座に真後ろを振り向くと。
___巨大スライムが復活していた。
「ユーファさんあのスライムって・・・」
「カリヤくんが考えてるとおりよ!またくる!避けて!」
巨大スライムがぶるぶると体を震わせ火山の噴火さながらの大爆発をおこす。
先の爆発はなんとか耐えられたが傷は癒えていない。今回はもうだめかもしれない。
そのとき___
「___カリヤくんこれ!」
そういいながら草色髪の女性が投げるは透き通った青の石。___インソルド結晶だ。
結晶をしっかりと受け取りその受け取った右手を自分に飛来してくるスライム片にかざす。
「___ッ」
スライム片がインソルド結晶の中に吸い込まれていく。
こうして二度目の大爆発を免れた。
さっき結晶を授けてくれた張本人、ユーファさんの安否を確認。
「インソルドを預けてくれたぐらいだから自分でも持っていると思うけど・・・」
などと目測をたて
だがその目測は___
「大丈夫ですか!?」
_____見事に外れていた。