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大好きなおじいちゃんとお別れ。
私には大好きなおじいちゃんがいた。どんな事をしようと怒らない甘やかしてくれる。そんな優しい大好きなおじいちゃん。
小学2年生の3学期、終業式前。
夜中、家中に鳴り響く電話音、電話を手に取る母、明かりがついた階段、階段を慌てて降りる両親の足音。寝ぼけていた私は現実か夢かの区別がついていなかった。
朝、騒がしい。私の耳元で私の名前を呼ぶ声。姉だ。不機嫌そうに起きる私に姉は言った。
「おじいちゃん死んだよ」
小学2年生にして初めて、人の死を実感する時が来た。