第17話 そしてシャンバラへ…(2)
「ここがシャンバラ…かつて聖者の住む都と言われた場所…」
「!?」
シャンバラ!聞いた事がある!
確か都市伝説では地下にある世界だとか…地底人が住んでいるとか…絶滅した生き物たちが生息しているとか…。
超古代文明が発達していて地上の様子を監視しているとか…。
うわあ、よく見るとなんかそんな感じにも見えて来たぞ…。
そうか、ここがあの噂のシャンバラ…。
チベットの山奥の寺院からでなくてもこうして来る事が出来るんだ…。
…って、何気に僕も結構詳しいって言うね(汗)。
こう言う情報結構好きなんだよなあ…。
読み物として読むと結構面白いしv
「シャンバラって実在したんだ…」
「でも時間がない…急ごう!」
折角こんなスゴイ場所に来たっていうのに相変わらず余裕なんて全然ないらしい。
見えないちゃんは僕の手を引っ張ってすぐに走り始める。
え、ちょっ!さっきまで走りっぱなしでまた走るのーッ!
体力が!足がっ!悲鳴を上げるゥー!
「…ねぇ、空間跳躍とか…せめて何か乗り物とか…」
「ないよっ!無駄口禁止っ!」
鬼や…やっぱり見えないちゃん鬼やで…。
僕は見えないちゃんの気迫に押されてゴールの分からないこの道をただひたすら走り続けるしかなかった。
何かに追われている訳でもないみたいなのに何でそこまで焦っているんだろう?
ある程度走っていると地面に埋め込まれた何か人工物のようなものが見えて来た。
あ…もしかしてあれがゴールかな?
僕が予想した通りそこに二人が踏み込むと人工物が不思議な光を放った。
そうして僕らはその人工物によってどこか別の場所に飛ばされてしまった。
えっと、成功ルートだよね、これ…。
飛ばされたその場所は…どこかの祭壇のようだった。
よく見ると視線の先に既に先客がいた。
僕は一瞬また敵に先回りされたのかと身構えたがどうやらそうではないらしい。
「遅い!」
「ようやく揃った!」
「早く!始めるよ!」
「…」
その先客たちは僕らに向けて次々に話しかける。
見た目はみんな見えないちゃんと同じくらいの容姿で…もしかしてこれって…。
「みんな同じ隠れ里の子供達よ…」
「やっぱり!」
前に行った隠れ里では見られなかった見えないちゃんと同じ子供達。
彼らもやはり見えないちゃんと同じような仕事を経てここに来ていたのか…。
隠れ里の数が5つで集まった子供も全員で5人…これは何か深い意味があるみたいだった。




