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第16話 反撃開始(2)

 どうしたの?この緊張感の中で混乱しちゃった?

 混乱したいのはこっちなんですけどー?


「古城でやったやつ、もう忘れたの?」


「えっ、でもアレ…夢中だったし何も覚えてない…」


「早く!攻撃が来る前に!チャンスは一回しかないんだから!」


 いきなり無茶な事を要求する見えないちゃん。

 あんな奇蹟みたいな偶然の産物を確実性を求めるこんな場面で要求して来ますか!

 せめて感覚さえ覚えていればなんとかなるかもだけど…あの時の事なんて無我夢中で何も覚えてないよ…(汗)。


 僕らがそんなグダグダなやりとりをしている間にディーナは僕らに向けて光のネットを放って来た!

 もう逃げられない!


 バァァァッ!


 僕らの目の前にまたあの光のネットが迫ってくる!


「早く!」


「うわああああ!」


 ハシッ!


 僕はもうどうにでもなれと見えないちゃんを抱きしめて必死に力を込めた。

 ここから逃げ出したい!ただそれだけを思って。


 パシュッ!


 光のネットが宙を舞う。

 ディーナの狙った場所から僕らは消えていた。


「なっ!」


 混乱したディーナが周りをきょろきょろ見渡している。

 どうやら僕らの姿を見失ったみたいだ。

 やった!作戦成功!


 そして今僕らがどこにいるかというと封印された要の石版の真上の照明器具の上…(汗)。

 テレポートした瞬間は焦ってしまったけれどそりゃもう必死でしがみついたさ。

 上空3mって結構高さを感じて怖いやね。

 あ、3mって実感だから正確にはもっとあるかも知れないしもっとないのかも…。

 大体そのくらいの高さって事で…。


 そしてそれは彼女に僕らが勝てる唯一のチャンスだった。

 このチャンスを見えないちゃんが逃す訳もなくディーナが気付く前に一気に封印解除へと飛び出した。

 約3mのこの高さから彼女は真下の要の石版へと躊躇なく飛び降りた!


 ディーナはすぐそれに気付いて振り返った。


「いつの間にぃッ!」


 けれど次の瞬間見えないちゃんは封印に手を触れていた。


 バチン!


 お馴染みのあの音と共に砕け散る封印。

 ついに目的は達成された!


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!


 その時、神殿全体が共鳴するように震え出した。

 僕はバランスを崩してしがみついていた照明器具から落っこちてしまった。


「うあああああ…!」


 この高さから落ちたら…ちょっとした怪我とかしてしまう!

 もし頭から落ちたとしたら…ッ!


 ぽすっ!


「よっと!」


 落ちた僕を抱きかかえてくれたのは見えないちゃんだった。

 何だこれ…(汗)。

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