表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

うちの母ちゃん 料理をしよう!の巻

作者: tanitani

こんにちは!tanitaniです。


連載の息抜きがてら書いてます。

かといって、手抜きをしているわけではないですよー

tanitaniはいつでも全力ですwww


では、どうぞ。

俺は大学に進学した。


初めての一人暮らし。

希望と不安を胸に、新生活をスタートさせた。


そんなある日・・・




ピンポーン


玄関のチャイムが鳴った。

返事をしながら慌ててドアを開けると、そこに母ちゃんが立っていた。


「やあ母ちゃん!どうしたの?」


田舎の実家から大学の近くにあるこのアパートまでは軽く1時間はかかる。

よほどの用事がない限り来ることはないだろう。


「いやねぇ・・・勇くんがちゃんとした食事を食べているか不安でね。

 今晩は母ちゃんが作ってあげようかなと思ってきたのよ」


「母ちゃんが料理するの!?」


「だめなの?」


「いや・・・いいんだけど」


実は、母ちゃんが料理しているところを俺は見たことがない。

毎日キッチンに立っていたのは、妹と父ちゃんである。

だから、母親の手料理などという物を俺は食べたことがない。

一度ねだったことがあるのだが父ちゃんに

「世界平和の為に料理をしてはいけない女の人だっているんだぞ」

と言われて、全力で阻止された。


だから、不安もあるのだが・・・

天然ボケで常識が不足しているが、優しい母ちゃんである。

そんな母ちゃんの好意を無駄にすることなど俺には到底できない。










俺と母ちゃんは二人でキッチンに立った。

まだ4時だが、お腹が減っていることだし、たまには早めの夕飯もいいかもしれない。


「で、何を作ってくれるの?」


「肉じゃがよ」


「え!ほんとに!?」


「勇くん好きでしょー?」


「うん!」


「それはよかったわ。じゃあ早速始めましょうか。まずは材料を並べて、と」


そう言いながら、母ちゃんは持ってきた段ボールから材料を取り出した。


『豚肉10キログラム』


「たっぷり食べなさいよ」


「そうだね。20人前くらいは食べれるね」





肉じゃがの主人公と言えば肉とジャガイモだ。


「もしかして・・・ジャガイモもすごい量を用意しているんじゃないだろうね?」


俺はたっぷりの不安とともに段ボールの中を覗いた。

その中には・・・


『サツマイモ1個』


「ちょっと少なかったかしら?」


「ここで数の心配ができる母ちゃんを尊敬するよ」


もはや『じゃが』ではなくなった。






とにもかくにも『肉肉サツマ』は完成したみたいだ。

肉が以上に多い、というか肉しか入ってないように見えることと

ジャガイモではなくサツマイモなこと以外は肉じゃがだった。


「よし完成だね」


俺は鍋をのぞきながら言った。

見た目はどうあれ、匂いは本物でとても美味しそうだった。


「まだよ」


「・・・え?」


「ここで!母ちゃん特性ソースを投入っ!!!」


「ちょっと!?そのドロッとした異臭を放つ液体は何!?」


ドボドボと液体は肉じゃがもどきにかけられていく。


「このソースをかけると、肉だって柔らかく溶けて、食べやすくなるのよ」


ソースのかかった部分は確かに、煙を上げながら溶けていった。

それどころか鍋すらも溶けていった。


俺は溶けていく鍋を見ながら思った。




「父は正しかった」と・・・





「続編があるかも」という噂があるとかないとか・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 母ちゃんのキャラと息子の突っ込みが良かったです [一言] 続編希望です楽しみにしてます
2015/02/14 23:42 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ