第五章 精子色々3
~(*@Д@)<貴方達とは付き合っていられませんね……
これだけの人数がいて、まともなのはワタクシだけですか?
これでは“受精戦争”に参加出来る精子の数はぐっと減りますね。
○~<ひ、ひどいっ……! モブにだってプライドがあるのよっ!?
~(*@Д@)<悔しければ努力なさってはどうですか?
今からでも勉学に励んだらどうですか?
まぁ……もう遅いでしょうけどね。
常日頃から勉学に勤しんでいるワタクシに、
今更頑張ったところで勝てるはずありませんからね……
○~<……ひっく、ひっく!……う、うぇ~~~~んん!
(´Д` )~<“受精戦争”とは、人間で言うところの“受験戦争”の様なものです。
~( ´Д`)<いわゆる“本番”ってやつだね!……性的な意味でも(ボソ
(´Д` )~<(また余計な事を……)
<――そこの眼鏡っ! お黙りなさいっ!
~( σ_σ)<それ以上彼女を泣かせたら許さないんだからっ!
○~<せ、精子おねーさまっ!?
~(*´Д`)<(※小声で)ねぇねぇ……あのお目目パッチリした、綺麗な精子は誰?
(´Д` )~<精子おねーさまだよ。そのまんまだね。面倒見が良い精子で有名だよ。
男性精子からはもちろん、女性精子たちからも絶大な支持を得ているんだ。
頼れる“姐御肌”ってやつだね。
(@Д@;)~<ワタクシはあなた方のためを思って言っているのですよ?
受精戦争は甘くはないのですよ。それをおわかりですか?
~( σ_σ)<それならせいぜい嫌われない様にする事ねっ!?
幾ら頭が良いからって沢山の敵を作ってちゃ受精なんて夢のまた夢よ!
あんたそれわかってんの? 本番中に邪魔されない様に用心する事ね!
~(;´Д`)<……彼女の言う通りだね。卵子に辿り着くまでには、
数多くの苦難が待ち受けているんだから。
きっと協力しなければならない時だってあるはずだよね。
でも、そんな時に誰も助けてくれなければ……
~(;´Д`)(´Д` ;)~<その通りだね。仲間を作るのも大切な事だね。
※精子の世界とて、社会の縮図の一つなのです。
そうそう、今回の話を書いていて思い出しました。
昔、中学時代のクラスメートの男子が、
突然ズボンのチャックを下ろし、そこから指を出して――
「社会の窓からこんにちは!」と言っていたのを(※実話)……
なるほど。彼はあの時、このことを言っていたのですね。
『開かれたチャック=社会の窓=世界』と言う事だったのですね!
不快ですね……間違えました。深いですね、性の世界って!
(※決して真に受けないで下さい)