第九章 素晴らしい研究室
ピーターはゆっくり目を開けた。ピーターはやっと着地していた…どこかに。ピーターは周りを見た。暗かったが、ずっと上には小さな窓があり、日差しが入ってきた。『あ、そっか、僕が入ってきた窓の下にあった窓だ。』とピーターは気付いた。太陽がもうすぐ沈むため、ピーターは時間が限られていることを知っていた。それを過ぎたら、ピーターは真っ暗闇の中で探さなければいけなくなる。
一番最初にピーターが見つけたものは大きな箱だった。箱の中にはたくさんのがらくたがあった。
アニマルファームというタイトルの本、サリバン先生が昔つけていたパールのネックレスが入っていた。彼はサリバン先生がお土産屋でとても安く買ったと言っていたのを覚えていた。
昔落第した彼の古い理科のテストもあった。ずっと昔になくしたはずだったのだが、この箱の中にあることに驚いた。彼はサリバン先生が唯一彼を叱ったあの時のことを思い出し、顔が赤くなった。当時の彼は悲しく怒りを感じたが、今の彼はそれが愛であったことを知っていた。サリバン先生は彼を愛し、彼にもっと理科のテストに力を入れてほしかったから彼を叱ったのであった。
カードゲーム、灰色のくまのぬいぐるみ、青い石もあった。
壊れた時計、マグカップ、過去にはサンドウィッチであったのであろう物質があった。
大きな教科書、スカーフ、小さな蛍光の星と懐中電灯もあった。
そしてオルゴールもあった。ピーターはねじを回すと、「きらきら星」のメロディが部屋中に響いた。ピーターは母親がよく彼にその歌を小さい頃歌ってくれていたのを思い出した。『助けて、ママ。』ピーターは涙がこぼれないように目を堅くつむった。
あと一つのものしか箱の中には残っていなかった。それは鍵であった。
ピーターはその鍵を固く握った。彼を助けてくれるかもしれない鍵を。
彼の目は暗さに慣れてきてはいたが、まだうろつくのには安全でないことを知っていた。
そして、彼は指をスナップさせた。もちろん、懐中電灯だ!彼は箱の中にあった懐中電灯を取り、スイッチを入れた。彼は光を回し、何かに気づいて止まった。ドアがあった。
ピーターはおそるおそるドアに向かって歩いた。取っ手には鍵穴があった。ピーターは鍵を鍵穴に入れた。ぴったり合った。
ピーターは静かにドアの鍵を開けた。取っ手に触れる時の彼の手は震えていた。誰かが中にいたらどうしよう?もし殺人鬼が中にいたらどうしよう?
ピーターは注意深く数秒間聞き、中に入るのは安全だと判断した。彼はドアを開けた。
彼はショックと興味で目を大きく見開きながら、部屋の中を観察した。「すごい。」
部屋は理科の研究室だった。チューブや理科の器具が綺麗に並んだ赤い棚があった。違う色の液体の入ったパイプが壁や高い天井を走った。液体は速く走っていた。パイプは一つのポットにまとまり、そこでは液体は沸騰していて湯気が出ていた。
この理科の研究室はとても…非現実的であった。本や夢にでてきそうなものだった。魔術的だった。
ピーターはもう一つドアがあることに気付いたが、鍵がかかっていて、彼の持っている鍵は入らなかった。
ピーターはもう一つのドアを開けようとするのをあきらめ、この素晴らしい理科の研究室の中にあるすべてのものを注意深く眺めた。そして彼は期待と熱意をもって袖をめくりあげた。彼の科学的頭脳が試される時だった。
「調子はどうだい、ピーター?」スコットは一時間後に聞いた。ピーターは、何もいたずらをしないという条件でスコットをポケットの外に出してあげた。ピーターは一つ間違えればスコットは二度と大きくなれないかもしれないと彼を脅したのであった。
「やっとできたかも。」ピーターはにこにこ笑いながら言った。「ただ一つのマウスにテストしてみなきゃ。」
あるおりの中にたくさんのマウスがいた。ピーターはそれが違う人によって、おそらくこんな地下の秘密の研究室で働くほど変わっているか危険な人によって、使われていたことを思うとゾクッとした。
彼は彼が作った蛍光性の赤い液体からひと匙を取り、マウスの口の中に入れた。
彼の驚くことに、マウスはどんどん大きくなり、ついにピーターと同じ身長になった。