表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/39

第二十章 性器末救精主伝説・その3 ~受精のプロセス~



~(*@Д@)~( ´、>`)~( σ_σ) (´Д` )~(´Д` )~<他の精子たちは先に行っちゃいましたね。



~(*@Д@)<大丈夫です。必ずしも速ければ良いと言うものではないのですよ。



(´Д` )~<え? でも、卵子に一番乗りした精子が受精出来るんでしょ?

      それなら一番先頭に居た方が良いんじゃないの?



~(*@Д@)<噴火すると、前後の順番なんて滅茶苦茶になってしまいます。それなら、

       離れ離れにならない様に、最後尾からスタートした方が良いはずです。

       後から噴火した方が、勢いは弱くなっていますからね。

       それだと折角組んだチームがバラバラにならないで済みます。

       それに、下手に先行しない方が良い理由はそれ以外にもあります。

       先ずは慌てず、落ち着いてワタクシの話を最後まで聞いて下さい。

       その方がきっと、この先効率良く進めるはずです。



~( ´Д`)(´Д` )~<――ここは大人しく話を聞いた方が良さそうだね。



  ――インテリくんの性講座――



~( ´Д`)


~( ´Д`)

           (@Д@*)~<それでは講義を始めます。駆け足で行きますよ?

~( σ_σ)


~( ´、>`)





(@Д@*)~<受精までの大まかな流れを話す前に、先ずは数値的見地からお話します。


       ※1.精子は一分間に約1~4mm。平均2.5mmの速度で泳げます。


       ※2.女性器の入口から卵管までは約18cmあります。


       ※3.精子の大きさは約300分の1mmです。


       ※4.※2と※3の数値から、ワタクシ達はこれから卵管まで、

         約6000キロの距離を泳がねばならないことになります。

         卵子までだと、約8000キロも泳がねばならない計算になります。


       ※5.※4の距離を※1の平均分速で割ると、ワタクシ達はこれから、

         最低でも72分休まずに泳ぎ続けなければならないことになります。

         しかし、72分で辿り着くことは先ず不可能と考えた方が良いでしょう。

         大抵は数時間から数十時間かかります。

       


~(;´Д`)<ええっ!?……それじゃあ、途中で休憩とか出来ないのっ!?





(@Д@;)~<残念ながらその余裕は無いでしょうね……何故なら――


       ※6.精子はアルカリ性で、酸に非常に弱いからです。

         また、精子は一度外に出ると、多くとも48時間しか生きられません。


       ※7.子宮頚管の入口からは、酸性の粘液が分泌されています。

         ここで多くの精子達が息絶えることになります……

         もたもたしていると、酸によって精子は死んでしまいます。

         数億居た精子達は、ここで数千匹にまで数を減らしてしまいます……

       

       ※8.しかし、相手の女性が丁度排卵期であれば、

         その粘液はアルカリ性に変化しているはずです。

         けれども、必ずしもいつもその時期とは限りません。


       ※9.そして、仮に相手の女性がその排卵期だったとしても、

         酸で死なない分、ライバルが数多く生き残ってしまうので、

         どの道休憩なんてしている暇はありません。


       ※10.ようやく子宮へ辿り着けても、そこには精子の天敵、

         白血球が待ち受けています。精子を異物と見なし、

         襲い掛かって来るのです……

         先程、下手に先行しない方が良いと言った理由はこれです。

         先行し過ぎていては、確実に集中攻撃を受けてしまいます。

         他の精子が沢山周りにいれば、攻撃が分散されますからね。

         そこから先は混戦状態です。とにかく前に進むしかありません。



~(;σ_σ)<女性器って、ほんとに精巧に作られているのよね……

  




(@Д@*)~<そして、無事に卵子に辿り着けても、最後の試練が待ち受けています。


       ※11.卵子は膜で覆われており、大勢の精子で協力して取り除く必要があります。

         ライバル達と協力しなければ、決して取り除くことの出来ない厚き壁です。

         数千以上の精子が力を合わさねば、これを突破することは出来ません。

         この時点で生き残った精子が少な過ぎても、受精は不可能なのです……


       ※12.そうして、運良くたった一つの精子が、その膜の更に向こうにある膜を通過できます。

         その一人が通過した瞬間、精子が絶対に通過できない膜が瞬時に張られ、

         他の精子はもう入れなくなります。こればかりは運次第と言えるでしょうね……


       ※13.受精戦争とは、かくも過酷なものなのです……

         力も、仲間も、知恵も、全て、必要なのです。

         何より、運も必要だと言えるでしょう……



~(;´Д`)


~(; ´Д`)

           (@Д@*)~<――以上です。

~(;σ_σ)


~(;´、>`)





~(*@Д@)~( ´、>`)~( σ_σ) (´Д` )~(´Д` )~<話も終わったし、出発しましょうか?



(´Д`*)~<――あのさ……ボク思ったんだけどさ!

     “子宮頚管”で数多くの精子が脱落するんでしょ?

      つまり、子宮頚管は子宮を守ってるんだよね?

      言わば“子宮の警察所”だね!

      だからその中にいる白血球が“警察官”になるよね?

     “子宮頚管”だけに“子宮警官”ってね♪



~(*@Д@)~( ´、>`)~( σ_σ) (´Д`*)~(´Д` )~




             ==~( ´Д`)<なんだかすいませんね……


             ==~( σ_σ)<いえいえ、良いのよ。さっ、行きましょ。

∑(;´Д`)~

             ==~( ´、>`)<微妙なセンテンスでぇーす。


             ==~(*@Д@)<ワタクシにはよく理解できませんね……




====~(;´Д`)<ちょっと!? おいてかないでよっ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ