表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
謎めいたエックス博士  作者: レモン
12/12

エピローグ

 ピーターは家の玄関の扉の鍵を開けた。「やっと家に着いたね。」

 スコットはピーターの後ろで玄関の扉の下を潜り抜けた。彼はまだ大きかったが、一時間後には薬を飲んで元の大きさに戻る予定で、それまでの間は家で待っているように言われていた。

 人を小さくする薬は、実はエックス博士によって作られた薬だった。スコットは偶然にも最初の実験動物となったのである。

 「小さいよりも、大きい方がずっといいや。」スコットは言った。「強くなれる。小さい時は、妙に興奮して冒険的になるんだ。君はどっちにもなったことなくて気の毒だね、ピーター。」

 と、その時、玄関のドアが開く音がした。「子どもたち!帰ってきたよ!早く帰ってきた!」

 それは彼らの父親で、とても疲れている様子だった。「警察は中国の私のオフィスに電話してきて、何が起きたか話したよ。本当に、ピーター。君のような責任感の強い人があんなバカげたことをするなんて信じられない。殺されたかったのか?」

 彼は悲しそうでも心配そうでもなかった。まるで子供たちが言葉にするにも頭悪すぎるかのようにため息をついていた。

 「気をつけなさいね?自分たちのことをちゃんと管理しなさい。」

 ピーターは父親がよろよろと階段をのぼっていくのをじっと眺めた。父はもう父親的な愛やぬくもりを持っていなかった。彼らが生きるためのお金を稼ぐだけであった。

 それでも十分よかった。ピーターは、母の死がそれほど父に痛みをもたらしたのだから、それはそれとして受け止めなければいけないような気がした。

 一方、彼は未来に向けて大きな夢を持っていた。彼は科学者になりたかった。ノーベル賞を取りたかった。

 赤い液体の成功は彼に自信を与えた。ピーターは、自分に一番必要なのは、サリバン先生からのサポート、絶え間ないスコットの衝動、そして自分の科学的努力だと感じた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ